「課題」から「本質」が見えてくる
column vol.674
実は「社内でもnoteを使って広報をしていこう」となりまして、明日から記事を配信することになりました。
詳しくは明日アップしたら、こちらのアカウントでもお知らせしようと思っているのですが、私含めて6名のメンバーによるリレー方式で投稿していく予定です。
トップバッターはnote経験者であり、副社長でもある私が務めることとになり、当社の企業価値について語るのですが、改めて自社について考えるきっかけとなりました。
当社がスタートしたのは41年前。私が5歳の時です。
その頃はまだまだマーケティングという言葉が今ほど一般的ではありませんでしたが、今日ではマーケティング会社は星の数ほどある状況…。
「私たち、マーケティング会社です」と名乗ったところ、「ウチは間に合っています」と言われるのが関の山です…。
マーケティング業界にも「コモディティ(同質)化」という課題があります。
他のマーケティング会社にはない当社の価値とは何か?
この課題に向き合い続けることが自社の「本質」、つまり「価値」の顕在化に繋がるのでしょう。
その考えは、こんな記事に触れたことも要因となりました。
YouTubeによって問われる「塾」の意義
それは、AERA.dotの【塾よりもYouTubeのほうが…青学生が明かすコロナ禍の受験勉強法】という記事。
〈AERA.dot / 2022年5月31日〉
青山学院大学経営学部2年の吉原ちかさんが、コロナの影響がある中で合格を勝ち得た工夫を紹介しているのですが、合格したカギに「YouTube」を挙げたのです。
そして、彼女はこのように語り出します。
「塾に行ったほうが安心感があると思っていました。アドバイスも受けられますし。でも……」
2020年4月に緊急事態宣言が発出。塾でも動画授業に切り替えが行われたのですが、同じ動画ならとこのように考えたそうです。
「それならば、自分でもできちゃうんじゃないかと感ました。YouTubeに質の高い授業がたくさんありましたから、その中から自分に合うものを見つけて勉強するほうが良いと思ったんです」
そして、自分にあった勉強を築き上げ、自力で合格。ここに、これからの塾の新しい課題が見えてきます。
単に一方通行の授業ということならば、今後はYouTubeに生徒を取られる可能性があるということです。
となれば、今まで「1 Way」だった授業に「2 Way」の要素をもっと入れたり、メンターの対話力を上げていくことなど、まずは「塾」に通うベネフィットを再確立しなければなりません。
さらに、その上で数多ある塾の中でどう自社を差別化しているのかを探る。
これは、我がマーケティング業界でも同じで、当社も同質の課題を持っています。
しかし、一方で見えてくるものもあります。
課題とは自社価値のコアを見出すための「問いかけ」。そう捉えると削ぎ落とされて見えてくるものもあると思うのです。
「本当の課題」は何なのか?
しかし、ここで気をつけたいことがあります。
自社の課題は多く存在しており、全部の課題に立ち向かうことは難しく、取り組む課題の取捨選択が必要となります。
とはいえ、取り組む課題の優先順位を的確につけることも難しい…。
その容易くはない状況を示唆している事例があったのでご紹介いたします。
〈Forbes Japan / 2022年5月31日〉
多く企業で取り入れられている「従業員エンゲージメント」ですが、この記事の著者のコンサルティング会社が行った調査によると、スコアの改善など良い結果を得ている企業は、わずか22%しかないそうです…(汗)
しかし、改善しない企業の多くが特に点数が低かった項目に着目し、解決しようとしていたそうです。
点数が低いことが優先度の高さではないのもに関わらず…。
例えば、「①風通しのよい人間関係」と「②社食の料理の美味しさ」、どちらが重要でしょうか?
恐らく①を選ぶ方が多いかと思います。
たとえ①が68点で、②が28点でも、①を改善した方がエンゲージメントアップするというのは理解できるでしょう。
では、「A:イノベーションに対する意識と方策」(65点)と「B:風通しのよい人間関係」(57点)だったらいかがでしょう?
答えは、これだけでは分からないというのが本音です。
その会社の状況や状態によって優先度を判断していく必要があります。
しかも、簡単には答えは出ず、根気が必要となるでしょう。
人と社会にどこまで向き合えるか?
自社の永続的な発展を築き上げるためには、社会、自社、顧客に向き合わなければなりません。
この3つは、あくまでも属性として挙げましたが、全ては「人」の複数形で構成されています。
つまりは人に向き合うことが企業の未来を大きく左右すると言えるのです。
そんな予感がするのが、幻冬舎ゴールドオンラインの【日本の労働の約49%と代替されるといわれたAIが、思ったほど普及しなさそうなワケ】という記事です。
〈幻冬舎 GOLD ONLINE / 2022年5月31日〉
AIが思ったように普及しないであろうその理由は、AIの技術進歩に社会の受容性が追いついていないことが挙げられています。
例えば、セルフレジ導入ですら、特に高齢者からすると難解に感じストレスになる場合もあります。
そして、やはり「人の温もりに触れたい」という根本的な要望もあったりします。
つまり、テクノロジーの進歩だけでは社会は変わらない。そして、急進すれば「取り残される人たち」だっているのです。
DX、DXと言っても、「どんな理想社会を実現したいか」が先にあって、テクロノジーは単なる手段にしかありません。
繰り返しになってしまいますが、社会とは人の集合体。
人に向かい合わずして企業の発展や成功は手にできません。
仕事の悩みの大半が人間関係にあるように、社会課題の大半は人間に根差しています。
人から生まれた課題をクリアするからこそ、人に愛される企業になる。
つまり自社課題に向き合うことと、人に向き合うことはほぼ同意義だと言えますね。
そんなことを頭に浮かべながら、当社の企業価値を考えてみました。
明日アップしたら、またご報告いたします。
とはいえ、追求の道半ばであることは確かなので、私の考察の現在地として捉えていただけると幸いです。
それではまた明日。何卒よろしくお願いいたします!
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