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「起業」にまつわる最新Topics

column vol.657

沖縄復帰50年

昨日は沖縄についての特集がテレビで大々的に流れていましたが、沖縄の今に目を向けてみると、多くの起業家の卵がこの地にやってきているそうです。

〈NHK / 2022年5月12日〉

アメリカ兵を相手にした音楽「コザロック」の生まれた地としても知られる沖縄の旧コザ市(現・沖縄市)「沖縄のシリコンバレー」として注目を集めています。

老舗企業×起業家で生まれるイノベーション

商店街では空き店舗を活用して起業を目指す若者たちが全国から集まり、さながらシリコンバレーの黎明期のような雰囲気を感じさせています。

そこに目をつけた本土の企業が沖縄に進出している例もあり、例えば、“ものづくりの街”北九州で今年創業96年を迎えた「岡野バルブ製造」もその一つです。

同社ではモノづくり一辺倒から脱却し、DXを推進するための新事業に挑戦。

旧コザ市に集まる若手起業家たちとの交流を図り、自社にないスキルやノウハウを取り込んでいるのです。

こうした手法はアメリカのスタートアップの世界ではよく行われていることで、日本でもそうしたスタートアップの拠点は各地に増え始めているのです。

沖縄が起業家の活躍の場にしたい理由もあります。

今まで観光業に頼っていた部分がありましたが、ホテルやレストランは外資や本土の企業が多く、地元にお金が落ちにくいという構造的な問題がありました。

そこで、情報通信医療バイオの育成など、観光業だけではないもう一つの稼ぎの軸をつくっていきたいわけです。

沖縄にはチャレンジの熱が渦巻いている。

沖縄と本土が経済的に分断されるのではなく、融合や連携を進めていく大きな流れが生まれていけると良いですね。

起業家支援も行う「スナック」が誕生

起業家支援ということで言えば、私の実家がある鎌倉市と隣接する「藤沢市」にもユニークな取り組みがスタートしています。

不動産会社の「セット」が起業家を支援するレンタルオフィス「湘南藤沢インキュベーションビル」を今月1日にオープン。

〈湘南経済新聞 / 2022年5月15日〉

そして何がユニークかというと、ビルの1階に7月、メンバー制の交流スペース「イノベーションスナックみらぼ」をオープンさせる予定なのです。

現在、クラウドファンディングで資金を調達しています。

起業家を支援する専門家が「ママ」として店に立ち、レンタルオフィス利用者などメンバー同士に新たな出会いの機会を提供するそうです。

図1

といっても、本当のスナックのママなわけではありません。

スナック風の交流スペースに設置されちるカウンターに入るのは、起業支援者士業クリエイター漫画家芸人など、多種多彩な人々。

ママ役は来場者の相談を気軽に受けながら、来場者同士の橋渡し役にもなるというわけです。

同社インキュベーション事業部の鈴木良隆部長は

アイデアが具現化できたり、起業への第一歩が見えてくる運営を目指す。メンバーが巣立てば産業創出や地域活性化にもつながる。地域とメンバーの未来を応援したい」

と思いを込めて語っておられます。

7月にこの思いが叶うことを願っております。

「12歳起業家」のワクワクする挑戦

最後は、実業家の堀江貴文さんの心も鷲掴みされた12歳の起業家についての話で締めたいと思います。

彼の名は「リ レウォン」さん。

〈NEWS PICKS / 2022年5月5日〉

堀江さんが「感動した。いままで数多くのプレゼンを見てきたけど、圧倒的ナンバーワン」と絶賛したプレゼン力は、400万回以上再生されたTikTokの動画でもその様子を垣間見ることができます。

〈NEWS PICKS / TikTok動画〉

レウォンさんは小学4年生の時には、オリジナルゲーム「元素カルタ」を開発し、クラウドファンディングで約400万円を調達

さらには、小中学生が社会課題解決のアイデアを競う、「スタートアップジュニアアワード2020」小学生の部で大賞を受賞しています。

そして、NewsPicksが2021年12月に開催した起業プレゼン・リアリティショー「メイクマネー U-24」では、新しいスタイルの漢字ドリル「漢ミツ(漢字missionの略)」を披露。

レウォンさんは、もともとは漢字が大の苦手

だったらと、自分自身でやる気の出る漢字ドリルを作ってみようとトライしたそうです。

漢字がなぜ苦手なのかに向き合っていると、漢字学習において「画数」や「書き順」は重要ではなく、その漢字から「意味」を見いだしたり「熟語」「例文」をつくり出せることの方が、ずっと大事なのではないかと思えたそうです。

そして、その意味のある部分楽しい部分を伸ばしたのが漢ミツです。

自分が嫌いなものに向き合って、好きに変えていくこの姿は全てのビジネスパーソンの心を刺激するのではないでしょうか?

そして、失敗についてレウォンさんはこのように語っています。

失敗はつきものですが、僕は失敗はいやだから、「もちょ」って言葉を使ってます。「失い敗ける」じゃなくて「もうちょっと」の「もちょ」。チャレンジした分「もちょ」は生まれる。

「失敗は成功のもとである」だと、失敗と成功に分かれますが、「もちょ」がその間を埋めてくれる。

「いや、これは失敗じゃない、『もちょ』なんだ」と捉えると、よりポジティブに現状を受け止められそうですね。

ちなみに、近い考えで、クラウドセキュリティサービス「HENNGE One」を生み出した起業家、小椋一宏さんのフォーブスジャパンの記事【「仮説の99%は間違い」 起業家が事業選定で大事にすべきこと】もとても良い話だったので、もしも気になった方がいらっしゃったら、こちらも併せてご覧くださいませ。

https://forbesjapan.com/articles/detail/47237/1/1/1

〈Forbes JAPAN / 2022年4月28日〉

起業家のマインドや取り組みは、本当に刺激になりますね。

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