ピアニストのたまごさん応援プロジェクト

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最近の記事

ご報告

皆様に、今後のこのページの掲載期間についてのご案内を致しますとお約束していました。 記事は、今年いっぱいはこのままお読み頂けるようにさせて頂きます。 その後につきましては、またあらためて考えたいと思います。 お忙しい中、お目を通して頂きどうも有り難うございます。どうぞ宜しくお願いします。 ピアニストのたまごさん応援プロジェクト

    • ピアニストのたまごさん応援プロジェクト閉設のご挨拶

      皆様、いつもこのページをご覧下さって、どうも有り難うございます。貴重なお時間を頂戴しまして、とても感謝しております。お礼申し上げます。 このページも、29回目を数えますが、ここで一応の一区切りとさせて頂きたいと思います。 ささやかな取り組みではありましたが、この場を借りて筆者の知り得る事をお伝えしてきました。少しでも皆様のお役に立てたらこんなにうれしい事はないという思いで記事を書いて参りましたが、この辺で大体、一通りの項目をお話し出来ました。 いえ、ホントはもっとお伝え

      • ありふれた光景

        今回は、演奏本番に関するお話です。 本番演奏で、「普段の練習よりもうまく弾きたい」「いつもの自分以上に良く見られたい」・・・な~んてことを思い始めたら、奏者の緊張はMAXに到達してしまいますが(笑)、本番のクオリティは"練習の7割程度"の出来であれば、割と巧くいった方ではないでしょうか。 本番の出来をレベルアップするためには、練習のクオリティを更に上げておく必要があります。普段の練習を100%以上に仕上げておくイメージですね。そうすれば、"7割"も比例してアップしていきま

        • カウントダウン

          今回は「演奏会の1年前からの準備」に関するお話です。 まず、会場が決まっていたら、その場所のピアノがどのような状態であるか、予備のピアノはどうなっているのか、を真っ先に押さえておきます。会場の楽器は、弾き手にとって大変重要な問題です。良い楽器に出会えるといいですね。 次にプログラミングです。会場の残響時間を加味して演目を考える事になると思いますが、その際、出来れば奏者が10代の頃に仕込んだ曲からチョイスするのが、得策です。20代以降に仕込んだ曲よりも脳の定着率が格段の差で

          楽譜は"地球語"

          新年明けましておめでとうございます。昨年はお世話になりました。今年もどうぞ宜しくお願い致します。国内は、連日コロナで深刻な状況が続きますが、皆様どうぞご健康に守られますように。心よりお祈りしております。 今年の初回は「楽曲のアナリーゼ」に関わるお話です。 楽曲の作曲者は、創作をするにあたり、まず、使用する和音構成に独自色を発揮してこだわりのチョイスをしています。その、響きを成す音の配列を創る作業は、新しい人工言語の構築にも似ているでしょうか。楽譜の記譜法は万国共通ですから

          感情移入すると情感を伝えられない?!

          今回は「演奏と奏者の精神状態との関係性について」です。 楽曲の曲想は、演奏に当たってどのように創り上げれば良いのでしょうか?よく先生に、"情感を込めて・・・"って言われてきませんでしたか?  悲しいフレーズは奏者も悲しみに暮れて、楽しいところは共に喜びに溢れて、ということでしょうか?奏者の一心不乱な曲想への感情移入が、本当に、聴き手にシンパシーを与えるでしょうか?? 「曲想を伝える」ということは、例えば、悲しい曲想で「奏者も一緒に悲しむ」のではなく、「どうすれば聴き手に

          感情移入すると情感を伝えられない?!

          Merry Christmas!

          皆様、良い日をお過ごしでしょうか?今年はコロナが深刻な世情で、一日も早く収束を迎えられますように、本当に本当に、祈るばかりです。 クリスマスと言えば「キリスト教の教会」をイメージしますが、クラシック音楽はキリスト教のミサなどに使うためのもの、"神に捧げる音"としてその歴史を始めました。 4声体、コラールは「音楽理論の基礎となる響きの扱い」を説いてくれるものですが、これは西洋建築の構造に関わる、西洋音楽の大きな特徴を持っています。日本の音楽には無いこの個性は、石造りで密閉性

          新しい"手"段

          今日は「手」についてのお話をしたいと思います。ピアノを弾く上で、手は"手以上の存在"(?)です。そこで、普段の生活の中ではどのような事に注意を払えば良いのかを、ちょっと考えてみました。 まず、本番演奏を控えた場合だけではなく日頃の練習時もそうですが、「弾く前に手を水やお湯で洗うこと」は絶対NGですね。事前練習で確かめた指先の状態を完全に洗い流してしまい、指先のコンタクトがリセットされてしまいます。普段の練習時でも、トイレに入っても手を洗えないぐらい実は深刻な問題?!です。水

          弱さは自然の恵み

          今日は「効率良い練習方法」に関連した話題ですが、「強い指」「弱い指」についてのお話です。 私たちの指は「動かしやすい指」と「動かしにくい指」があります。誰でも生まれつき、例外なくそうだと思います。その指と折り合いを付けながらピアノを弾くわけで、きっと皆さんは一生懸命、"弱い指の強化"に励んで来たことと思います。筆者も長年、弱指の強化に手こずって来ましたから、同じ気持ちでいます。 ですが、ある時、「弱い指にはもしかしたら弱さを活かした役割があるんじゃないか?」と・・・そんな

          "酔っ払いの呂律"返上?!(笑)

          今日は「トリルの弾き方」についてお話します。トリルの"滑舌"を明瞭に、チャーミングに演奏するにはどうしたら良いのでしょう? それには、強靱な手のひらのバネと指が必要です。 トリルを高速で曲中に入れるためには、鍵盤の戻りのスピードと一体化した指の戻しが必須です。ピアノの構造上、鍵盤が戻ってくる速さ以上には次の音は弾けません。このピアノの特性をよく踏まえた上で、鍵盤を速く戻す為に鍵盤からの指離れを速くして、次の音を打てる指の備えをします。 また、指の付け根だけにしか意識が無

          跳ね返ってきた音から響きを創り上げる

          今日は「クラシック音楽専用に造られたコンサートホール」についてのお話です。 奏者は、弾きながら客席へ響く音を聴くことは出来ません。永遠の、叶わぬ夢です。舞台上でそれを的確に想定して弾くこと、演奏の本質はここに在ります。楽器から直接出た音ではなく、跳ね返ってきた音を頼りに創り上げていく小宇宙です。 まず観客の視点で考えると、どのようなホールが良いのかを考えてみましょう。気になるのは、「舞台の高さ」と「客席1列目の高さ」との関係です。舞台の方がかなり高い場合、客席に座る人が潜

          跳ね返ってきた音から響きを創り上げる

          ピアノ太鼓??

          今回は「スタッカート」についてのお話です。 スタッカートをするには、実は腹筋が必要です。手首は折り曲げず、グニャグニャ動かないように固定して使います。手の甲から肘までを一本につなげたイメージで、腕全体でスタッカートに必要なバネを使います。その際、腹筋で音を“絞め”ます。音量の話ではなく、音質の問題です。 連打のスタッカートは、腹筋だけでなく胴体全体を支えにして、腕は最も脱力し、リラックスした状態です。脱力しないと速度を上げることが出来ません。そして、この辺のパワーテクニッ

          鍵盤は、自分仕様の打点で。

          今日は、「アルペジオの弾き方」についてのお話です。 アルペジオは「和音を分散して弾いた状態」ですが、これはロマン派を中心に、響きの”動きやうねり”を表したいとき等、ダイナミックでゴージャスな表現としてよく使われる華やかなテクニックですね。 アルペジオの弾き方は、次のように行います。 まず、アルペジオを和音として押さえます。その指1本1本の打点を覚えておいて、またアルペジオに戻して弾きます。 打点は大変大事です。打点が悪いとアルペジオは弾けるようになりません。奏者にとっ

          "ドレミファソ"が、ピアノの奥義?

          今日は、「音階の弾き方」についてお話したいと思います。 音階を弾くには5本の指では足りないので、「指の繰り越し技術」が必要ですが、その際、手の甲の形を崩さずに甲全体を移動させることが出来るようになると、しめたものです! では、なぜ、手の甲ごと移動させる弾き方が良いのでしょうか? なぜ、親指を手のひらの下にくぐらせるやり方はいけないのでしょうか? それは、第2指、第3指のポジションが悪くなるからです。 親指をグリっと手のひらの下に折り曲げれば折り曲げるほど、第2指、第

          "ドレミファソ"が、ピアノの奥義?

          親指は “親分肌” ?!

          今回は、「手」についてのお話をしたいと思います。 ピアノを弾くとなると「手が大きい方が良い」とか、「指が長い方が良い」とか言われますが、実際には、指が多少短くて大きくない手でも結構大丈夫だと思います。曲中で難儀している箇所は、では手が大きかったら問題が全部解決されるか?と言えば実際にはそうでもありません。ただ、さすがにオクターブが届かないとなると、いろんなところが全部アルペジオになってしまい、音量を求められる箇所はいささか迫力不足になってしまうので、オクターブが届くと良いで

          ピアノだって、沈黙は金なり!!

          今回は、「楽器の選定」についてです。ピアノは半永久的に使える訳ではないので、いつか買い換えの時が来ます。内部のフェルトや弦は消耗しますので、使用頻度によってはかなり寿命も短くなります。楽器店の選定ルームでピアノ購入のための試弾をさせてもらう際には、幾つかポイントがありますので、それについてお話します。 筆者の経験上、選定ルームでの試弾は、まずはノーペダル、ワンフィンガーが得策です。さっそく得意になってロマン派をたっぷりのペダルで弾き始める方がいますが、それではピアノの資質が

          ピアノだって、沈黙は金なり!!