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ハトヤマ無惨侮楽5/復活、地獄凄惨おかわり!(1) ※ギャグ

「うがががが!」

shake

何もされていないのに、悲惨な絶望の表情で死んでしまうハトヤマ。
「げべええええっ!」

shake

復活して十数秒で苦悶の表情を浮かべ、まだ何もされていないのに、またしてもぶっ倒れ死亡。
地獄の懲罰を受けすぎて全自動で勝手に条件反射。もはや虐待虐殺されているのが「通常の正常な状態」になっている。
「ぎゃあああっ! ぎゃあ! ううああああ!」

shake

地獄なので死亡状態から何度でも復活するものの、またしても目玉が飛び出しそうな表情で仁王立ちのまま絶命。
「天国地獄は心の中にある」「一念三千」の地獄。牛頭馬頭や羅刹女・鬼たちが何もしなくても、自前の脳内地獄で繰り返し破滅。
とうとう見かねた馬頭羅刹が横から小突いて、地獄の現実の刑罰へと引っ張っていく。
「おい、懲罰だぞ。幻覚でラリって勝手に死にまくって、お前は名古屋の一人芝居芸人か?」
「あ、はい? 悪い夢みてたのか? そうかあ! ここは地獄だったんだあ!」
またしてもショック死しそうなところを、羅刹女が気付けに鞭打つ。どこかホッとした顔でマゾの快楽を噛みしめるハトヤマ。
そうして「リアル地獄懲罰」されている間はどうにか正気が保たれる。おかげで「一年三千の脳内地獄幻想」によるハイペースでの連続死亡は免れ、むしろ懲罰されている時間が「休憩」かもしれない(既に本末転倒?)。
幸いなことに、牛頭馬頭や鬼・羅刹女たちには、わざわざそんな状態の受刑者にも仕事・職務で刑罰虐殺してくれるある種の律儀さがあった。面白がっているにせよ、慈悲や愛なのか?


1連続絞首
縛り首にして殺して、あえて解放せずにそのままに放置する。
復活すると「ポンっ」とトースターのように跳ね上がり、縄がゆるむ。再度に絞首になって、エンドレス。
これは「現実の地獄が受刑者の脳内妄想の地獄幻想に負けてはいけない」という、信念と職務熱心のための工夫の一例である。


2バーナー火刑
大量の炎ではなく、ハンディバーナーで身体のあちこちを順次に炙っていく。
本体の生命維持がすぐには損なわれないために、局部的な苦痛を十分に味わわせることができる。


3懐かしの電気椅子
電気椅子で、あえて頭に水を含んだスポンジを「のせない」。通電が悪くなって、通常よりも苦しむ。


4懐かしの薬殺処刑
劇薬によって、全身が蒸し焼きされるような苦痛に苛まれて死亡する。
なお一般の安楽死でも、麻酔と鎮静剤がうまく効いていないと(本人が苦痛を表現できずとも)同様の悲惨なことになるらしい。


5迷宮ダンジョンでモンスターと鬼ごっこ
既に地獄の住人である(虐殺されても復活する)ハトヤマにとって、殺されること自体は蚊ほどでもない。
死に方にしても、これまでの刑罰の無残凄惨からすれば、シンプルな撲殺・食い殺しくらいはまだ慈悲深く耐えられる。
しかし。
「捕まって死亡アウトになったらしばらく「刑罰を休止」するから」という宣告。
ハトヤマの顔色が変わる。ブルブルと震え出す。
そうなると「セルフ脳内地獄幻想の悪夢によってハイペースで未曾有の残酷悲惨で死にまくり」状態でほったらかしされることになる。彼にとっては、リアル地獄で刑罰続行されているのが、もはや最もベターな境遇という究極の皮肉。


「うがおおおっ!(バッタリと倒れる)」

shake

「あああああああ!(白目)」

shake

「おっ! おおおっ!(転げ回ってグッタリ)」

shake

「きょ! きょきぃ!(全身を揺らして奇怪なダンス)」

shake

一念三千の地獄幻想に苛まれて、何もされていないのに勝手にセルフ無残死してしまう。連発ハイペース。
「この調子だと、三分で七回くらい死んでない?」
見物している馬頭羅刹が呆れ顔でコーヒーをすする。他の鬼や亡者たちも愉快な見世物に拍手喝采、大人気であった。羅刹女たちも笑い転げている。
本当に良かったね。


過去に経験して、装置で自動式の無残死。今やそれすらも「究極の苦痛状態」を回避できる僥倖。

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6鉄鳥飛来
鋼鉄の鳥が飛んできて、全身をキツツキのようにつつき食い荒らされる。


7ピラニアとクラゲ、電気ウナギ
プールでピラニアに食い散らされて、猛毒クラゲに刺し揉まれ、電気ウナギから感電ショック。
「ありがとうございます! ありがとうございます!」
涙を流しながら感謝して、一区切りで「次」というときには絶望の表情。鉄の鳥を呼び止めようとし、自分から懲罰プールに再度に飛び込もうとさえする。


8セルフ陵遅刑
自分で自分をゆっくりと切り刻む。やっている最中は「全自動地獄」を回避できるため、安らぎのオーラ。


9羅刹女の鞭打ち
苦痛でありながらマゾヒストの魂が歓喜。


10 本日の刑罰終了
「やめないでくださいよー、もっとー、もっと痛めつけてくださいよー。お願いします、ねええ!」
その涙ながらの哀願は聞き届けられず、翌朝まで「二十秒に一回、自らの抱く地獄の条件反射で悲惨に死に続ける」ことになる。翌朝に懲罰を再会しても元の正気に戻らず、二重に平行する地獄で完全にバグってしまっている。

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