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終点のあの子

2005年5月25日生まれって学年いくつ下だって指折り数えてゆび 右指すべて折れて左指で支えていた食べかけのバナナ 皮 へし折れて机の上へ置きかけて皮、すべり落ちてフローリング床に  皮 左指でもちあげてもういちど 机の上の手塚治虫聖書物語 の上の使いきった小さなジャポニカ学習帳 世界堂で買った日記 の頭上でバナナの皮 をきちんと宙に浮かせ そして着地させる 床に落ちたとき皮にまとわりついて引っぱり揚げられたかみの毛 や ごくごく僅かなしかし見ることのできるホコリをも着地

    • ここから引く

      いまは中学や大学の頃と比べて、悩みを人と共有出来なくなった。高校の頃の辛さはプライドの高さ、周りからの目への不安に起因していたから最近になってやっと言語化できてきた気がする。 一から相関関係を説明することの億劫さ、聞き手の経験や想像の範疇で捉えられるからうまく伝わらないのは仕方ないけれど何より悩みは言葉にしちゃえば大したことないように聞こえるから、大したことないように聞こえることが耐えがたい。 代々木公園で展示のあった日の前夜、中学からの友達3人と新宿三丁目でお寿司をたべて

      • 帚木

        自分自身のこんなところが(口に出すことはない)魅力だったりするんだろう。と考えていた癖があった。それについて、それがどれほど無責任であるか 忌々しくもあると源氏物語の帚木(ははきぎ)に記されていた 痛い 年が明けて2024になり受け取った現像済みネガ、SNSに載せたくないから、スキャナーがあるのにわざわざデータをCD化してもらい、PC上でのみ映りを確認した。 いい写真だなと思ったものは、写っている本人にだけ送った。 2024年の初現像になるモノクロフィルムをさっき部屋で落と

        • 味選ぶ

          2023年11月が始まって6日 ここ1ヶ月、本をなかなか読了していない どうしてだろう読みかけの本がいくつかあるから?秋以降に購入して今読んでるものをレコードプレーヤーの前に積み重ねた ・黄色い家 / 川上未映子 ・空が青いから白をえらんだのです 奈良少年刑務所詩集 / 寮美千子 編 ・書を捨てよ、町へ出よう / 寺山修司 ・噛み合わない会話と、ある過去について / 辻村深月 ・森は生きている / 富山和子 ・背中の記憶 / 長島有里枝 ・鏡のなかの鏡-迷宮 / ミヒャエル

        終点のあの子

          カーブの影

          逃げて始めて逃げることに疲れたからいくつかのことがこれまでより少し長く続いている 2023 9月 赤いタートルネックのニットワンピースを着ていた あの日と同じようにあの日とは看板の数々がすり替わっている商業施設の下をくぐろうとする カーブの影の入り方、ここだ 元々いたような場所に拒まれて、あー私は こうしてまともになるんだ 【逆求人広告】 水商売向いてません  大きな声出ません 重たいもの持てません 平日は朝から 土曜は働いているのでシフトの融通ききません  私に

          カーブの影

          明後日の100年前

          情報元のはっきりしないただの噂話に近いことを盲信  例えばわたしにとってそれは音楽を聴くと脳内の情報がかき消されて思考が出来なくなるということ 日記に残すような自分の現在を、主語の気配が少ない文体で書きたいとき音楽を聴きながら打つ 友達のパートナーとの距離感 もし友達と彼女が対立する日が来たら、よっぽど友達が悪かったとしてもわたしきっとかならず友達の味方になる それを、わたしが、そのパートナーが、どんな立場であれわかってるから?  選んでもしない学級で居合わせたクラスメイ

          明後日の100年前

          les petit bonbon

          節目節目でそう悪い目ばかり見ているわけではないと思う。つらいなぁを辞めた先にこの焦がしアーモンド醤油かけパスタを食べている私たちがいたのだから不思議だ。 誕生日、年末年始、クリスマス、命日、桜が散る、お盆。 去年の、おととしの、今頃は何をしていたか振り返る幾つかの節目 小岩の服屋 BUSHBASH 下北のBONUS TRACK  日記屋月日 祐天寺の美容院、でのLive 月日のメールマガジンを購読しているけれど、ちょっと文量が多くてまじめに読み切ったこと一度しかない 月日

          les petit bonbon

          偉くない

          毎日生きてて/今日も働いて えらいね でさえ、いろいろを置き去りにする言い回しに思う 珈琲は労働者の飲み物ってこと同意する カフェイン含有量の多い緑茶のおかげでアイスコーヒーをきらいにならずに済んでいる 珈琲を飲む の音感で、煙草を喫む(のむ)って言葉がある それって超素敵だって感動した映画は今も頭の中の特別席にいる (忙しくても)本を読む自分の時間をちゃんと取っているのがえらいね。という声に、じゃあ私は偉くないかもね 脳内から、身体のうちから発せられて人には伝わることの

          1001字 ここ

          間違えて降りたのに、妙に街全体の匂いが懐かしくて、ただ個人経営の飲食店が集まる場の汚さに錯覚しているとは思わなかった 橋を渡って目に入る白い古びたマンション 太ったおじさんと奥さんがくつろぎ こちらを見下ろす ベランダから見下ろして歩く人が交差するのを眺めること私自身がよくしていたから、視線にすぐ気がつく 傷つけた誰かのこと思い出したって仕方ないけれど わたしがしてきたように(身体的記憶がとうに離れていたとしても)=同等の見返りを求めるのと同じように、自分の持ついやらしさを

          1001字 ここ

          眠る前に思って、しないけどしたいこととか

          毎晩、とまではいわず数日に一回は部屋のレイアウトを80度回転させたいとかマキタの工具を入手してネコ足のバスタブみたいな物置を作りたい。とか離れて暮らす親族に連絡を取らないととか考える。考えて、考えるけれど1日でやろうと計画することは大抵1週間はかかる。 住んでる部屋がユニットバスだから、シャワー浴びるときタオルとかを置く場所にひと工夫欲しい。2018年8月に長野県の車山高原辺りの牧場でやっていたフリマで購入した木目の平皿みたいなものを便器タブ?の上に載せていたのだけれど、ネ

          眠る前に思って、しないけどしたいこととか

          街のあいだ

          わたしの年齢は大卒だと大体が社会人2年目の歳。他人とコンスタントに連絡を取り合うことをしないから、高校の友達が一人暮らしをはじめたと知らなかった。会うことになって知った。 風が気持ちいいからベランダは開けっぱなし。雨戸は必要? 高校の頃同じ部活だった女の子の作った本が目に入る。そのなかに「のほほん族」の写真。5年以上思い出していなかった記憶がここにあった。 最近の調子は?とわたしが訊くと悪いと言う。配送先が元の住所のまま冷蔵庫が発送されそうになって変更できないだとか諸般の手

          街のあいだ

          他人の顔

          住んでいる街も部屋も退屈じゃない。一日の密度が高い。充電がなくなるまで、歩いたり外の空気を浴びて考えを巡らせたい日があるのは変わらない。 コーヒーをこぼしてクリーニングに出したTシャツを18時閉店10分前に受け取りに出掛けた。池袋の喫茶店まで歩くか目白駅前の喫茶店まで歩くか迷って、マップを見なくても行けるほうを選んだ。 コーヒーフロートを飲んだ。どうでもいいことを1時間以上思い出していて、石橋夕帆監督の『左様なら』に出てくるようなカースト上位のグループにいながら苦しさを宙

          他人の顔

          丑三つ時

          am3:00-4:00 のあいだに起きているの久しぶり。 2022年12月10日に東京で一人暮らしを始めてから4ヶ月以上ずっと旅行者の気分でいる。 その間に2つくらい仕事を変えたような気がする。 私が遂行しなきゃいけないことって別に無い。よくここまで無責任でいられるな。 岐阜高山のドミトリーで、東京に帰ったら自分の部屋そのものではなくそこにいる人間の存在に心の所在を勘付くのだろうとなんとなくわかっていた。だからそんなに悔しくなかった。 新宿に向かう高速バスで、レスリー・チャ

          丑三つ時