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カウントダウン

今回は「演奏会の1年前からの準備」に関するお話です。

まず、会場が決まっていたら、その場所のピアノがどのような状態であるか予備のピアノはどうなっているのか、を真っ先に押さえておきます。会場の楽器は、弾き手にとって大変重要な問題です。良い楽器に出会えるといいですね。

次にプログラミングです。会場の残響時間を加味して演目を考える事になると思いますが、その際、出来れば奏者が10代の頃に仕込んだ曲からチョイスするのが、得策です。20代以降に仕込んだ曲よりも脳の定着率が格段の差で高いので、お勧めです。

そして、練習に取りかかる前に「練習計画」を綿密に立てる事が必要です。1曲につき大体1時間と考えると、6曲なら6時間、フィンガートレーニングが2時間と曲中ピックアップが1時間で、計9時間は必要(6曲の場合)です。独りで一晩演奏となると、この程度のボリュームは絶対練習量だと思われます。このくらいの長さの練習に普段から耐えられるように仕込んでいないと、本番で過酷に要求される強靱な集中力が備わらないと思われます。

いつまでに、どの位弾けるようになっていなければならないのか、仕上げのリミットに対して明確にビジョンを持つことも大切ですね。なんとなく漫然と練習していたら、いくら時間があっても本番には間に合わないですね。

練習に際してですが、本番2ヶ月前ぐらいから、本番当日の靴を履いて実際に弾くリハーサルがマストです。普段の練習は、おそらくスリッパやルームシューズなどでしょうか?そうなると、かかとの高さや(女性なら特にヒールなどで)底の厚みが本番の靴とはかなり違ってしまうので、それによって膝の高さが変わるために生じる重心移動のやりにくさや、厚底によるペダルの踏みにくさに備えた実践的リハーサルは大変大事です。これは必須!ですね。

その他、衣擦れの音がする素材の洋服は避けた方が良いですね。上着やドレスなどは、腕の付け根(袖ぐり)がゆったりとしているものでないと、大きく腕を使った瞬間、ビリビリ!!!っと破けるかもしれませんので(本当の話!笑)、当日の衣装には伸縮性のある素材をお勧めします。演奏は身体表現なので、身体の動きを阻害しないものを考えてみて下さいね。

最後に、演奏者ご自身のお辞儀を動画撮影して、ご自分でチェックされることをお勧めします。図らずとも、なんか面白い感じのお辞儀?!になってないかどうか、一番格好いいお辞儀をさっそうとやって下さい。演奏好感度3割増し、間違いありません!(笑)

当日までのカウントダウン、ロケット発射!!

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