タクシーで体験した_人が成長する機会は_どこにでもある話_

タクシー運転手が体験した、人が成長する機会はどこにでもある話。

昨日より今日、今日より明日と、人生において少しでも成長していきたい!と誰しも思ったことがあると思います。
そうは言いつつも、
「今日もわたし、仕事で何もできなかったなぁ」
「一年前と比べて俺、全然成長してねぇ」
「自分の人生、なんかつまんない」
自分をふと振り返ってみると、なんだか前向きになれない。

今回のエピソードは、そんなあなたに成長するための方法を伝えてくれる外国人の話です。

ーーー

広尾で、一人の外国人男性が乗って来た。
日本語は話せないのか、スマホで目的地の住所を提示する。

そこへ向かう途中、車内では英語で仕事らしき会話をしていた。

「モシモシ」とだけ言っていたので、おそらく日本語が一切理解できない程ではないのかもしれない。

目的地へ着き、お支払いはクレジットカードを利用した。
カードを受け取り、機械に通すと、機械からは
「通信中デス」という言葉が流れる。

その時、その男性が反応した。

男「ン?ツーシン?」

私「?」

男「ツーシンチュー?」

私「イェス、つうしんちゅう」

男「Ah--、、Contact?」

私「イェス」

男「ツー・シン・チュー??・・ムズカシイデスネ」

私「イェス、笑」

男「マダマダニホンゴヲ、ベンキョウシンナイト」

私「いや、今とても喋れてますよ笑」

男「アハハー笑、アリガトウ」

急にその男性はカタコトだがスラスラと日本語を話した。
ベンキョウシナイト、と。

それに対し、こちらが普通に「喋れてますよ」と返しても、反応していたので理解は出来てるのかもしれない。

最後は「アリガトウゴザイマシタ」と降りて行った。

ーーー

この男性をお送りした後に私は思った。

日本人であれば日本語を勉強するという感覚はない。
それに機械から出てくる日本語も、いつも当たり前に使っているためなんの意識も当たらなかった。

それに対して反応した男性。しかも「通信中」というたった一言。

そのたった一言を、“日本語を学ぶ”という機会に変えた。

たった一言でも、学ぶ機会にしている姿勢が、
この男性の
「マダマダニホンゴヲ、ベンキョウシンナイト」
というスラスラと出てきた日本語を表している。

そして、この言葉には、日本語を学ぶというだけでなく、
謙虚で実直な(私のイメージ的に)日本人のアイデンティティも持ち合わせていると思ってしまった。

私が「喋れてますよ」と伝えても、意味を理解していたので、
きっとそれなりに日本語は喋れるのかもしれない。
それでも、乗って来たときに日本語を使わないところも、日本人のちょっと控えめ(外国人に比べて)な部分に当たるなとも思った。

決済の機械から流れる「通信中」という言葉など、普通は誰も気にしない。
それくらい小さいことでも、ここまでに何度も学ぶ機会を作って来た結果この男性は今を作っている。
そして、一年後どうなっているかは誰にでも想像がつくはず。

ちょっとしたところにも学ぶ機会をつくることが、成長へのチャンスかもしれない。
些細なことかもしれないが、0,1%も積み重ねていけば確実に増える。

何でもいいから、一個だけでも積み重ねてみよう。
そう思えた出来事だった。


読んだついでにここで一つ。

~東京の道図鑑~
内堀通り

東京都千代田区の皇居内堀沿いを通る道路。
東京という大都会にありながらも歴史と風景の美しさを楽しめることから、1986年(昭和61年)8月10日に「城郭と高層ビルの道」として日本の道100選のひとつに選定された。

引用元 内堀通り - Google My Maps

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