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蔵出し映画レビュー『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』

アニメはそれほど見てなくてもジャンプ黄金期をオンタイムで経験した世代ということもあって劇場の新作は一通り見る「ドラゴンボール」の劇場アニメ映画最新作。新キャラの弱さは否めないが、当作品で古くからあるキャラクター、レッドリボン軍を上手く使ったり、悟空・ベジータといった二大メジャーキャラをほぼほぼ抜きで作った展開は見応えは十分。

基本的には劇場アニメ映画『ドラゴンボール超 ブロリー』の続編ながら、「ドラゴンボール」のオリジナルコミック全42巻を押さえていれば全然ついて行ける展開で、オールドファンには有り難い新作である。悟空とベジータを抜きにした代わりにピッコロと悟飯がメインになる展開はテレビアニメでいう「ドラゴンボールZ」の時代を彷彿させるし、敵キャラもDr.ゲロの孫とか人造人間とかセルマックスとか、いい意味で懐かしい味わいがある。

しかしながら、その敵キャラのガンマ1号・2号のインパクトが弱い。17号や18号のような意外性もない上、ただ強いだけのサイボーグというのがなんとも味気ない。加えて、レッド総帥の息子マゼンダやDr.ゲロの孫のDr.ヘドも思いの外出番が少なく、あまり活用できていない。

それでもブルマの妙なセコさやクリリンの意外な活躍(少しだが)など、全体的にオールドファン寄りの作りで、飛び抜けてなくとも安定・安心のクオリティ。新しいものを求めるには厳しいが、かつて「ドラゴンボール」が好きだったジャンプ黄金期世代なら響くものがあるはず。

 

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