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未来予測はハッピーエンドに
vol.76
昨日、三越伊勢丹と子どもたちの「未来のファッションデザインコンテスト」についてお話ししましたが
最近、教育の現場では未来予測のトレーニングが増えていると感じます。
例えば、全国の学校で導入が進んでいる「防災小説」もそうです。
〈中国新聞 / 2024年3月11日〉
こちらは、災害が起きたことを想定し、自分を主人公にした物語を書くというもの。
自分は何を考え、どう動くか。
具体的に想像して文章にすることでその災害を自分事として捉え、事前の備えにつなげるという試みなのです。
その詳細はこちらです。
【防災小説とは】
①災害などが起こる日時を設定する
…●月●日●時(およそ1ヵ月以内が望ましい)
天気や気温、災害の種類
②書き手が主人公。家族や友人たちが登場
③800〜1200字程度の文字数
④結末は希望を持って終える
※書き出しに困ったら災害前の日常の光景から書き始めるといい
【ゴール】
学校や地域、家族で出来上がった小説を共有する
防災小説の考案者、慶應義塾大学の大木聖子准教授は
「小説といっても、物語として上手かどうかは重要ではない。災害を日常の延長として考え、自分の言葉で描くことが大切」
と、そのポイントを話しております。
このプログラムの個人的な一番の共感ポイントは、「結末は希望を持って終える」という唯一守らないといけないルールです。
例えば、「死者0人」や「家族と避難所で再会できた」などと自分にとって理想の結末を据える。
そのためには、被害の想定や避難ルート、避難所での様子なども必要となるわけです。
これは防災のみならず、様々なシミュレーションに転用できるかと思います。
普通、未来予測は客観性が重要になりますが、…一方で、客観性を重視していくと「望んでいない未来」に辿り着くこともあるでしょう…
そんな予測に抗うためにも、理想や希望を持つことが重要になります。
そうしたポジティブなイマジネーションを引き出すために、客観性(確証)から少し離れた物語(小説)に自分の想いを投影するということは大切になるはずです。
客観的に予測し、希望を持ってシミュレーションを終える。
私もこれからの人生に小説的未来予測を取り入れてみたいと思います😊
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