関隼一

連連と小説を書き殴ろうと思います。 ジャンルは特に無し。小説はファンタジー要素が多いモ…

関隼一

連連と小説を書き殴ろうと思います。 ジャンルは特に無し。小説はファンタジー要素が多いモノに成りがちですが。 最近は趣味のダンガンロンパ人狼で使用するサイドストーリー置き場になりつつあります、ダンガンロンパ好きな人はIfストーリーとして楽しめるかもしれません。

最近の記事

夏空のモノローグ Ⅹ

「えぇ、えぇ…上手く行きました。 はい、依頼通り、桑田怜恩は野球部で毎日真面目に練習をしているそうです、あの様子なら今年の地区大会、ほぼ間違いなく優勝でしょう。周りの面子次第では甲子園出場、優勝も有り得るのではないでしょうか? えぇ、まぁ環境で言えば世界随一ですし。 彼には日本の未来の為に、日本一…いや、世界一のプレーヤーになって貰わないといけませんからね、将来どれだけの経済が動くか…まぁ、少なくとも今の彼には理解して貰えないでしょうが… まぁ暫くは経過を見ておきます、近くで

    • 夏空のモノローグ Ⅸ

      …久しぶりに訪れたグラウンドではアイツ等が泥に塗れながら練習をしていた。 …悪く思うなよ、お前等は俺のせいで野球やらされて、無茶苦茶に練習させられてるんだろうけど、その原因の俺は野球、辞めるからよ… バレないように監督に声を掛けに行こうとしたところで遠くに居た一人が俺に気付いた様だった。クソッ、一番見たくない顔だ。 「く、桑田くん!?桑田くん!!!」 御園を筆頭に駆け寄ってくる奴等を止めるように大声を張りあげようとした瞬間… 「な!な、、何してんだよ、お前等…」 急

      • 夏空のモノローグ Ⅷ

        「…以上でデモンストレーションは終了です。さて、お待たせ桑田くん。 愚問かもしれないけどどうする?被験体になるかい?今ならまだ止められるけども」 「…はぁ、待ちくたびれたぜ、とっとと始めて下さいよ、別に見てる分には危ない感じも無さそうだし」 「気持ちは変わらないみたいだね、それではこっちへ…それほど時間は取らせないよ、というか半分寝てる間に終わるようなものだから、外科手術でも無いしね」 樽崎に連れられて入ったのはベッドが1つあるだけの簡素な部屋だった。 その周囲に良く分

        • 夏空のモノローグ Ⅶ

          汗ばみ、蒸気する身体、響く艷声。 熱を感じるのは一瞬、それすら失われていく様に虚しさすら覚える。 何度達しても自分の思う境地には至れない。 何かを諦めた顔に気付いたのか、怪訝な目をして俺を見る表情は何故か煽情的にすら映る。 目にかかる髪をかき上げ、少し息を整える。 気怠い身体を起こして滑り落ちるようにだらり、とベッドから降り、水を一口飲み、溜息を付く。 私も、と差し出す手にボトルを渡す。 「ねー、どうしたの?今日の怜恩クンったらなんかいつもより大胆、というか積極的?

        夏空のモノローグ Ⅹ

          夏空のモノローグ Ⅵ

          「……あっつ…もう帰っていい?」 「だ、ダメだよ!今から試合なのに! ほら、整列しに行かないと!」 うだるように暑い日差しが照り付ける中、強化試合はなんとも意地悪な日に行われた。 只でさえダリぃのに輪を掛けてやる気が… 「ほら、行くよ、桑田くん!絶対勝とうね!僕も頑張るからさ!」 ポン、とボールを渡され御園が守備位置へと走り出す、周りの奴等も掛け声をあげながら散っていく。 ……ゆっくりとマウンドへ歩く。 なんか、久々だな、この場所も… あれ?なんでだ?何度もここに居た

          夏空のモノローグ Ⅵ

          夏空のモノローグ Ⅴ

          次に御園が現れたのはあれから1月程経った頃で、丁度、地方大会前に行う強化試合の前日だった。 「桑田くん、ごめん、また投げてもらっても良いかな、一球で良いから、全力で…」 「御園ちゃーん、明日試合っしょ?俺今日はゆっくりしたいんだけど…」 「お願い、一球で良いから、僕、あれから練習したんだ、ずっと。桑田くんの球を捕る為に…」 見れば身体中はアザだらけだった、大方近距離でピッチングマシンのボールを受け続けた、とかその辺か? …はぁ、メンドクセーなぁ、どうせ断ってもキリが無

          夏空のモノローグ Ⅴ

          夏空のモノローグ Ⅳ

          あれは希望ヶ峰学園に入学して少し経った頃だっけ、ダルい説明会やら全部終わって、ようやく遊びに行けるってウキウキしてる時だった。 …面倒事ってのは大体そういう時に起きるんだよな。 「あ、あのー、君、桑田くんだよね?超高校級の野球選手ってウワサの…」 「あ?…なんだヤローかよ、カワイコちゃん以外のナンパはお断りだぜ?」 「ち、違うよ!あの、僕、御園、って言います、希望ヶ峰学園の予備学科生で、今年から出来た野球部の部員で…キャッチャーやってます!よ、よろしくお願いします!」

          夏空のモノローグ Ⅳ

          夏空のモノローグ Ⅲ

          "超高校級の野球選手"がいる! 中学卒業を間近にそんな風に周りが騒ぐようになってきていた。 トーゼンだよな、俺、ほとんどの試合で完封(※1)して、敬遠(※2)されない限りは毎試合ホームラン打ってたし。 今思えば元々才能ってのはあったんだと思う、だから練習なんてほとんどしなくてもヨユーだったしな、まぁでもあのクソ野郎達のお陰で仕方なく練習させられた俺ってマジで最強モードになっちまったみてーなんだよな。 なんかプロのスカウト?とかから名刺貰ったりとかもあったしな、キョーミねーけ

          夏空のモノローグ Ⅲ

          夏空のモノローグ Ⅱ

          野球をやり始めたのは…なんでだっけ、気付いたらやってたんだよな。 ほら、男ってよくわかんない内にスポーツやらされてるじゃん?そんな感じ。 だから別に俺は野球が好きで始めた訳じゃなかった。 それでも別にキライって訳でもなかったぜ? 思い切りボール投げて三振取るのも、相手の全力の球おもくそ引っ叩いてホームランにするのも気持ち良いしな。 …まぁガキん時は良いんだよな、特になんにも考えなくても良かったし、周りともそれなりに上手くやってた、ほら、俺って陽キャだからさ、コミュ力もあるって

          夏空のモノローグ Ⅱ

          桑田怜恩 -If- 夏空のモノローグ【超人狼サイドストーリー】

          「…では、良いんだね桑田くん、君に本当に未練が無ければ、同意書にサインをお願いするよ」 「…無いっす、もう野球とかどうでも良いっすから」 ジリジリと照りつける陽光の中、大きな入道雲が影を作り始める、暗くなっていく手元に嘆息し、手早く名前を書いていく。 あの日もこんなクソッタレみてぇな暑さだったと思うと反吐が出そうになる。 「はい、これでいいっすか、さっさと始めて欲しいんすけど」 俺は今、希望ヶ峰学園と提携しているという施設に居た、相対する男は樽崎、って言ったっけ?今か

          桑田怜恩 -If- 夏空のモノローグ【超人狼サイドストーリー】

          塔和モナカの暇潰し【超人狼サイドストーリー】

          ダンガンロンパ二次創作、超人狼でのサイドストーリー用に書いた物です。 物語としても読めますがこちらは少しの断片的文章の気が強いので単体では少し読み辛いかもしれません、悪しからず…。 《プロローグ》 …某所。 その日、わたしはどうにも虫の居所が悪かった。 何故かは分からない、勝手に横に居るいけ好かない召使いのせいかもしれないし、結局何者にもなれない自分に苛々していたのかもしれない。 とにかく!わたしは機嫌が悪かったのだ。 たまには"コドモ"らしく、駄々を捏ねたかったのだ

          塔和モナカの暇潰し【超人狼サイドストーリー】

          走馬燈売りの堕天使-マスティマ- #1 後

          -1- 親方と老人は何やら言い争いをしている様だった。年若い親方は今と変わらない大きな身体を揺らして叫んでいる。 「待って下さいよマスター、そんなお身体で何処に行こうって言うんですか!」 「今日は昔からの連れが久々に会おうってな、顔を出さにゃ失礼ってモンだ。まぁ、このなりじゃあいつ会えなくなるかも分からんからな。」 「ですから、もっと安静になさって。家でゆっくりとしてからでもいいじゃあないですか。只でさえマスターはこのレストランで毎日休まず働いてらっしゃるのに…常連の

          走馬燈売りの堕天使-マスティマ- #1 後

          走馬燈売りの堕天使-マスティマ- #1 中

          -1- トビー=マクガフはどうしようもない倦怠感と閉塞感に苛まれていた。 彼の働く小さなレストランはいつも常連で賑わう活気に溢れた場所であった。 客は慣れ親しんだ空気の中、何処か懐かしい料理の数々に舌鼓を打ち、親方の豪快な笑い声が響く厨房へ自然と惹き込まれていく。 学校も満足に通わず家を勘当同然で飛び出した彼を何も言わず住み込みで働かせてくれていた親方には心底感謝していたし、だからこそ店の為に懸命に尽くして来たつもりだ。 ここに来て約4年の月日が流れようとしている。

          走馬燈売りの堕天使-マスティマ- #1 中

          走馬燈売りの堕天使-マスティマ- #1 前

          -1- 「…トォル」 何時の間にか其処に存在したかの様に突然声が木霊する。 トォルと呼ばれた小さな斑の猫がその声に牽かれてトテトテと歩み寄って来る。 「はいはーい、今日のシゴト見つかったんだね、マスティマ?」 「…うん、今回は十年分。もうあまり時間はないけれど」 「あれまー、たった十年かぁ、あんまし割の良いシゴトじゃなくて残念だね」 「…トォル。そんな事言わないの」 「あはは、ジョーダンだよ、ジョーダン。マスティマはそーゆーとこがまだまだお堅いよねぇ」 「む

          走馬燈売りの堕天使-マスティマ- #1 前

          走馬燈売りの堕天使-マスティマ- #0

          -序- 刹那 はたりと身体は横たわっていた 僕はきっと、死ぬんだと思う 走馬燈って言うのかな。聞いた事がある。 今無数の映像や音がざわざわと駆け巡っているのがきっと其れなんだろう。 何がどういうものなのかは最早分からないけれど。 しかしこうなってみると死とはなんて無情なんだと耽ってしまう。 今更自分にはどうにも出来ない訳だけど、流れていく何でもない風景や情景がなんだか急に愛おしく感じて離したくなくなってしまう。 あぁ、そうか 僕は生きたかったのか 只、生きたかっ

          走馬燈売りの堕天使-マスティマ- #0

          初めまして、関隼一(せき じゅんいち)と申します。 連連と思った事を垂れ流したり、ふらっと思い付いたお話を書き殴ったりしようと思います。 どうぞ、お好きに覗いて行って下さい。

          初めまして、関隼一(せき じゅんいち)と申します。 連連と思った事を垂れ流したり、ふらっと思い付いたお話を書き殴ったりしようと思います。 どうぞ、お好きに覗いて行って下さい。