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弱さは自然の恵み

今日は「効率良い練習方法」に関連した話題ですが、「強い指」「弱い指」についてのお話です。

私たちの指は「動かしやすい指」と「動かしにくい指」があります。誰でも生まれつき、例外なくそうだと思います。その指と折り合いを付けながらピアノを弾くわけで、きっと皆さんは一生懸命、"弱い指の強化"に励んで来たことと思います。筆者も長年、弱指の強化に手こずって来ましたから、同じ気持ちでいます。

ですが、ある時、「弱い指にはもしかしたら弱さを活かした役割があるんじゃないか?」と・・・そんな風にも感じて、もう一度別の視点で考えてみました。

4指と5指が担う音は、文章で言うと"語尾"に当たるところです。フレーズのかたまりを納める場所を、4指と5指で弾く場合が多いことに気がつきました。

そのため、運指を巧く決めることで、音楽理論上は音価の低い音に4指と5指を使うことができます。音価を無視した強調をしたら、逆に可笑しな表現になってしまいますね。

弱い指は弱いままが自然です。弱さという特徴も自然の恵み、どう料理するかは奏者次第です。

演奏技術の熟達という側面から見れば、強い指である1、2、3指を更にブラッシュアップする策をとった方が、実際の演奏力としては俄然向上します。弱指の強化(気をつけないと腱鞘炎の原因になります)に躍起になるより、強指に更に磨きをかける方が、短時間でグッと曲全体が巧くなりますね。

なぜか?それは、強指の占める割合が曲中では多いからです。結果、全体が飛躍的に改善される、ということになりますね。

弱いところを受け入れ、強いところに磨きをかける。これ、なんかウチの犬のしつけと同じ目標だなあ・・・(笑)

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