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テニス上達メモ010.テニスは「言い訳」するほど不利になる


▶本当に強い人は、むしろ「隠す」

 
あることを「やめる」だけで勝率がアップする、そんな心構えがあります。
 
その「やめる」こととは、「言い訳」
 
テニスをする前に、言い訳しないことです。
 
よくゲームの前に「腰が痛くてさー」や「仕事が忙しくて、テニス久しぶりでー」などという会話が聞かれます。
 
寝ていない時には「寝不足で……」などと言いたくなるけれど、言わないようにする。
 
本当に強い人は、むしろ隠します
  

▶「心理的リスクヘッジ」には利がない

 
なぜなら、そんな「暴露」をすれば、対戦相手に精神的な余裕を与えて、ラクな気持ちでプレーさせてしまうからです。
 
一流選手はケガをしていたとしても、対戦前には相手に悟られないように、必死に隠すと言います。
 
足を負傷している「弱み」を相手に悟られたら、前後左右に動かされる、体力を奪う戦略のための戦術を行使されて、万事休す。
 
だけどアマチュアプレーヤーはつい、「足の調子が悪くてさー」などと言って、弱点をひけらかす言い訳をしたくなる。
 
もちろん負けたときに備えてショックを和らげたい心理的リスクヘッジなのですけれども、そうしたからといってこちらでのべているとおり、何の利もありません
 

▶言い訳を控えれば、相手の弱点が分かる


言い訳するくらいなら、沈黙して、何も話さないほうがいいのです。
 
情報を発信する人には情報が集まるというのは、「ギブアンドテイク」の原則にならい本当なのですけれども、言い訳の場合は、情報の発信を控えれば、受信できる情報量が必然的に増えます。
 
相手の言い訳が聞けるからです
 
にもかかわらず自ら「ガットがユルユルでさー」や、「お腹いっぱいでー」など、事前に回避できたに違いないトンデモナイ言い訳を、積極的にする人もいます。
 
心理的リスクヘッジをしようとするあまり、実利としてのリスクテイクが、気づかぬうちに増大しているのです。
  

▶言い訳は相手に対する「ディスリスペクト」

 
しかもこれは、対戦相手に対するディスリスペクトにもなりかねません。
 
「こんな調子の悪い私に負けるあなたは、テニスが本当にヘタですね」
 
「睡眠不足じゃなかったら、あなたなんてコテンパンですから」
 
「ガットがきちんと張られていれば、もっとエースを量産できたかしら!」とばかりに。
 
いやはや……。
 

▶仕事やプライベートでも、言い訳するほど、「不利になる」

 
これはテニスに限らず、日常生活の仕事やプライベートでも同じことが起こり得ます。
 
「言い訳」するほど不利になる。
 
「なぜかいつも不利な立場に追いやられる…」と感じるならば、それは自分では気づいていないかもしれないけれど、言い訳しているからです。
 
その理由は、上述したとおり。
 
相手にネガティブな情報を伝えて、自分で自分を窮地に追い込んでいます。
 
会社が「昨日まで忙しかったもので」と言えば、顧客は「じゃあ別で買う」と言う。
 
「残業する俺の身も分かってくれよ」と夫が言えば、「私だってPTAの会合で時間がない」と妻は言う。
 
もちろん事情やコミュニケーションしだいのところもあるけれど、本当ならまだしも、その場しのぎの言い訳が癖になると、準備を怠る弱さが習慣化されます
 

▶言い訳しないと「準備力」が強くなる


一方言い訳しなくなると、逆に自分を律する強さ「準備力」が強化されるのです。
 
たとえば「お腹いっぱいでー」の言い訳ができないとなると、食事の量や質に気を配る自分になります。
 
たとえば 「眠くてさー」の言い訳が使えないとなれば、良質な睡眠時間を確保する自分になります。
 
たとえば「ガットがユルユルでさー」の言い訳ができないとなると、試合の前日にはフレッシュなストリングに張り直すテンションメンテナンスに気を配る自分になります。
  

▶対戦相手をリスペクトすると、「自己肯定感」が高まる

 
強くなる人は、言い訳しない。
 
言い訳しないから、強くなる。
 
そして仮に負けたとしても、「自分のどこそこが悪かったから…」と言い訳するのではなく、「対戦相手のどこそこがすばらしかったから」とリスペクトして称えるのです。
 
「自分の調子が悪かった」などと、言い訳するのではありません。
 
それは「本来の自分はこんなはずじゃない」という「ありのまま」の自己否定です。
 
つまり自己肯定感を損なうのです。
 

▶勝敗に関わらず「リスペクト」

 
対戦相手をリスペクトするとは、「自分はこんなにベストを尽くしたけれど、今回は敵わなかった」と、負けを潔く認める心の姿勢です。
 
これなら、負けはしたものの、「ベストを尽くした自分」としてありのままの自分が自己肯定されます
 
ですから、一見すると負けを認めると悔しい、みじめな思いがする印象かもしれないけれど、相手を(本当はどちらが勝とうと負けようと勝敗に関わらず)リスペクトすると、自己肯定感は逆説的に高まる。
 
また「負けた自分には価値がない」などという自己否定感も、相手へのリスペクトを通じて払しょくされます。
 

▶自己肯定感の高さと、他者肯定感の高さとは、完全に「正比例」


「負けたのは睡眠不足のせいだ」などと「言い訳」するのと、「対戦相手のプレーがすばらしかったからだ」と「リスペクト」するのとでは、同じ敗戦だったとしても、そこから受けるストレス度合いもずいぶん違うのではないでしょうか。
 
対戦相手への「リスペクト」では、ストレスどころかむしろ、「さわやかな風」が心を吹き抜けることでしょう。
 
「自己肯定感=他者肯定感」
 
それが今後のキャリアにとってプラスに働くのはもちろん、またテニスを通じて自己肯定感を育み、幸せな人生を送れる道が定まります。

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(テニスゼロ)
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