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The Nomi Song / Klaus Nomi

The Nomi Song / Klaus Nomi

日本でも、スネークマンショーのアルバムに収録され、パルコや石橋楽器のCMに起用され、80年代前半には 日本でも結構有名人となってしまったクラウス・ノミ。

その後83年にエイズであっけなくなくなってしまうわけですが、そんな彼がドイツからニューヨークに出てきた70年代後半は、パンク、ニューウエーブの流れが盛り上がり、人種の坩堝でもあるNYでは、世界から集まった”表現者“のため”舞台“が用意され、イギ

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「My Generation マイ・ジェネレーション ロンドンをぶっとばせ!」

「My Generation マイ・ジェネレーション ロンドンをぶっとばせ!」

Swinging London といわれ 世界の席巻した60s ロンドンの音楽・ファション・アートをその時代から活躍するベリー・ブリティッシュな俳優マイケル・ケイン(Get Carter、Alfie)のナビゲーションにより、1.Something In The Air 2.I Feel Fine 3. All was not as it seemed という流れで、ビビットに描かれた映画。”ローカ

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「あやつり糸の世界は」ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー

「あやつり糸の世界は」ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー

80年代の前半、ニュー・ジャーマン・シネマという括りで 気鋭のドイツ人映画監督が紹介されました。その中で、日本では中庸なヴェンダースが 最も人気がありましたが、僕は ジャングルにオペラハウスを作るとんでもない話の「フィッツカラルド」や「アギーレ神の怒り」のヘルツウオークや「マリアブラウンの結婚」や「ケレル」などは 日本で公開されたファスビンダーが好きでした。

この「あやつり糸の世界は」1973年

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ボヘミアン・ラプソディ/クイーン

ボヘミアン・ラプソディ/クイーン

ミュージックマガジンの別冊特集「キッス エアロスミス クイーン」は持っていたし、当時 女子学生に大人気、ラジオでも「キラー クイーン」が頻繁に流れていましたが、それほど大好きというわけではありませんでした。でも 当時は本国イギリスでは それほどの人気はなく、まさに「Big In Japan 」。その後の彼らの大成功を見ると、“日本が育てたバンド”という気分になってしまいます。
 この映画の監督は「

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Once upon a time in ... Hollywood/Quentin Tarantino film

Once upon a time in ... Hollywood/Quentin Tarantino film

タランティーノの新作は 「50周年」という事でウッドストックなどのイベントの拡大版がリリースされ特集も増えている1969年のハリウッドのお話。

「ローズマリーの赤ちゃん」で注目を浴びるポーランド人監督ロマンポランスキーの身重の妻 シャロン テートのチャールズマンソンファミリーによる惨殺事件を改変した映画からテレビへ 、ウエスタンからカンフーへと フラワーな時代のハリウッドの転換時期を描いた作品。

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「Yesterday」Directed By Danny Boyle

「Yesterday」Directed By Danny Boyle

全く売れないインド系イギリス人のSSWが、世界的な停電中に起きた交通事故に遭い、目覚めた世界は 誰もビートルズを知らない世界だった。というアイデア倒れになりそうなストーリ―でしたが、さすが「トレインスポッティンティング」や「スラムドッグミリオネア」の監督であり、ロンドンオリンピックの開会式の芸術監督を務めたダニー・ボイル。リチャード・カーティス(「ノッテイング・ヒルの恋人」「ブリジット・ジョーンズ

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「LA LA LAND」

「LA LA LAND」

グラミー賞とかゴールデングローブ賞とか あまり気にしてなかったのですが、うちの奥さんに誘われて、その辺の賞を総なめにした「La La Land」を観てきました。(2017 年)
恥ずかしながら、この映画が始まるまでミュージカルだとは思ってなかったのですが、高速道路の渋滞中の車から出てカラフルな衣装で歌い踊り出すオープニングから、僕の大好きなジャック・デミー監督によるカトリーヌ・ドヌーブ主演の「ロシ

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「ベニスに死す」のサントラ

「ベニスに死す」のサントラ



ルキノ・ヴィスコンティによる「ベニスに死す」のサントラ。作曲家アッシェンバッハ(ダーク・ボガード)がポーランド人の美少年タジオ(ビヨルン・アンデルセン)と出会い、若つくりの白塗りの化粧をしてタジオを追い求め、浜辺のチェアで彼を眺めながら朽ち果てていくという映画。その映画のイメージを決定つけたマーラーの5番「アダージェット」。監督ヴィスコンティが貴族の出という事もあり、これがヨーロッパのデカダン

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This Is England

This Is England



フォークランド紛争が勃発し、階級の分断と移民増加による人種問題が発生していたサッチャー政権下、1983年のイギリス。労働者階級(ワーキングクラス)が貧民層(アンダークラス)と呼ばれはじめた時代、極右政党ナショナルフロント(イギリス国民戦線)の実行部隊に取り込まれていくスキンヘッズ。
日本ではUKファッションとしてもてはやされたフレッド・ペリーもベン・シャーマンもそしてドクター・マーチンも彼らの

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