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「一流」と呼ばれる人の共通点

column vol.325

以前、コラムの中でさらりと触れたことがありますが、新人の頃に教えてもらったことが、この歳になって心の底から大切なんだなぁと実感することがあります。

その代表選手が「礼節」です。

基本的過ぎることですが、東洋経済オンラインに掲載されていた元日本航空のCAである山本洋子さんの記事【一流の人が大体「感じがいい」のは一体なぜなのか】を読んで、「やはり…」と実感しました。

〈東洋経済オンライン / 2021年6月8日〉

山本さんはファーストクラスをチーフパーサーとして長年担当してきており、一流の人の共通点を発見されたとのこと。

それは、「礼節」をわきまえていることです。

「信頼」こそ一流の証

「礼節」とは、「礼儀と節度」のことです。単なる「礼儀」ではなく、相手に対する敬意と思いやりの心が伴った行き過ぎではない礼儀のことです。

豊富な知識や高い業務遂行能力があっても、人間性を兼ね備えていないと、なかなか周りからの信頼を得ることはできません

「1人でできることなんて、大したことはない」

群を抜いた能力で40年間引っ張ってきた我が社の社長ですら、そのように言います。

結局は周りあってこそ良い仕事ができる。毎日、そのことを胸に刻んで生きている人は、人を思いやることが習慣化されているのでしょう。

たとえば、機内で食事のサービスをするためにCAがカートを押しているとき、CAはお客様を先に通すようにします。ところが、一流の人ほど「お先にどうぞ」と言って、CAとカートを先に通してくれることが多いのです。「After You」という振る舞いが身についているのです。

山本さんが仰るこういった振る舞いも、自分が周りに生かされていると思うからの振る舞い。相手ファーストに立っている人が「デキる人」であるのは理解できますね。

また、一流の人ほど、誰に対しても分け隔てなく「丁寧で正確な敬語」を使って話しかけられます。

こういったことも、相手を尊重しているからこそ、自然とできることなのでしょう。

メモの魔力

ペンとメモを持って、人の話を聞くという振る舞いは、相手に「この人は真剣に私の話を聞いてくれている」という信頼感と安心感を与えます。

山本さんはメモをとることの大切さも説いています。

メモと言うと『メモの魔力』の前田祐二さんが最初に頭に浮かびます。

前田さんは基本的にはメモからアイデアに転換させるためにペンを走らせていますが、話している人からすると、さぞや気持ちが良いのだろうなぁと感じます。

「前田さんほどの方が、自分の意見を一生懸命受け止めようとしている」。私がもし前田さんと話す機会をいただいたとし、目の前でメモをとっていただいたら、そんな風に感激してしまうでしょう。

そういった観点でメモをする人に目を向けると、メモをとるという行為ほど、「相手の話を大切に聞いてますよと伝わる意思表示は無いように思います。

いくら愛想よく話を聞いている人がいたとしても、メモには勝てません

さらに、ただメモするだけではなく、自分が大切だと思っていたところに線を引いたり囲みをつけられたとしたら、信頼感はうなぎのぼりです。

実際、こういう方は期待を裏切りません。そろそも、「この人の言っていることを的確に理解しよう」と思っていなければできないことなので、ただメモしている人とは次元が違うのでしよう。

やはり、礼節の話と同様、相手に寄り添う想いが「一流の人」に繋がっていると感じますね。

軽々しく否定しない

最後にもう1つ私が感じる一流の人の共通点は、相手の意見(話)を軽々しく否定しないことだと思います。

よく、相手の話に対して「でも」から始める人がいますが、もったいないなぁと感じます。

営業のノウハウで「YES BUT」法がありますが、否定したい意見に対しても、肯定から入る方が良いのに、大して反対意見じゃないのに、「でも」が口癖になっている人は、周りからの信頼が集まりにくい状況をつくり出してしまいます。

ちなみに「でも」のようなマイナスな言葉は、心理学の面からも「鏡の法則」により、自らをマイナスの状況(不幸)へ引き寄せてしまうのです。

「でも」が口癖の人は運が悪いと思う傾向にあり、実は危ういのです…(汗)。

そもそも否定から入られて気持ち良い人はいないはずです。

これも相手の立場で考えたら分かるはず……。結局は他者目線で物事を考えることが、一流への道筋であることは間違いなさそうですね。

分かっちゃいるけど…、というところはありますけど…。



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