「カリスマ」の「後釜」になるために
column vol.1156
昨日、先代社長にちなんだ話をしましたが
気がつくと、先代が他界してちょうど一年になります。
正確に言うと明日が命日になるのですが、講演と懇親会があり、ゆっくりnoteを書くことができないので、本日、改めて第二創業に関する話をしたいと思います。
先代はマーケティング界では知る人ぞ知る人。
我々社員にとってのカリスマでした。
絶対的な存在であっただけに、不在となった当初は色々とあたふたしてしまいましたが…
この一年大切にしてきたこと、そしてこれからも大切にしていきたいことを本日はお話ししたいと思っております。
事業承継、第二創業、リーダーシップなどのヒントに、ぜひ最後までお付き合いくださいませ。
変えるのではなく「深める」
『プロが教える潰れる会社のシグナル』の著者であり、経営コンサルタントの横須賀輝尚さんは、二代目が会社を潰してしまいがちな理由を、このように指摘しております。
〈sharescafe / 2023年9月19日〉
私は先代の子ではないですし、社長ではなく副社長ではありますが、経営を任される者として、先代の力、そして先代を支えてきた先達の方々のお陰で今の自分たちがあるということは忘れないようにしています。
そして、先代や先達の方々が目指し、築き上げてきたことを、この一年丁寧に深く掘り下げてきました。
…すると、20年以上いる会社なのに、驚くほどの発見があるわけです…
同時にまだまだ自分たちが受け継げていないスキルやノウハウ、身につけていかないといけない能力が分かってくる。
…まだまだ穴埋めできていない部分は多々ありますが…、この一年で自分個人として、組織として成長できた部分も感じています。
もちろん、時代に合わせて革新していく部分もあるでしょう。
それは、先代がいた頃からそうしてきたわけで、「変えてはいけないこと」を理解しながら、変えていきたいと思っております。
「システムズ」に込められた意味
大切なのは、自分が「凡庸」であることを忘れないということ。
カリスマだからできることは多いので、それを一人で背負うのは難しい…
というわけで、理想を言えば社員全員が「経営者思考」を持ってもらいたい。
…が、それは難しいので…、みんなを巻き込みながら経営していきたいと考えております…
『ど素人でもわかる経営学の本』の著者で、経営学者の中川功一さんも、カリスマ不在となった「創業者シンドローム」状態において、このような解決策を示していらっしゃいます。
〈PRESIDENT Online / 2023年9月20日〉
「仕組み化」ということでいえば、先代も非常に意識していました。
当社の社名は「ジャパンライフデザインシステムズ」というのですが、最後の「システムズ」という言葉には
という想いが込められていました。
実際、度々このアカウントでも紹介させていただいております、時流分析メソッドの『イマジナス』などは、仕組み化の賜物。
そうした先代が残してくれた仕組み以外にも、評価制度など、新たに仕組み化することで、当社のバリューをより一層発展させていきたいと考えているのです。
後釜の器を磨く
とはいえ、凡庸といえど磨かないといけないのが経営者としての器です…
現社長からも信頼して任せてもらっていることもありますので、リーダーとしての覚悟は持たないといけないと日々自分を律しています…
経営学の父・ピータードラッカーさんは、トップマネジメントの役割をこのように挙げていらっしゃいます。
…なかなか、耳の痛い4項目ではございますが…、特に意識しているのが(3)です。
やはり…、人の数だけ価値観という名の正義がある…
…まぁ、その正体は結構「利害」であることも多いのですが……
どこの組織もそれは同じだとは思いますが、どんな局面でもリーダーが最後はジャッジをしないといけません…
満場一致の賛成なんてなかなか無いですし、どんな判断にも反対派は存在します。
(面従腹背も含め…)
つまり、物事を決めるたびに「よろしくない」と思う人は生まれるわけです…
時に「あのヤロ〜〜」と思われつつ…、そうしたネガティブな想いを内包しながら、組織を前進させていく。
私欲を捨て、少しでも会社が豊かになっていくことだけを願う。
常に白装束を着て経営する気持ちを大切にし、組織を次の世代に託せるようにしていきたいと思っています。
…ということで、本日は若干、個人的な備忘録となってしまいましたが…、リーダーシップなど、何かのプラスになれば幸いです🙇🏻
本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。
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