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コンビニは日本文化の発信基地へ

column vol.1131

コンビニは公的インフラと同じぐらい私たちの生活に欠かせない場所になっていますが、日本に訪れる外国人観光客の方々にとっても「観光地化」するほど人気になっています。

〈DIAMOND online / 2023年10月10日〉

コンビニの商品を見渡すと、日本人の良さが活きたきめ細かい創意工夫が施されています。

例えば、食品生活用品パッケージ

日本の製品はどれもこれもとても開封しやすく、製品の使い勝手も良いことで評判です。

そうした中、ある海外のトップスターローソンある商品についてX(旧Twitter)でコメントしたことが話題になっています。

ということで、本日はそのローソンにまつわるホットニュースを皮切りに、日本のコンビニについて可能性についてお話ししたいと思います。


コンビニが「日本文化体験」スポットに

その海外のトップスターとは、29日に決勝を迎えるラグビーW杯でサモア代表として活躍したリマ・ソポアンガ選手です。

今季は清水建設江東ブルーシャークスでプレーするので、ラグビー好きの方にはお馴染みの選手でしょう。

そのソポアンガ選手が、日本文化を体験する様子を次々に自身のX(旧ツイッター)で明かしているのですが、ローソン「からあげクン」をゲットしたことを知らせる投稿が話題になっているのです。

〈THE ANSWER / 2023年10月22日〉

もともと、セブンイレブンファミリーマートにしか行ったことがなかったソポアンガ選手。

そこで、「ローソンで何を買ったら良いか」についてXで募集したところ、日本のファンがすかさず反応し、オススメ合戦になったのです。

最終的には「からあげクン」が選ばれ、

君たちが言っていたから、試してみたよ。

と、パッケージに包まれた実際の商品の写真とともに投稿。

コンビニを舞台にSNS上でファン交流会が行われたのでした〜

その後も、ソポアンガ選手はコンビニに関わらず、日本で試しておいた方が良いものを募集。

日本のファンからは

●コンビニ肉まん
●コンビニ唐揚げチキンナゲット
●吉野家の牛丼
●ココ壱番屋のカレー
●天下一品のラーメン

などなど、日本人から次から次へとオススメが紹介されたのです。

コンビニだけでもたくさんのオススメがあり、生活必需品を凝縮したコンビニエント(便利な)場所で、外国人が驚くほどのクオリティの高い商品ワクワクする商品揃う国というのは、なかなか他の国にはない魅力の1つなのではないでしょうか?

先述の「日本のコンビニが観光地化している」というのも頷けますね。

「メイドインジャパン=高品質」という評価は、日本人の中でも定着していますが、品質を支える顧客感動にこだわる日本人の精神性(おもてなしの心)によりスポットを当てていくと、まだまだ顕在化できる日本ならではの無形資産が見えてくるのではないかと感じました😊

新たな取り組み「フードドライブ」

ちなみに、ソポアンガ選手にオススメした中で「セブンイレブンの冷凍食品」があったのですが、まさに私も愛用しています(笑)

セブンイレブンといえば今月、セブン&アイ・ホールディングスが発表した3〜8月期連結営業利益は前年同期比2.7%増2411億円

上期としては過去最高となりました。

売上を牽引しているのはプライベートブランドなどオリジナル商品。

…ただ、本日はその話は置いておいて、SDGsの実現に向けた新たな取り組みにスポットライトを当てたいと思います。

その取り組みとは、各家庭で使い切れない食品の寄付を受け付ける「フードドライブ」

埼玉県と連携し、さいたま市内約120店舗で実施しています。

〈読売新聞オンライン / 2023年10月20日〉

この事業は昨年9月、同市内の2店舗で試験的に導入されており、いよいよ本格的に始動しました。

寄付できるのは

●常温保存が可能で未開封
●賞味期限が2ヵ月以上残っている

などの条件をクリアしたもの。

レトルト食品調味料飲料などが対象になります。

集まった食品は各地域の子ども食堂へ。

今後は全国に展開していくとのことです。

コンビニ最大手のセブンイレブンがフードドライブを始めることは、生活者のリテラシー向上につながるので、大変意義があると感じています。

恐らく、他のコンビニ各社も追随していくでしょう。

近い将来、フードドライブが日常の光景になっていきそうですね😊

コンビニは感度を発信する場に??

ローソン、セブンときたら、最後はファミリーマートです。

注目したのは「コンビニエンスウェア」についてです。

…いやいや…、もう今さらでしょ…?

という声がドシドシ聞こえてきそうですが、今回ご紹介したいのはコチラです。

そうです、「フェミフェス」です。

東京都のファッションイベント「東京 ファッション クロッシング」との協業により、大型イベントとして11月30日に開催します。

〈WWD JAPAN / 2023年10月16日〉

ファミフェスでは、「チャレンジ大発表会」のコンセプトのもとで、同社が行うさまざまな挑戦を披露

ファッションショーのほか、ファミリーマートのプライベートブランド「ファミマル」新たな試みも発表する予定とのことです。

ちなみに、一般観覧の募集は「東京 ファッション クロッシング」を通じてのみ実施。

フェミフェスが気になる方は、こちらをご覧くださいませ。

〈ファミリーマート / Webサイト〉

コンビニエンスウェアのデザイナーを監修する落合宏理さんは、今回のフェス開催について、このように語っております。

ファミフェスで実施するコンビニエンスウェアのファッションショーやデザインを通して、新しいライフスタイルの提案だけでなく日本の皆さまや、加盟店の皆さま心が動いていただき新しい価値をつくり上げる機会にしていきたいです。

コンビニを起点にライフスタイルの提案をするだけではなく、加盟店の方々の心を動かしていく

そもそも、コンビニエント(便利)をコンセプトに掲げながら、コンセプト(業界)の枠組みを超えて感度を発信しようするのも日本らしいサービス精神と捉えられるのではないでしょうか?

利便性を超えた感動を届けたい。

これも、顧客感動にトコトン向き合う日本人の精神性(おもてなしの心)があってこそだと思うからです。

今回のコンビニ事例を見直していくと、やはり、日本の高品質アウトプットとして見えている分かりやすい部分で、その背景にあるマインドこそ日本の付加価値であり、差別力だと感じます。

それをモノを通して伝えるのが、コンビニであり、小売業と捉えていく。

日本のリアル店舗を「日本の高品質商品を揃う場」という考えから一歩深めて、「日本の哲学・美学に触れる場」と考えていくと、さまざまな可能性が広がるように感じます。

実際、「観光地化」しているのは、外国人の方々からすると小さなテーマパークのようなワクワク感があるのかもしれません。

日本人の心を伝える「文化発信基地」に。

少し大仰に感じるかもしれませんが、これぐらい大きなスケールで考えていくと、日本のコンビニ(小売)のまだ埋もれている価値余すことなく掘り起こされていくのかなと思いました😊

本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございます。

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