寺子茶屋(てらこぢゃや)日記

橋本陽子と申します。このブログでは、店舗「寺子茶屋」をつくる際の現場での出来事や考えな…

寺子茶屋(てらこぢゃや)日記

橋本陽子と申します。このブログでは、店舗「寺子茶屋」をつくる際の現場での出来事や考えなどを記載します。「寺子茶屋」とは、寺子屋と茶屋を同じ空間に取り合わせた店舗です。
小さい教室や飲食店の経営に興味ある方のお役に立つ記事にしたいのと、忘備録も兼ねて綴っていきます。

最近の記事

第13話 スタッフ、生徒さん、お客さん、家族の気力

順調ではない オープンして3ヶ月経ち、まずはこの3つの問題が出ました。 ① 売り上げが予想より低く、ランチとディナーの需要も見誤り、サービス内容変更しないといけない。 ② オープンして1ヶ月で店長が辞めて、スタッフを募集し再編成中。 ③ マニュアルは、誰のために、なんのためにつくるのか。 ①と②は、答えは比較的簡単で、需要のある時間帯とサービスに力を注ぎ、それに応じて必要なスタッフと周りの環境を整えていく。そうするしかないです。 ③は、自分が現場にいると目先の作業に囚わ

    • 第12話 思うようにいかないまま、オープン(後編)

      大事ことはスタッフが教えてくれる 今、一番大事な課題を選びました。それは、菌屋スタッフのチームワークをどう作っていくかです。 実は、自分のチームプレーの乏しさに対しては劣等感を感じており、なんとかしょうと去年(令和5年)の正月、友人のバスケットボールチームの練習にビジターとして参加しました。私はバスケットボールは苦手で、正直そんなに好きではなかったのですが、ちょうどその頃上映された「スラムダンク」の映画が楽しかったこともあって、ここは一つ、バスケットボールでチームワーク

      • 第11話 思うようにいかないまま、オープン(前編)

        オープン ようやく12/9にオープンしました。多くのお世話になった方々が来てくださいました。また、私が2005年に独立してから長い間お世話になりました高津区二子新地の方々や大家さんにも、店舗の移転を応援してくださりとても感謝しております。皆様、本当にありがとうございました。 思えば、去年(令和5年1月)くらいから物件探しを始めてから、約1年経ってのオープンです。 思うような空間には遠い しかし、実際は思うようなオープンではありませんでした。カウンター周りと厨房には誤算

        • 第10話 人の居場所作り、責任と役割

          コンセプトという空虚な言葉 先日、NHK「最後の講義」で建築家 伊東豊雄さんの公開講義を受ける機会に恵まれました。若い未来の建築家たちに丁寧にお話しされる伊東さんの姿に心打たれ、また感じいることがたくさんある中、コンセプトという言葉について触れるお話があり、私はハッと気付かされる思いがしました。 店舗を作る時にコンセプトをつくることで、実は楽をしている自分に気づきました。コンセプトを立てて何かを作るということは、エンターテーメントというかテーマパークというか、コンセプト

        第13話 スタッフ、生徒さん、お客さん、家族の気力

          第9話 家族と居るような「和会話サロン」を目指して

          和会話教室を開くきっかけは? 寺子茶屋では、茶の湯教室を中心に、書道、生花、着物、和菓子、和食など、茶道にまつわる教室も行います。その一環として、和歌や古文など、日本語を改めて学ぶ教室も開講したいと考えている最中、岡田真規子さんとお話する中で介護施設で働く外国人の日本語によるコミュニケーションが話題になりました。 岡田さんは、介護施設で働く主に東南アジアの外国人の職場、生活や言葉のケアをする仕事をなさっています。私のピアノの生徒さんのお母様で、普段の会話の中から次のような

          第9話 家族と居るような「和会話サロン」を目指して

          第8話 内装の床、壁、天井は瞬発力で決める?

          【結論】理想と現実との往復 つまらない結論を言えば予算の中から選択していくしありません。予算、実用性、イメージの鬩ぎ合いです。しかし、縛りがあるからこそ、あの手この手でなんとかイメージ(理想)に近づけようと考えるわけで、困難があるからこそ一層イメージを意識せざるを得なくなり、自分(造り手)が譲れないものを確認することができます。 イメージ に立ち戻り 内装作りは、いつでもイメージに立ち戻っては現実の仕事に戻りと、往復を繰り返し作業を進めていきます。 塩ビ、天然素材、塗

          第8話 内装の床、壁、天井は瞬発力で決める?

          第7話 ネット予約システムをあえて導入しない理由

          既存の予約システムは色々あるが… STORES予約、RESERVA(レゼルバ)、AirRESERVE(エアリザーブ)などなど、世の中にはネット予約システムが沢山あります。 私も新店舗に向けて教室も生徒さんも増やす気満々なので、新しいシステムを導入しようと思い、自分やスッタフで調べたり専門の方に導入を試みたりしました。しかしその結果、既存の予約システム機能は「寺子茶屋」に適していないと判断し、導入をやめることにしました。 生徒1人1人に合わせた予約 今まで私が予約を受け

          第7話 ネット予約システムをあえて導入しない理由

          第6話 厨房機器や家具はどこから仕入れるのか [おすすめ3店]

          【結論】 "価値あるもの" は売ってない 買物をしやすくする方法 「なんでこんなに安い(高い)んだろう?」 と思うことは日常茶飯事ですよね。買う人の各々の中に "適正価格" が存在しているからですかね。自分なりの適正価格と一致していないと色々な意味で迷いが生まれます。 しかし、穿ったものの見方も大事ですが、物事を進めるときにはスピード感が必要です。手元にお金があれば出せば良いし、無ければ出さない(出せない)だけです。 価格から価値を想像するのではなく、価格は交換手段提示だ

          第6話 厨房機器や家具はどこから仕入れるのか [おすすめ3店]

          第5話 内装コンセプトは "縄文美術室"

          【課題】内装はどうする?  内装設計者TOAStさんとの出会い 内装設計をどこにお願いするのか。これも店舗づくりで重要なポイントです。 いくつか心あたりをあたり、決めたのは株式会社TOAStさんです。第1話で紹介しました株式会社井出コーポレーションさんと同じフロアに事務所を構えていらっしゃいます。この2社はとても仲良く連携が取れており、お昼ご飯は、いつもスタッフが交代して作ってみんなで召しあがっているそうです。一緒に食事するって本当に大事なんですね。  決め手は ひ

          第5話 内装コンセプトは "縄文美術室"

          第4話 職業を見つけることの容易さ、苦しさ

          【課題】 自分の職業はなんですか?  「専門職」 対 「なんでも屋」 皆さんは、 「私の職業は〇〇です」「私は〇〇のプロです」 と一言でいえますでしょうか? 即答する方、沈黙する方、様々いらっしゃると思います。 現代では、ひとつの仕事で専門的に突き進むよりも、専門以外の分野での活躍もある方が、なんとなくカッコいい、効率が良いなどと評価されている気がしますが、私は一つの道に突き進む方を尊敬しています。 「専門職」を持つ事ことは覚悟を伴います。私が今まで出会ったプロの

          第4話 職業を見つけることの容易さ、苦しさ

          第3話 お金はどこから? ①自己資金 ②助成金 ③借金

          【課題】資金いくら? どこから??  1,300万(飲食店)+400万(防音室)=1,700万(寺子茶屋全体) 寺子茶屋は、飲食店設備の他に防音室設備投資が必要なので高くつきます。 かかる費用はざっくり分けると以下の様にシンプルです。 今回は、① 自己資金 ② 助成金 ③ 借金 から調達します。 それでは、それぞれ具体的にみてみましょう。  ① 自己資金 (500万円) 自己資金は500万です。お金のある事業者は全て自己資金で賄うのが簡単ですが、この先、借り入れする

          第3話 お金はどこから? ①自己資金 ②助成金 ③借金

          第2話 イメージはどこから? (3stepのススメ) 栃木県鹿沼&日光市へ

          【課題】 イメージは理想 ここでは、イメージを感じるまでの過程を追います。ここでいうイメージとは "理想" です。理想と根源を結ぶと軸が出来上がります。その軸を中心に、店舗のコンセプトから、規模、内装、スタッフ、内容、予算など全てが決まってきます。 〈Step1→2→3〉 にまとめてみました。それぞれのStepの「〜私の場合は 〜」では、実際の体験を参考までに記載しましたが、皆さんなりの方法を見つけて下さいね! 〈Step1〉 知らぬ土地を訪れて 〈Step1〉 ま

          第2話 イメージはどこから? (3stepのススメ) 栃木県鹿沼&日光市へ

          第1話 「寺子茶屋」 物件探しからスタート!

          はじめに 初めまして、橋本陽子です。このブログでは、店舗「寺子茶屋」をつくる際、現場で起こる内容や考えなどを具体的に記載していきます。「寺子茶屋」とは、学びの場である寺子屋と、休憩の場である茶屋を、同じ空間に取り合わせた店舗です。 小さいスクールや教育業、飲食店の経営に興味ある方のお役に立てるような記事にしたいと思いつつも、備忘録も兼ねて日記的に書いていきます。 皆様、お付き合いのほど、どうぞよろしくお願い致します。 物件探しは、 "ビビッ" と直感が勝負! 店舗をつ

          第1話 「寺子茶屋」 物件探しからスタート!