「スタートアップ時代」の最前線
column vol.628
本日はmasaruさんに記事をご紹介していただき、非常に嬉しい気持ちになっているので、「masaruさんと言えば」のテーマで記事を書きたいと思います。
masaruさんと言えば「起業」。
ご自身も起業されていますし、お知り合いの方の起業を支援されています。
世の中を見渡しても、起業は毎日関連記事で溢れるほど、今日のホットトピックになっています。
そして、何といっても先週、起業について大きな動きがありましたね。まずは、そちらから触れていきたいと思います。
一般社団法人スタートアップスタジオ協会が発足
先週の12日、起業へのハードルを低くし、より多くのスタートアップの創出を目指し、一般社団法人スタートアップスタジオ協会が発足しました。
〈BUSINESS INSIDER JAPAN / 2022年4月14日〉
設立イベントには、同協会の顧問に就任した早稲田大学ビジネススクール教授の入山章栄さんと、DeNA会長で、デライト・ベンチャーズのマネージングパートナーでもある南場智子さんが登壇。
「スタートアップエコシステムにおけるスタートアップスタジオの意義」をテーマに対談されています。
南場さんは
「日本ではまだ起業が、覚悟を持って取り組まなければならない、特別なこととして捉えられている」
とイベントで話しています。
しかし、ベンチャーキャピタルの数も増え、9割失敗しても1割当たれば良いという時代になり、徐々に「失敗ができる環境」になってきた日本。
入山さんも、起業が盛んな国とそうではない国の比較として、倒産法が緩いなど「撤退にかかるコストが低いと、起業が盛んになる」という研究結果を明示。
また「日本の倒産法は厳しくない」とも付け加えています。
さらに、起業に失敗しても、DeNAなどのメガベンチャーがそうした人材を積極的に雇用している他、大企業でも出戻り制度を設けるなど、状況は大きく変わってきています。
一方課題は、日本に根強く残る「失敗してはいけない文化」だけではなく、「日本の課題解決の延長線上にグローバル事業がない」ところも足かせになっていると南場さんは分析しています。
「国内の課題解決も重要だが、デイワン(起業初日)から世界を目指すようなスタートアップの割合が増えてこないと、世界との差は埋まらない」
例えば、シリコンバレーでは、5~6人のチームだとアメリカ生まれアメリカ育ちの人が一人いるかいないか程度とのこと。
そのためには、エコシステムをグローバルに開く必要があると指摘しているのです。
グローバル視点というのはその通りだと思いつつも…、実際それは一足飛びにはいかないところはありますが…、「失敗許容主義」へのマインドチェンジはすぐにでも取り組めそうです。
マッキンゼー出身者が知る「起業の成功条件」
プレジデントオンラインの【大前研一「マッキンゼー出身者だけが知っている起業成功の条件」】という記事に、まさにそのことが載っていました。
〈PRESIDENT Online / 2022年3月17日〉
大前研一さんと、ウェルスナビCEOの柴山和久さんというマッキンゼー出身者二人の起業家対談なのですが、一番大切なマインドについて
ブレないビジョンを持ち、試行錯誤していくということ
であると語られていました。
柴山さんが「ロボアドバイザーによる個人資産運用サービス」で起業しようと心の誓った時、多くの人から「失敗するから止めておけ」と言われたそうです。
その時のことをこのように語っているのですが、非常に共感しました。
頭が良くて仕事ができる人ほど、リスクが明確に見えてしまうようです。失敗する理由は、ものすごく高い解像度で頭に浮かぶ。反対に「未来はこう変わる」という明るいビジョンは解像度が高くならない。天秤にかけると否定的に傾きますね。
失敗を避けて成果を出し続ける会社員は「失敗しない」ことを重要視するので、つい止めたい気持ちが湧いてくる。
しかし、起業は基本的には致命的な失敗を避けながらも、失敗の連続を活かして精度を挙げていくもの。
1を10、100にするのと、0を1にするのでは大きく違うのです。
そもそも何もないところから始めないといけませんし、場合によっては誰もやったことがないことに挑戦するので、失敗しないわけがない。
科学者の発明と同じです。
新しいものを生み出す際、一発で完璧なものをつくり出せる人なんていないわけで、いかに「失敗は成功のもと」にするかが肝要ですね。
私は起業家の方を何人も見てきましたが、一番の基本的な資質はこの「失敗を糧にして試行錯誤できるマインド」だと感じます。
当社も40年前、起業した会社ですが、忘れてはならない会社精神の一つに「ベンチャースピリット」が挙げられており、それは社会を豊かにするために必要な新しい挑戦を「試行錯誤」を恐れずやっていこうという社長の想いが込められています。
「こんなことあったらいいな、できたらいいな」というブレない軸があって、失敗を許容し前に進んでいく。
ここが大きなポイントになるでしょう。
千代田区が「スタートアップ」エリアに変わる?
note仲間のmasaruさんはご自身が起業されただけではなく、お知り合いの起業をサポートされているという話を冒頭いたしましたが、やはり良き仲間に恵まれることも大きなポイントになると思います。
そんな良き仲間との出会いを創出してくれそうなスタートアップ向けオフィスが東京千代田区の大手町に誕生しました。
〈BUILT / 2022年4月7日〉
手がけたのは三菱地所。
「TOKYO TORCH」内にあるオフィスビル「TOKIWA ブリッジ(旧:JFE商事ビル)」の地下2階と地上13階に、スタートアップ企業や大企業からのカーブアウト企業を対象としたサービスオフィス「TOKIWA BRIDGE」を3月25日にオープンさせました。
コロナにより、丸の内、大手町、有楽町などのビジネス街のオフィスに人が出勤する機会が減る中、ノマド需要を取り込むため「交流」をこの街に仕掛けていこうというわけです。
同エリアに多様なコミュニティを創出し、フレキシブルなワークスペースの新設と整備や新たな契約形態(短期貸し、曜日貸し、会員制など)の提供を実施。
社会実験の場「丸の内ストリートパーク」の常設と延伸、個室ブース「テレキューブ」とワークスペースのマッチング支援サービス「NINJA SPACE」を使用した路面・店舗区画のオープン化など、さまざまなトライアルを行っていきます。
起業は一人では腰が重くても、仲間がいれば挑戦しやすい。
今、なかなかできていませんが、noteの中でサークルをつくり、「起業」「パラレル」「マーケティング」などについて意見&情報交換ができたらと思っています。
まずはmasaruさんとリアルに対面することを目標にしながら、noterさんとのお付き合いも深度化できたらと願っております。
引き続き何卒よろしくお願いいたします。
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