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青森県で芸術の秋を感じる

 美術館にずらりと並ぶ作品。写真のようにリアルな作品もあれば、抽象的でなにかを訴えかけている作品も見られます。作者の思いなど解説を読んで考えさせられるものがあります。
 今回は、青森県の美術館で芸術鑑賞を楽しみました。

弘前れんが倉庫美術館

 青森県西部、弘前市にある美術館。
 入口で大きな白い犬がお出迎え。今にも走り出しそうな躍動感が印象に残ります。リンゴのお酒であるシードル工場として100年近く利用されていたレンガ倉庫をイノベーションして2020年7月11日に開館した美術館。企画展示は国内外の先進的なアートの紹介、弘前だけではなく津軽地方など東北地方の文化と向き合う展示もあります。
 地域のカルチャー創造の拠点になることをミッションとして掲げており、100年の歴史をもつれんがの建物とともに歩んだ歴史を未来へ伝えること、弘前、東北地方に向き合い、歴史、文化、自然の視点から再生させること、多種多様な表現、文化との出会いをリスペクトすることを使命にしています。
 カフェやショップも併設されており、赤レンガのレトロな空間でゆったりと過ごす時間は格別です。

100年以上の歴史をもつレトロな雰囲気の外観
AtoZ memorial Dog


開館時間 9:00〜17:00
定休日  火曜日、年末年始
入館料  展覧会により変動するため、下記チェック

アクセス 弘南鉄道大鰐線中央弘前駅から徒歩2分
     JR、弘南鉄道弘南線弘前駅から徒歩20分

青森県美術館

 三内丸山遺跡から南へ徒歩10分の場所にあり、高さ8.5m、幅6.2mもの巨大なあおもり犬が生息しており、何かを訴えかけるように見下ろしています。あおもり犬は青森県立美術館のシンボルとして情報誌などによく登場します。青森県立美術館では、コレクション展と青森県出身、青森県にゆかりのある方のアーティストの作品を展示されています。
 コレクション展は版画家の棟方志功さん、ウルトラマンのデザインで有名な成田さんの作品が見られます。定期的に開催される特別展も見どころです。
 隣接する三内丸山遺跡から縄文のエネルギーを芸術創造の源泉として捉え、青森県のアーティストたちの強烈な個性の原点を探求し、青森県の芸術風土を世界に向けて発信したり、子どもたちの創造力を育てることをミッションとしています。

あおもり犬


 棟方志功さんの作品は、青森市のNHK隣に記念館があり、そこには展示されています。
開館時間 9:00〜17:00
定休日  火曜日、年末年始
入館料  展覧会により変動するため、下記チェック
アクセス JR、青い森鉄道青森駅からバスで20分

八戸市美術館

 八戸市の中心市街地、本八戸駅から徒歩15分の場所にある美術館。アート作品という新たな出会いが生み出し、人々が触れ合うことで育んで100年先の八戸を創造する美術館がコンセプト。
 今回は特別展、馬場のぼる展を鑑賞。馬場のぼるさんは、八戸市の西側にある青森県三戸町出身の絵本作家で、絵本「11ぴきのねこ」シリーズで有名です。ネコの生き方と人間の生き方が似ていることに面白さを感じ、描いたとのこと。他にも絵本、マンガ作品だけではなく、スケッチブック、デビュー前、幼少期の絵も展示されていました。当時の日常風景が見られます。ちなみに、群馬県のマスコットキャラクターのぐんまちゃんは、2代目。初代ぐんまちゃんは、馬場さんによって描かれました。初代ぐんまちゃんは、見た目がサラブレットに近く、栗毛色の馬体で青い毛が特徴。現在のぐんまちゃんは、当時、ゆうまちゃんと呼ばれてました。

八戸市美術館


開館時間   10:00〜19:00
定休日    火曜日、年末年始
入館料    入場料無料、展覧会観覧は有料
アクセス   JR本八戸駅から徒歩15分

十和田市現代美術館

 十和田バスターミナルから徒歩にある美術館。入口や美術館前の官公庁通りにも作品が展示されていて目を奪われます。
 この美術館の展示の特長は、四感で楽しめる造形作品。視覚だけではなく、聴覚、嗅覚、触覚も使って楽しめます。カフェも併設されており、地元の店とのコラボ商品が販売されていて、ゆったりくつろげます。
 十和田現代美術館のミッションは、アートによる新しい体験を提供し、未来の創造の架け橋となること。そのために、アートから驚きの体験の機会の提供や地域との連携により、地域活性化だけではなく人々に精神的な豊かさを共有しています。
 特に印象に残った作品が2つあります。

スタンディング・ウーマン

 巨大でリアルな女性像は身長約4m。皮膚の毛穴、髪質、皮膚の質感といった細部まで再現することによって、リアルにいるかのような錯覚に陥られます。遠近法で撮影すると、その大きさが際立ちます。見る角度によって怒りや微笑みなど表情が変化し、人生観について考えさせられる作品です。

フラワーホース

韓国出身のアーティスト、チェ・ジョンファさんの作品。色とりどりの四季の花で覆われた全長5.5mもの大きな馬。十和田市は南部駒の名産地で軍馬のために戦前盛んに育てられた場所でもあります。色とりどりの花で馬を覆ったこの作品は、十和田市の未来の繁栄を願っています。十和田市を象徴するかのような存在です。

フラワーホース

 青森県の美術館を巡って、アート思考に基づいたコンセプトで楽しめることを実感しました。
 アート思考とは、「自分の内側にある興味をもとに自分だけの視点で世界をとらえ、自分なりの答えを探究をし続けること」
 様々な経歴をもったクリエイターの作品に触れることで思いがわかり、感性が豊かになります。 アーティストの生い立ちや、作品へのこだわりを知ることによって、さらに作品の背景を推測することができます。

参考サイト

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