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2022年「教育」の新しい波

column vol.555

久しぶりに教育をテーマにお話ししたいと思います。

というのも、昨晩テレビでニュースを見ていたら、日本初のeスポーツ専門高校が誕生したと知ったからです。

〈AMP / 2021年1月13日〉

「eスポーツ高等学院」は、東京ヴェルディeスポーツに所属する選手講師を務めるeスポーツ専門の通信制高校サポート校。

1月23日から、毎週オープンスクールを開催しています。

2022年度新入生(現中学3年生)や中学2年生を対象に、eスポーツ専門施設シブヤeスタジアムにて実施。

一体、どんな内容なのでしょうか?

「アソビマクル」高校

同校は、株式会社NTTe-Sports東京ヴェルディeスポーツの全力サポートを受けて産学協同で誕生。

〈eスポーツ高等学院Webサイト〉

プロゲーマーも、ストリーマーも、Vtuberも、すでに立派な職業になっている時代です。

eスポーツのプロを目指しながらも、プログラマーゲームアナリストゲームライターなど、好きなゲームで生業を築いていくための勉強をできる高校となります。

指導者も、環境も、設備も、全て最高のスペック

指導面では育成で高い評価を受けるプロ指導はもちろんのこと、この二社の全力サポートによりeスポーツに関連する多岐に渡る講座が用意されています。

そして、7メートルのメインビジョンや、40台のハイスペックゲーミングPC、エントランスホール、ケアトレーニングスペースなど、最先端の設備が揃っており、高レベルのゲーム環境の中で最高の教育を体験できるというわけです。

もちろん、一般的な高校で学ぶ基礎学習もあり、好きなことを中心に学習意欲を高めていきます。

いやぁ〜凄い時代です!

考えてみると、ゲームだけではなく、アニメ・マンガなど、日本のカルチャーは世界に誇る知的財産です。

アスリートアーティスト幼い頃からその分野に触れて成功するように、職業に直結するような学校(教育)は増えていくでしょうね。

そもそもは社会で生きていくための勉強なわけで、eスポーツに限定せずとも、ゲームを仕事にしていきたい人からすると早めに触れられる環境を用意するというのは、至極当然のことだと思います。

こういったさまざまな選択肢がある今の時代は、本当に羨ましいですね。

「吹きこぼれ」を防ぐギフテッド教育

さまざまな選択肢という言葉で思い出したのが「ギフテッド教育」です。

〈FNNプライムオンライン / 2022年1月24日〉

学校で「落ちこぼれ」という言葉は知られていますが、「吹きこぼれ」という言葉があることをご存知でしょうか?

これは、子どもが優秀であるがゆえに通常の学校の授業内容に物足りなさを感じて“ドロップアウト”していくことで、海外では「ギフテッド」と呼ばれています。

日本ではまだ一般的ではないですが、ギフテッドのための教育を提供している学校もあります。

軽井沢のインターナショナルスクール「ユナイテッド・ワールド・カレッジISAKジャパン」です。

創始者、小林りんさんによると、このような悩みを抱えている小学生約13%いるとのこと。

ギフテッド教育は上の学年の勉強を先取りして習うことではなく、その学年で習うことを基礎として捉えて、深掘りしていくようなイメージであるとのこと。

例えば、小学校3年生だと、算数では単純な図形の面積を求めますが、それを抽象化して立体のパズルを解いたり、さらには自分で描いてみたり決められた体積でどう建築物を作るかなどを考えていくそうです。

一つの解を求めるのではなく、習ったことをどう生かすか、展開するかに重きを置かれているので、社会に出た時の実践により通ずる学習になりますね。

逆にこういった要素をもっと子どもたちに提示できると、残りの87%の子どもたちの学習意欲が高まるのではないかとも思います。

大学が仕事場に

もう一つ、選択肢ということで挙げたいのが、大学にまつわる新たなトレンドです。

何と、学内に一般の人も利用できるコワーキングスペースをつくる学校が相次いでいるそうです。

〈朝日新聞デジタル / 2022年1月30日〉

以前は「需要が少ない」とされていた地方でも、コロナ禍による働き方の見直しなどが後押しになっています。

例えば、九州工業大では、戸畑キャンパス内の古い体育館を改修し、「ジムラボ」という施設を今春に開設予定です。

総面積1,892平方メートルで、自習などに使える個人スペースのほか、会議セミナーを開けるスペースレンタルオフィスも設けるとのこと。

九工大には、共同研究などで年間延べ700社ほどの関係者が訪れるそうで、交流拠点を設けることで共同研究をさらに促し、大学の生み出した技術社会で実際に生かすための事業化を支援することを検討。

企業の技術的な課題を解決するための提案に繋げたいというわけです。

これなら、地方創生に繋がる拠点としても期待できますね。

最近はワーケーション需要も高まっていることですし、学校が仕事場として解放されるということは、より自在なワークスタイルを築く一助になっていくはずです。

さまざまな選択肢という向こうに、学校(教育)社会(仕事)より密接に繋がっていく

私の子どもの頃のように、学ぶ世界と働く世界が分かれている時代ではなくなっていくはずです。

より面白い未来になっていきそうですね。

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