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"酔っ払いの呂律"返上?!(笑)

今日は「トリルの弾き方」についてお話します。トリルの"滑舌"を明瞭に、チャーミングに演奏するにはどうしたら良いのでしょう?

それには、強靱な手のひらのバネと指が必要です。

トリルを高速で曲中に入れるためには、鍵盤の戻りのスピードと一体化した指の戻しが必須です。ピアノの構造上、鍵盤が戻ってくる速さ以上には次の音は弾けません。このピアノの特性をよく踏まえた上で、鍵盤を速く戻す為に鍵盤からの指離れを速くして、次の音を打てる指の備えをします。

また、指の付け根だけにしか意識が無く、指先に神経が行き届いていない状態だと、酔っ払っているみたいにトリルの呂律が回りません(笑)。目をつぶって指先感覚を研ぎ澄ます練習、効果的です。

トリルは行き当たりばったりの回数をするのではなく、インテンポで何回入れて末尾をどうするのか、いつも決めたとおりに毎回同じ仕上がりでやれるようになるといいですね。左手との絡みで、おのずと正確な回数が決まってくると思います。

まず、5指は「ドレミファソ」のポジションです。指は鍵盤に接触していますが、音は出さないで下さい。最初に、1指と2指だけ連続的に「ドレドレドレドレ」と動かします。その際、他の3指、4指、5指は弾き出す前のポジションに置いたままです。鍵盤を凹ませないように、鍵盤に接触させている状態から動かさないで下さい。動かしている1指と2指も、鍵盤から一度も指を離すこと無く鍵盤を沈ませる動作だけが必要です。鍵盤上の指の動きは無しです。

次は、2指と3指を「レミレミレミレミ」と同様に動かしていきます。今度は、鍵盤接触させたまま動かさない指は、1指、4指、5指です。

そして、3指と4指を「ミファミファミファミファ」です。鍵盤接触させたまま動かさない指は、1指、2指、5指です。

最後に、4指と5指を「ファソファソファソファソ」ですね。鍵盤楽器させたまま動かさない指は、1指、2指、3指、ですね。

ここまでをひとかたまりとして、「ミレミレミレミレ」と高い音の方から弾いていくパターンもやって下さい。音階のように高低した時に、腕のポジションが変わってもどこでもできるように、そして左右同時の反復練習が効果的です。

トリルの美しさは、5指全てをコントロール下に置いた"統率美"の象徴ですね。

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