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繭の外へ *フィルターバブルからの脱出*

コクーン化、エコーチェンバー現象、フィルターバブル。これらが何を指す言葉かご存じの方はいるでしょうか?

この3つの言葉にはどこか似た響きがあります。

直訳するなら コクーン(繭)化、エコーチェンバー(共鳴する部屋)現象、フィルターバブル(フィルターによって包まれた泡)となるでしょうか。

繭、部屋、泡。これらに共通するのは外界から閉ざされた内側の空間があること。繭の中で過ごす私たちの現代の姿が、冒頭に挙げた3つの言葉です。

 それぞれ簡単に説明すると、こんな意味になります。

コクーン化:外との接触を避けて自分の繭の中に閉じこもること。
エコーチェンバー現象:閉じた空間でコミュニケーションが繰り返されることで同調する意見が反響して増幅し、他の意見が聞こえなくなる現象。
フィルターバブル:検索のアルゴリズムが、ユーザーに合わせて情報を取捨選択することで、ユーザーが見たい情報しか見えなくなること。

 ※詳しくはこちらのサイトが分かりやすいです ↓

黒門町の若旦那さんがネタバレについて興味深いことを書かれてました。

落語が好きな黒門町の若旦那さんは、レビューを書く際に内容についてどこまで踏み込んでいいのかネタバレ部分の扱いにいつも悩むそうです。自分の体験した面白さを伝えたい気持ちと、これから体験する人の楽しみを奪ってしまわないための配慮の板バサミ状態。その気持ちよく分かります(^^)。

ところがあえてネタバレを先に読んでから作品を楽しむ人たちが増えているそうなのです。ネタバレ注意と書いてあるものを選んで読む人もいるらしい。黒門町の若旦那さんの言葉を借りれば「これから起こることが予め分かっていた方が安心して楽しめるという理屈らしい」。絶句…。そんな時代になっていたのか? 全然知らなかった。

この記事を読んで私はコメント欄にこう書きました。

テレビと演劇の違いの話を思い出しました。どちらも娯楽ですが、テレビは受動的に楽しむもので、演劇は能動的に楽しむもの。演劇は舞台で何が起きているかを自分から理解しに行かなければその面白さを本当の意味で味わえないと言います。落語も同じですよね?
能動的に作品を楽しむ力が弱っているのかなと思いました。ネタバレ読んで"安心"したいというのが気になります。作者や演者が仕掛けてきたネタに対して読者や観客がわくわくしながら読み解く面白さが私は好きです。

黒門町の若旦那さん!熱い記事でした。葛藤しながらお互い書きましょう。よろしければ皆さんもぜひ記事を読んでみてください(^^)。

話を本題に戻します。

最初の話とネタバレの話とどう関係あるの?という方もいると思いますが、私が話したいのはコメント欄に書いた能動的と受動的という言葉。これが最初の話を読み解くキーワードになると思ったからです。

私たちはどんどん受動的になっているのではないか?世界は加速度つけてそこへ向かっているのではないか?心地良さを果てまで求めて。

コクーン化、エコーチェンバー現象、フィルターバブル・・。心地良さを求めた結果、自分にとって都合の悪いものが排除された狭い世界に私たちは生きています。それを求めたのは他ならぬ私たちです。

繭の中に、部屋の中に、泡の中に、私たちはいる。

私たちは快適なその中で暮らしていかなければいけない。大切なのはそれに自覚的であること。そしていつでもそこから軽やかに抜け出す術を身に付けること。さて、そろそろ外の世界に行ってみようか。

ここからは私なりのアンサーを書きます。

私がnoteを始めたのは信頼する人を見つけるためでした。自分とどこか共通点がありながら、知らない世界に連れていってくれる人はいないか?私を包むフィルターバブルの外側に在る世界を、その人の目を通して見てみたい。

そして私のnoteを訪れた人が、私の目を通して自分の知らない世界に触れる機会になればとてもうれしい。私も含め訪れた人同士が交流してここからまたそれぞれ新しい世界に飛び立てるような"場"でありたい。囲い込まれたコミュニティを作るのではなく、ハブ(Hub)のような中継機能をもったnoteになれたらいいな。ハブ空港いいなあ。ね!面白そうじゃないですか?あ!ハブのようなパブ(Pub)でもいいな(^^;)。

私のnoteの中で一番お勧めしたいコンテンツは自分の記事ではありません。私の最強のコンテンツはフォロー欄です。心から信頼する人たちがここにいます。私がフィルターバブルから抜け出す搭乗口はここにあります。もしよければ皆さんも一度ぜひ訪れてみてください。

そして皆さんからのスキコメントは、私にとって新しい世界へ誘ってくれるチケットのようなものです。どうか気軽に誘い出してください(^^)。

最後に。先日再放送されたNHKの『SWITCHインタビュー 達人達』の「パーヴォ・ヤルヴィ×かの香織」の回から、世界的な指揮者であるパーヴォ・ヤルヴィの言葉をご紹介します。これを見たとき深い感銘を受けたのですが、その理由は後になって気がつきました。私がこれまで4回にわたって書き綴って伝えたかったことを、パーヴォが端的に言い表していたからです。

それはこんな言葉たちです。

ものを作るというのは自分のためではなく、誰かを勇気づけたり 喜ばせたり、世界をより良くするための行為だと思います。
人々と関わり つながっていくことが私にとっての鍵なのです。
何か困難な状況にあるとき 友達を必要としますよね。自分に良いアイディアがあるときも 友達が必要です。
いつも誰かとつながっていることが重要です。
人と人が互いに気をかけあう関係。
そうした人の相互作用こそ私にとっての鍵です。

いかがですか?一緒に共感してもらえたらうれしいです(^^)。

◇◇◇

信頼する人を見つけて新しい人間関係を構築する。お互いが個々を尊重して影響を与えながら連帯する。そんな世界がどうかいつか訪れますように。

◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇

4回にわたる長い長い文章、読んでいただきありがとうございました。

【おまけ】
noteを始めて半年。私がフィルターバブルを抜け出して手に入れた成果をご紹介します。これがほんとに最後の最後(^^;。もうしばらくお付き合いを。

フォローしてる人が記事でお勧めしてるものがあれば、自分もそれを知りたいと思う欲張りな人間です(^^;。興味のあるモノには何でも体当たりだッ!!

その記事を読まなければ知らなかった もしくは知っていても触れることはなかったモノたち。その人とのやり取りを含めて私の宝物になりました。
そんな宝物を・・・

【感謝を込めて一挙ご紹介!】ε===(っ≧ω≦)っ


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(終わり)※全4回シリーズ 4/4


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