雨のシェリーズコテージ
今日は試合だ。と意気揚々と朝出かけて行った息子。玄関に置き忘れられていたラグビーブーツを届けに久しぶりに学校へ。やれやれと思いながらも、まだこうして親らしいことができるありがたさも感じたり。
ハリーポッターの魔法学校を思わせる歴史ある古い校舎は独特の威厳があり、レセプションの年配女性もメガネ越しに鋭い眼光を来校者に向け、思わずこちらも背筋がピンとなるというものである。
隣接するShelley’s Cottageという名の白いコテージは作家のメアリー・シェリーが『フランケンシュタイン』を書いた家。今や世界的に有名な怪物を題材にしたゴシック小説最高傑作を206年前の1818年にここで書き上げた。出版当時、メアリーはわずか20歳だった。
小説『フランケンシュタイン』は、母の愛を手に入れることができなかったメアリー自身の心の中にある孤独や寂しさ、失った家族への想いを「怪物」の姿に投影した物語なのではないかという諸説がある。
1797年にロンドンで生まれた1人の女性の波乱に満ちた人生経験がその作品に深い影響を与え、孤独や喪失をテーマにした後世に語り継がれる物語が生まれた…。
人生とは数奇なものだ。良いも悪いもない。何を残したかによってその答えが後になってわかるのかもしれない。
小雨降る中イギリスらしい灰色の空の下を歩き、イギリス文学と歴史背景や人間の普遍的テーマである家族愛について思いを馳せた。
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