なかむらひろし

好きなものについて語りたい。そんな極めて単純な衝動に駆られて始めました。現在は、主に『…

なかむらひろし

好きなものについて語りたい。そんな極めて単純な衝動に駆られて始めました。現在は、主に『機動戦士ガンダム』の解説記事を書いています。作画の古さを食わず嫌いせず、是非とも本編をご覧いただきたいと思います。使用している参考画像はすべて所有しているプラモデルやフィギュアです。

最近の記事

第11回初心者のための機動戦士ガンダム解説『ガンダム誕生』

 戦争は膠着状態に陥りましたが、その間にもジオン公国軍は新型MSの開発や潜水艦隊の結成、初のニュータイプ研究機関となる“フラナガン機関”の設立など戦力拡充に注力していました。  詳しくは前回の記事をご覧ください。 ●エネルギーCAPの確立  U.C.0079年7月、地球連邦軍は“エネルギーCAP”という新技術を確立しました。“CAP”とは“Capacitor(キャパシタ)”の略で、縮退してメガ粒子に変化する寸前のミノフスキー粒子の蓄積と放出を行うための装置です。  こ

    • 初心者のための機動戦士ガンダム兵器解説『シーランス』

      ●開発経緯  ジオン公国軍は地球連邦軍との戦争を進めるに当たり、地球への侵攻を想定していました。そして、地球の表面の約7割が海洋で占められるため、拠点の強襲や海洋補給ルートの寸断、海底資源の獲得など海洋戦力が必須になると考えました。  しかし、コロニー国家であるジオン公国には、洋上艦や潜水艦を建造するノウハウがなく、建造したところで地球に降下させることは困難でした。そこで水陸両用MSや高速戦闘艇の開発が進められることになります。 ●偵察や連絡任務で活躍  ホバークラフ

      • 初心者のための機動戦士ガンダム兵器解説『サムソン』

        ●開発経緯  ジオン公国軍は開戦以前から地上におけるMSの移動力の低さが問題視されていました。そこで、MSの輸送を目的に開発されたのが本機です。  サイド3の民間企業“ホシオカ”で使用されていた同名の大型トレーラーがベースとなったのではないかと思われます。 ●縁の下の力持ち  トラクター部の推進機関には、ガスタービンエンジンが採用されており、MS-06およびMS-07タイプのMS1機を積載したトレーラー部を牽引します。  トレーラーであるため、不整地を走破するのは困

        • 初心者のための機動戦士ガンダム兵器解説『ルッグン』

          ●開発経緯  ジオン公国軍は地球連邦軍との戦争において、コロニー落としを成功させた後、地上にも進軍し、地球を占領する作戦を立案していました。  地上での主力兵器もMSを想定していましたが、地球上での軍事行動に制空権の獲得は必要不可欠です。そこで制空権の獲得や部隊の高速展開、物資の輸送などを目的に航空機の開発が進められました。  ただ、コロニー国家であるジオン公国に航空機に関する技術はほとんどありませんでした。そのため、本機の開発は主力戦闘機“ドップ”と同様、宇宙戦闘機の

        第11回初心者のための機動戦士ガンダム解説『ガンダム誕生』

          初心者のための機動戦士ガンダム兵器解説『ミデア』

          ●開発経緯  戦争において、前線へ補給物資を届ける輸送機の役割は非常に重要です。滑走路のない最前線への輸送には、ヘリコプターや車両が用いられていましたが、ヘリコプターでは積載量や航続距離に難があり、車両では迅速な補給を行うことができないという問題がありました。そうした問題を解決するため、地球連邦軍によって、開発されたのが“ミデア”です。 ●着脱式コンテナを採用  本体に貨物室はなく、着脱式コンテナを機体下部に懸下して、輸送を行う仕組みになっています。コンテナを切り離すこ

          初心者のための機動戦士ガンダム兵器解説『ミデア』

          第10回初心者のための機動戦士ガンダム解説『戦力拡充期』

           ジオン公国軍は3度に渡る“地球降下作戦”を実行し、次々と勢力を拡大していきました。しかし、拡げ過ぎた戦線を維持するには、あまりにも戦力が少なく、末端まで補給は届かず、過酷な地球環境は兵士たちの士気を低下させました。U.C.0079年4月4日、補充部隊を降下させ、一番の激戦区と言われた中東地域の制圧に成功しましたが、消耗も大きく、その勢いも止まってしまいました。地球連邦軍もその機に乗じて、反攻作戦に打って出る余裕はなく、戦争は膠着状態に陥りました。  詳しくは前回の記事をご

          第10回初心者のための機動戦士ガンダム解説『戦力拡充期』

          初心者のための機動戦士ガンダム兵器解説『グワジン級大型戦艦』

          ●開発経緯  U.C.0070年、ジオン公国軍は地球連邦軍の軍事増強計画に対抗する形で“チベ級戦艦”を就役させました。しかし、その直後に就役した連邦軍の“マゼラン級宇宙戦艦”は主砲にメガ粒子砲、推進機関に熱核ロケットエンジンといった最新技術が採用されたのに対し、チベ級は旧来的な実体弾を使用する主砲、化学燃料とプラズマロケットを併用した推進機関が採用されていたため、その性能差は明らかでした。  そこで、公国軍は新たに旗艦となり得る宇宙戦艦の建造に取り掛かり、U.C.0076

          初心者のための機動戦士ガンダム兵器解説『グワジン級大型戦艦』

          初心者のための機動戦士ガンダム兵器解説『ムサイ級軽巡洋艦』

          ●開発経緯  ジオン公国は地球連邦軍との圧倒的な戦力差を覆すための秘策として、ミノフスキー粒子を利用しました。これを高濃度に散布すると、広範囲で電波障害が起こり、レーダーや誘導兵器などを無効化することができたのです。  しかし、その影響を受けるのは、公国軍も同じです。そこでミノフスキー粒子散布下に最適化した新たな機動兵器“モビルスーツ”を開発したのです。そして、同時にその母艦となる宇宙艦艇も求められ、開発されたのが“ムサイ級軽巡洋艦”です。 ●史上初のMS運用艦  M

          初心者のための機動戦士ガンダム兵器解説『ムサイ級軽巡洋艦』

          初心者のための機動戦士ガンダム兵器解説『マゼラン級宇宙戦艦』

          ●開発経緯  U.C.0058年、サイド3が独立を宣言し、“ジオン共和国”を名乗りました。各サイドで独立の機運が高まる中、地球連邦軍は第二のジオン共和国を生み出さないため、宇宙軍を設立し、強大な軍事力を背景に圧力をかけます。  本級は宇宙軍の編成を行った“60年代軍備増強計画”によって、“サラミス級宇宙巡洋艦”と共に開発され、ジオン共和国側がこれに対抗して、軍拡を行ったことから、“70年代軍備増強計画”で就役し、大量に建造されることになります。  サラミス級宇宙巡洋艦に

          初心者のための機動戦士ガンダム兵器解説『マゼラン級宇宙戦艦』

          初心者のための機動戦士ガンダム兵器解説『サラミス級宇宙巡洋艦』

          ●開発経緯  U.C.0058年、サイド3が独立を宣言し、“ジオン共和国”を名乗りました。地球連邦政府はスペースコロニーを謂わば、植民地支配していたため、各サイドがこれに続いてしまうとなると、死活問題となります。  そこで、その翌年に“反連邦組織によるテロから市民を守る”ことを名目に宇宙軍を設立して、軍備増強を行っていきます。軍事力を背景に圧力をかけて、独立を阻もうとしたわけです。  サラミス級宇宙巡洋艦はU.C.0060年から実施された“60年代軍備増強計画”によって

          初心者のための機動戦士ガンダム兵器解説『サラミス級宇宙巡洋艦』

          第9回機動戦士ガンダム解説『膠着状態』

           “地球侵攻作戦”を開始したジオン公国軍は次々と地球における勢力圏を拡大していきました。しかし、地球連邦軍の激しい抵抗と戦線を拡大し過ぎたことによる疲弊も大きく、ジャブロー陥落にまでは至りません。そんな中、来るべき反攻作戦に備え、連邦軍は“V作戦”を始動し、本格的にMSの開発、生産に乗り出しました。  詳しくは前回の記事をご覧ください。 ●補充部隊の降下  公国軍はその戦力に対して過剰に戦線を拡大してしまったため、末端にまで補給が行き渡らなくなったことで、その勢いも次第

          第9回機動戦士ガンダム解説『膠着状態』

          初心者のための機動戦士ガンダム兵器解説『MSM-03 ゴッグ』

          ●開発経緯  ジオン公国軍は、主力兵器であるMS-06をベースに様々なバリエーション機の開発を進めていました。その内のひとつが水陸両用MSです。“コロニー落とし”の後、地球を占領する予定だった公国軍は、地球の表面積の約7割が海洋で占められていることから、海洋戦力が必須であると考えたのです。  そこで開発されたのが“MS-06M”でしたが、その性能は軍の要求する水準を満たすことができなかったため、本格的な水陸両用MSの開発がスタートします。これに伴い、MS-06Mは“MSM

          初心者のための機動戦士ガンダム兵器解説『MSM-03 ゴッグ』

          初心者のための機動戦士ガンダム兵器解説『MS-06D ザク・デザートタイプ』

          ●開発経緯  ジオン公国軍は地球侵攻作戦に際して、汎用機であるMS-06Fを地上戦用に改修したMS-06Jを量産しましたが、開発の段階で性能に限界を感じていたこともあり、MS-07の開発も同時に進めていました。  MS-06JとMS-07について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。  地球に降りたMS-06FおよびMS-06Jは、大きな戦果を上げたものの、砂漠・熱帯地域ではマシントラブルが頻発し、前線の兵士たちを悩ませることになります。  砂漠・熱帯に対応したMS

          初心者のための機動戦士ガンダム兵器解説『MS-06D ザク・デザートタイプ』

          初心者のための機動戦士ガンダム兵器解説『MS-07 グフ』

          ●開発経緯  ジオン公国軍は、コロニー落としの後の地球占領作戦に投入するため、当時主力兵器だった“MS-06”を地上戦用に改修した“MS-06J 陸戦型ザクII”を開発しました。  MS-6Jについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。  しかし、本来宇宙用であるMS-06を改修するにも限界があり、その性能は満足できるものではありませんでした。そこで、MS-06をベースとしながらも、地上戦用として再設計された“MS-07計画”と“MS-08計画”が進められることにな

          初心者のための機動戦士ガンダム兵器解説『MS-07 グフ』

          第8回初心者のための機動戦士ガンダム解説『V作戦始動』

           U.C.0079年2月、ジオン公国軍は“地球攻撃軍”を設立し、“地球侵攻作戦”を開始しました。地球においてもミノフスキー粒子散布下におけるMSを使った戦術は有効で、地球の広範囲を占領下に置くことに成功しました。しかし、兵士の少ない公国軍はいたずらに戦線を拡大してしまったことで、末端まで補給が届かず、占領したところで何もできないという状態に陥ることになります。  詳しくは前回の記事をご覧ください。 ●連邦軍によるMS開発  U.C.0078年3月、地球連邦軍は“RX計画

          第8回初心者のための機動戦士ガンダム解説『V作戦始動』

          初心者のための機動戦士ガンダム兵器解説『ガウ級攻撃空母』

          ●開発経緯  ジオン公国軍は、地球侵攻作戦を実行するには制空権の掌握が必要不可欠と考え、大気圏内用戦闘機である“ドップ”を開発、量産しました。  ドップについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。  しかし、ドップの航続距離はあまりにも短く、迎撃機として拠点近郊の防空くらいでしか運用できませんでした。また、MSに関しても、前線への高速展開に問題を抱えていたこともあり、大型輸送機の開発が進められることになりました。  “第一次降下作戦”の際、バイコヌール宇宙基地で

          初心者のための機動戦士ガンダム兵器解説『ガウ級攻撃空母』