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外国語教育_at my desk

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外国語教育について考えた・考えてる・考えるために書いた こと
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2020年5月の記事一覧

「気づき」のその先

ことばへの気づきの重要性はSLA的な意味でも,メタ言語能力的な意味でも色々言われていると思います。
(これで済ませられるのがブログの良いところ。いつか論文書けなくなっちゃいそう。)

自分自身も授業の中で常にことばへの「気づき」を促すような働きかけをするように意識しています。習熟度別クラスで,教科書を読み進めるスピードや説明の仕方・丁寧さ・力点等には差を出しても,「ことば面白くない?」に繋がるポイ

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サイコパスが考案した課題

前回の記事で,教科書の本文の導入について書きました。

今回はその本文を読み終わった後,教科書に用意されていた課題に対して,僕が本気でキレ散らかした話です。

以前の記事で仲 (2017)の「言語観教育」に触れました。

あれを読む前の実践なのであれに触発されたというわけではないですが,まさに言語観教育に繋げ得る実践なのでは,と今振り返って思っています。

が,あくまでこれは僕が本気でキレて散らか

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"Open your textbook to page..."の前に

こんにちは,かわむらです。

5月上旬,今の勤務校に来てから初めて教科書の長めのReadingに入ったのでその時の導入について書いてみます。

ただの思いつきでやってみただけですが,個人的に楽しかったので。

やったことは,教科書の本文についているタイトルから「どんなことが書いてある本文だと思う?」と問いかける。ただそれだけです。

"We are going to read a passage,

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「うちはうち,よそはよそ」 - 学びの個別最適化って?

「うちはうち,よそはよそ」 - 学びの個別最適化って?

子どもの頃「テストの点良かったらケータイ買って。〇〇(仲良しの友人)とか△△(そんな仲良くないけど名前だけ利用)はもう買ってもらっとる」とか言うと,お母さんに「うちはうち,よそはよそ」と言われましたよね。

そしていざテストが終わると「××ちゃん(親同士が仲良し)はこの前のテスト,全教科90点超えたらしいよ。あんたももっと頑張らんとね」と。

反抗期だったかわむら少年は当然「うちはうち,よそはよそ

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英語を教えることの後ろめたさ

前回の記事で,英語を教えることへの後ろめたさを大事にしたいみたいなことをちょろっと書きました。

結構この1,2年ぐらい思ってることなんですが,ちゃんと文章にしたことがほとんどないので,前回に引き続き『人類学・社会学的視点からみた過去,現在,未来のことばの教育 言語と言語イデオロギー』(佐藤・村田, 2018)の力を借りながら自分の思考を紐解いていければと思います。

また,一人では何も動かせそう

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