見出し画像

苦しかったときの話をしようか

こんにちは。人事の小山です。

「仕事の喜びを伝える」とテーマに考えていたいたら、偶然にも、『苦しかったときの話をしようか』という本があったので、すぐに買いました。

『USJを劇的に変えた、たった1つの考え方』の著者森岡さんの本です。

「そんな成功している方が、なんで苦しかった時の話を??」

と思いましたが、

就職活動をしていく娘に書いていた原稿をみた
出版社の人が、本にしようとしてので、本になったようです。

君からは好きなことばかりやって何でも実現したように見える私にも、キャリアの途上で情けないことや惨めなことはたくさんあった。

君というのは、大学生の著者の娘です。

娘のためを想って、伝えた言葉も、そもそも「お父さんにはわかんないよ。」と思われてしまっては、ただの説教にしかならないわけですね。

その前提として、お父さんでも苦労があったとすることで、娘に心を開いてもらいたいということですね。

ということで、私も、「小山さんには、新卒の苦労なんかわかんないでしょ?」と思われるだろうから、

私の苦労した時のはなしをすることで、
仕事につまづく新入社員やこれから仕事をする人の
助けになればと思います。

入社してから最も苦しかったとき

1つを選ぶとすると、1つは、
2017年の9月から10月の時です。

2017年は、新卒採用を60名と
「まぁ、まずまず」くらいの
成果ではあったのではないかと思っていましたが、
大きな問題が起こりました。

2017年新卒の大きな特徴といえば、
「新卒海外研修制度」の大きな転換点でした。

2016年新卒からはじまった
「新卒海外研修制度」は、16年は2名だったのが、
2017年新卒は、なんと、12名と、
一気に、前年より10名も多い新卒の人が、
入社と同時に、世界各地に飛び立ちました。

それは、一見、華やかなことでしたが、
新卒12名をいきなり、受け入れるというのは、
海外の拠点も、慣れておらず、いろんな拠点で
ひずみがありました。

「なんで、こんなポンコツの新卒を送りこんできたんだ?!」

と言わんばかりの声、あるいは実際にそういっている声を聞かない日はないくらいに、いろんなところから聞こえてきました。

仕事がうまくこなせないというのは、現場と仕事をできないと思われている新卒の関係というのは、人間関係もあまり良好なものではなかったようです。

「新卒から海外で働くというのはやはり大変なことなのか?」
「私がこの制度を推進して、新卒の人に海外で働ける夢を見させたからこんなことが起きたのか?」
「新卒海外研修なんて、なければ、こんなこと起きなかったんじゃあないのか?」

など、様々なことを思い、悲観的になることもありました。

さらに、海外赴任した新入社員も


「お前なんか日本に帰れ」

という罵声を海外の駐在員から言われる毎日でした。

結果は、12名が赴任して、1年以内に、4名が海外研修を辞退することとなりました。

このような状況の中で、
感情に流されて
後ろ向きになってはいけないし、

「新卒から海外で働く」という
強みが悪いわけではなくて、

ただ、うまくいかなかった部分があるだけなので、
それをなおしていこうと思いました。

結果をださなければ、誰も守れない

本の中でこういう言葉があります。

結果をださなけれれば、誰も守れないし、
誰からも守られない。

非常に共感しました。

結果をださなけれれば、誰も守れないし、
誰からも守られない。

これは、組織において、仕方のないことです。

圧倒的な結果

入社すると、海外だったり、それぞれの現場にいってしまうわけです。
そうすると、なんだかんだできることが限られるわけです。

そこで考えました。

内定者のときに、圧倒的な、成果をだして、
自信をつけさせよう。
成功体験を積んでもらおう。

自信というのは、折れたりしますが、
一度達成できたことは、取り出して、
自信を再現できると思って、

日商簿記2級取得の直前対策講座を
2018卒向けに開始しました。

2018年、新卒海外研修生10人のうち
8名が合格など、
例年になく、驚くほどの結果をだしました。

世の中の合格率に対して、
内定者の合格率は、2倍の高さだったと記憶してます。

そして、こう言われるようになりました。

「予備校より高い合格率」

嬉しくて・・・・

次々に合格の報告を聞いたとき、
非常に嬉しい思いでした。

前述の自分が採用に関わった人たちが、
「評価されないつらさ」
を味わっていただけに、

内定者が、「頑張ったことが報われる」
嬉しいなぁーと思って、

大きな声で言えませんが、
スキップして帰ったのを覚えています。


人事の仕事というのは、

社員が活躍する舞台づくりの仕事で、
社員という役者が観客に喜んでもらえるのが

人事という仕事の楽しさであり、やりがいなのだと実感しました。

結果をだすことで・・・

結果をだすと、いいことが増えていきました。

講座を通じて、
内定者の人たちが

先輩を好きになった。

仲間を好きになった。
夢中になれた。

この時、
ある内定者の男性が言いました。

「少し大袈裟だが、人生が好転してきているように感じている。
この変化をぜひ後輩にも経験してほしい。そして自分がその変化を与える人になりたいと思えた」


誰かのせいにしても、何も問題は変えられない。

大切なものを想う気持ちをもち、
良くするための行動をして、
結果をだして、
チームをつくっていくことで、

良い方向に変わっていくことを、
カルチャーと呼ぶのではないかと思います。

なぜ、自己肯定感が枯渇して頑張れたのか?

最後に、ただ、ひとつ言えるのは、

「この会社が好きだということ」
「この会社に入る人が好きだということ」

ただ、それだけな気がします。

その好きな2つのものにただ、ちゃんと役に立ちたいと思った、
それだけです。

うまくいかないのは、私のせいだと思いましたが、
うまくいっているのは、社員や内定者のおかげだと思います。

この記事を書いて、想うことは、
自分が、すごいということではなく、

苦しかった自分を支えてくれた周囲に
この会社に出会った人たちへの
感謝の気持ちが浮かんでくるばかりです。

苦しいときは、
本当にだめになってしまう前に、
相談するのがいいですね。

自分という人間は、
自分を傷つけるのに、
加減をしりません。

もっとも自分を苦しめるのは
自分だということです。

でも、自分を幸せにしてやれるのもまた
自分なのではないでしょうか。

以上
小山

twitter やってます!フォローお願いします!

関連記事 人事の真摯さ


この記事が参加している募集

推薦図書

インド、フィリピン、マレーシア、トルコ、インドネシア、ベトナム、バミャンマーで働く11名の喜怒哀楽の物語。 【新卒海外研修】(連載中) http://www.kuno-cpa.co.jp/recruit/shinsotsu-kaigai/