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歴ログ-世界史専門ブログnote版-

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はてなブログ「歴ログ-世界史専門ブログ-」のnote版です。 https://reki.hatenablog.com/ はてなブログに掲載していた記事の転載・再編集版を公開して…
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#キリスト教

ノストラダム以外にもたくさんあった「世界の終わりの予言」

ノストラダム以外にもたくさんあった「世界の終わりの予言」

ぼくは子どもの頃、本気で1999年に世界が終わって自分も死ぬと思っていました。当時よくテレビでノストラダムスの特集をやってたからかもしれませんが、漠然とした恐怖感があったのを覚えています。

このような「◯◯年地球滅亡説」は実は太古の昔からあり、史上多くの子どもや大人をビビらせてきたのでした。
ということで、今回はこれまで唱えられてきた「世界の終わりの予言」をピックアップします。

1. 紀元前6

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ちゃんと読むとスゴイ聖書の逸話

ちゃんと読むとスゴイ聖書の逸話

聖書はそれ自体が聖典なので、疑問を挟む余地がない存在です。
5つのパンと2匹の魚で5000人を腹一杯にさせたとか、腐りかけた死体を復活させたとか、自身も死んで3日後に生き返ったとか、色々ミラクルはありますが、これはまあ、イエスの手柄だからいいんです。
ただ思わず読み飛ばしそうになるものの、よく読むと衝撃的なことが平気で書かれていたりします。

1. 神、人間とレスリングしてタップアウト負けする ヤ

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なぜ「モンゴル帝国=キリスト教国説」が流布したか

なぜ「モンゴル帝国=キリスト教国説」が流布したか

我々の感覚的にはあまりピンときませんが、モンゴル帝国が台頭し周辺各国を怒涛のように飲み込んでいく様を聞き、西欧人の多くは
「異教徒からエルサレルムを解放しに東方のキリスト教大国がついに動いた」
と歓喜の声を上げました。

後にそれは間違いだったと分かるのですが、それでも「実はモンゴル皇帝はキリスト教信者である」という話を教皇や国王を含む多くの人が信じていました。
それは 「絶対にいるはず」の東方の

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イエス・キリストの顔は西洋絵画でどう変化したか

イエス・キリストの顔は西洋絵画でどう変化したか

我々が想像するキリストの顔と言えば、

肩まで垂れた長髪

面長な輪郭

二重でぱっちりした目

こけた頬

口元とあごに生えたヒゲ

のような感じです。 絵が下手な人に「キリスト描いてみて」って無茶ぶりしても、だいたいこのイメージに従って書いているような気がします。それにしてもいつの時代からこのイメージが出来上がっているのでしょうか?

初期キリスト教時代のイエス像キリストがゴルコダの丘で十

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宗教絵画『カナの婚宴』には何が描かれているか

宗教絵画『カナの婚宴』には何が描かれているか

※全文無料で読めますが投げ銭ができます

『カナの婚宴(婚礼)』をご存知でしょうか。

新約聖書「ヨハネによる福音書」に登場する逸話です。結婚式に出席したイエスが、水をワインに変えた伝えられており、イエスが初めてその奇跡の技を人前に明らかにした瞬間でもあります。

『カナの婚宴』は、全体的に暗い話が続く聖書の中ではひときわ明るく楽しげな雰囲気を醸し出しているので、歴代の宗教画家は好んでこの題材を描

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