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ボイスドラマ(シナリオライターが〝本気″で作ってみた。)

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シナリオライターが”本気で“音声ドラマを制作中。“百聞は一見にしかず”です。
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記事一覧

#7【卒業と恋心】(シナリオライターが〝本気″で作ってみた。)

昔からそうだ!
アイツの鈍感さには腹を立ててばかりだ。
私のちょっとした優しさにも、
気づいているのか、気づいていないのかよく分からない反応をする。

「…あっ、どうも。」
それだけ!?普通ありがとうの一言くらいあっても良くない!?
折角、他の男子とは少し違う種類のやつ挙げたのに。
なんていうか…プレゼント損した気分。

きっとお返しもないんだろうなぁ…。
アイツ、なんも考えてなさそうな顔してるし
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#5【欲と比較の愚か者/ボイスドラマ】(シナリオライターが〝本気″で作ってみた。)

あ、もしもし〜俺だけど。今お前、どこにいるの?
暇だから電話かけちゃった〜!(ダル絡みな雰囲気)

えぇ!?もう家にいんの!?珍しくこんな時間に帰れて、幸せもんかこの野郎!
その幸せを俺にも分けろ!ついでにボーナスも半分、分けてくれよ!!どうせ、溢れかえって困ってるだろ!?俺が綺麗さっぱり使い切ってやっからよ!!

金無い!?そんなわけ……あぁ、マイホーム買ったんだ。
家族が増える…子供産まれるの
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#4【東京の冬/ボイスドラマ】(シナリオライターが〝本気″で作ってみた。)

“東京の冬”は思った以上に寒かった。
福島に暮らしていた時よりも寒いんじゃないか…?と思う。
それほどに、この寒々しい空模様は絶え間なく続いた。

連日の悪天候はニュースで何度も取り上げられている。
過去に類を見ない異常気象だそうだ。

そんなニュースを告げるラジオアプリのパーソナリティの声を聞きながら、
いつものように歯を磨く。時刻は既に11時を回っていた。

#1【子守唄の勇者/ボイスドラマ】(シナリオライターが〝本気″で作ってみた。)

勇者が怪物を倒した、との情報が回った。町中の人々はその連絡に歓喜した。しかしその勇者は何事もなかったかのように次の村々を訪れる。「何故あなたは剣を振り続けるの?」

#2【俺と彼女と、アイツの生活/ボイスドラマ】(シナリオライターが〝本気″で作ってみた。)

俺の苦手なアイツは、彼女の連れだった。同棲を始めてからやや経つが、未だにこの環境になれることが出来ずにいる。それに今日は曇天模様。アイツは相変わらず、興味なさそうに窓際であくびをするのだった。

#3【漫画で始まり、漫画で終わる。/ボイスドラマ】(シナリオライターが〝本気″で作ってみた。)

俺の一日は漫画で始まる。通勤時のストレス解消。一仕事終えたら家に帰り再び漫画を読む。毎日のルーティンワーク。そんなある日、小学校時代の友人の家を訪れることになった。山のように積まれた漫画雑誌や書籍に、俺は様々な思いを馳せる。