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聖書と信

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聖書はひとを生かすもの、という思いこみだけで、お薦めします。信仰というと引かれそうですが、信頼などの信として、ひとや世界を大切にする思いが、少しでも重なったらステキだな、と思いつ…
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2021年10月の記事一覧

「正義の天秤」

「正義の天秤」

NHKで地味なドラマが始まって、放送終了した。最初から私は注目していて、楽しみにしていた。キリスト教会が重要な舞台になっていると聞いたからだ。
 
原作を知る者ではない。原作には、ギリシア神話の「アイギスの盾」も絡んでいるが、登場人物の焦点がひとつの教会に集まる。教会学校に来ていたという人たちが話の中心にいるためで、主人公のスーパーマン的な鷹野和也もそこを心のよりどころとする。牧師は女性で、山口智

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『ユダよ、帰れ』(奥田知志・新教出版社)

『ユダよ、帰れ』(奥田知志・新教出版社)

一読して、主題説教だと分かる。それは著者本人もあとがきのようなところで述べている。キリスト教の礼拝における説教、あるいはメッセージと呼ばれる聖書のお話においては、大きく主題説教と講解説教に分類できると見られている。後者は聖書に書いてあることを説明することを中心とし、前者はあるテーマに沿って聖書を引用しながら話すものである。どちらがよいとも言えないし、私は個人的に、これらの分類も便宜上のものだと思っ

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教会は敷居が高い?

教会は敷居が高い?

以前SNSで、キリスト教関係の事業のPRがあった。「教会は敷居が高いと思われていますが……」のような言い回し。個人が言葉遣いを誤っていても別にそう干渉はしないが、事業となると、言葉の間違いは信頼を失い利益に差し支えるかもしれない。ちょっとお節介をした。幸い、ご理解を戴いた。
 
ご説明の必要はないだろうが、いまなお誤って用いられることがあるから念のため記しておくと、「敷居が高い」という言葉は、「不

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コラッツ予想

コラッツ予想

コラッツ予想に懸賞金がかけられていると朝日新聞が報じたのが2021年9月4日。株式会社音圧爆上げくんというところが、1億2000万円を提示して、コラッツ予想の真偽の証明を求めたのだ。
 
中学入試問題にもこの予想のアルゴリズムを用いたものが時折出されるので、算数業界ではおなじみであるのだが、証明はなされていなかったわけである。いや、大学入試でも出題されたことがあるらしい。
 
コラッツ予想とは、言

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