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「半分だけ働く」が常識に!?

column vol.434

昨今は多様な働き方が生まれていますが、今、一番アツい話題の1つが週休3日制です。

ワークライフバランスの促進とともに、学習機会副業など、会社では得られない経験値を得るための方策として導入検討する企業が増える中、週3日勤務を行う企業もあるようです。

〈CIANTO / 2021年9月27日〉

当然、正社員のまま週3日勤務です。

長く働くことが価値ではない

この事例の主役は、法人専門の営業代行を行っている株式会社エグゼクティブ「フリー正社員制度」という仕組みがあるそうです。

働く場所、時間を自分で選ぶというもので、2013年より、勤務時間に関わらず、責任を持って勤務でき、正当な評価が受けられる働き方の仕組みづくりを開始。

2018年にはパート時短勤務の社員無期雇用化し、今のカタチになったそうです。

働き方は大きく分けるとフルタイム時短週3の3つ。お子さんの年齢理由、社員の性別に関係なく選べます。

当然、勤務時間は評価には影響しません

導入のきっかけは、主婦でお子さんがいて、ヨガの先生もしているパート勤務の方がいらっしゃって、お客さまが働く日数や時間に制約があっても、次も営業を頼みたいと言ってくださったことから始まったそうです。

長く働くことだけが価値でない。

お客さまに喜んでもらったのならば、それを正当に評価することが良い。そんな想いから、さまざまな働き方が増えていったそうです。

今では、女性は出産、育児で退職せず、100%産休、育休を取得し復帰。法人営業で珍しく、現在、社員の9割は女性とのことです。

働く人が最大限に働きやすく

広報プロジェクトリーダーの鈴木はるなさんは、5回ほど勤務形態が変わったそうです。

2015年に入社した際、お子さんが1歳では営業職で週5日9時半~16時勤務。仕事と育児のバランスがつかめてからは、もう少し働きたいと勤務時間を延ばしたそうです。

その後、2017年に第二子を妊娠。つわりが重い時期は勤務日数を減らし、産休・育休を経て復職した際も、家庭に向き合いたいと思い、週4日10~16時勤務を希望し、広報部に異動

今年4月に長女が小学校に入学したので、週5日勤務時間を9時~17時に変更。フリー正社員制度では、1ヵ月単位で働き方を変更できるので、非常に助かっているそうです。

他にも刺激を受けたのが「サバティカル制度」で、1ヵ月など少し長い期間休み、勉強やリフレッシュにあてることができるとのこと。

働く方のライフステージだけではなく、一人一人の事情に向き合い、その方が最大限パフォーマンスを発揮しやすい環境を整えるという姿勢に大変感動しました。

43歳で「半年仕事・半年育児」

それから、もう1つ刺激を受けたのが、「半年仕事・半年育児」を実現するビジネスコンサルタント、村上アシシさんの働き方です。

かつて外資系コンサルティング大手のアクセンチュアに勤めていたそうですが、2006年に退職して独立。以降、この驚くべきワークスタイルを確立しています。

〈東洋経済オンライン / 2021年9月27日〉

半年しか働かないので、さぞ年収が下がっているだろうと思いつつ、何とアクセンチュアに所属していた頃と変わらないとのこと。

フリーになると見入りが良くなるとは言え、その分、誤魔化しの効かない厳しい状況になります。私の周りでも独立してからの方が忙しいという人は非常に多くいます。

それでも、村上さんはアクセンチュア時代の後輩と60%ずつ、併せて120%で仕事をすることをクライアントと約束して、『週3日仕事・週4日自由』の働き方を手に入れたそうです。

それだけではなく、リスクヘッジを考えたアクションもしっかりと行っています。

複数のポートフォリオを持つ

フリーランスは景気や社会情勢によって収入が不安定になるデメリットもあります。

クラウドソーシング大手のクラウドワークスが2020年4月に発表した調査によると、コロナ感染拡大の影響によって収入が減ったフリーランスは、約7割にも及んだそうです。

しかし、村上さんは複数のポートフォリオを持つことでフリーランスのリスクに立ち向かっています。

本業以外の仕事は2つあり、1つは「研修講師」

外部講師として企業に招かれて、プロジェクトマネジメントやビジネススキルを教えています。

そしてもう1つは、「プロサポーター」

村上さんが趣味のサッカー観戦のノウハウを活かしオンラインサロンを開いたり書籍を出版したりしながら収益をあげているそうです。

う〜ん、羨ましい…、まさに理想的ですね。

「好き < 得意」で自分らしい生き方へ

複数のポートフォリを持つにあたって、自分の得意領域を軸に好きな領域をかけ合わせるのが大切とのこと。

”好き”だけで成功するのは難しい。コロナ禍ではなおさらそうです。

そこで、まずは自分の得意領域を伸ばして、そこに”好き”をかけ合わせたほうが再現性がある。得意なこととは、求められること。やはり、まずは求められることをベースにすることが、ビジネスとしては大切です。

「得意なこと」と言えるのは、ガムシャラに働いた20代があったからこそだと村上さんは仰っています。

そして、30代は労働時間を減らして自分の時間つまり「好き」を磨くことに時間を注ぐ。

この20代と30代の掛け算が今のライフワークを実現しているということですね。

同世代として私は村上さんの域に達していませんが、50代の頃にはこの理想的な働き方を実現したい。

非常に胸が躍る本日の事例でした。

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