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「Yesterday」Directed By Danny Boyle

全く売れないインド系イギリス人のSSWが、世界的な停電中に起きた交通事故に遭い、目覚めた世界は 誰もビートルズを知らない世界だった。というアイデア倒れになりそうなストーリ―でしたが、さすが「トレインスポッティンティング」や「スラムドッグミリオネア」の監督であり、ロンドンオリンピックの開会式の芸術監督を務めたダニー・ボイル。リチャード・カーティス(「ノッテイング・ヒルの恋人」「ブリジット・ジョーンズの日記」)の脚本もさすがで、イギリスの若者の日常とエンターテイメント性の両方が楽しめるラブコメディでした。主人公がインド人でビートルズを歌いイギリス人の彼女と結ばれるというのも今のイギリス。
家族や近所の人の前で初披露する「Let It Be 」は、曲名を親に「Leave It be 」(そのままに)や「Let Him Be」(彼にやらせろ)と間違えられ、満を持してのデビューアルバム発表のためのホテルの屋上での演奏(もちろんゲット・バック セッションのモチーフ)で 主人公の気持ちの発露をパンク調に歌う「Help」は「The Damned」によるカバーを思わせ、ディテールも楽しめ、ビートルズの楽曲やその記憶が、ストーリ-にちりばめられ、ビートルズへのオマージュはもちろん、彼らが僕らの世界の一部であることを改めて感じさせる映画でした


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