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2020年7月の記事一覧
【映画解釈/考察】Netflixアニメーション映画『失くした体』(2019)「メルロ=ポンティの身体図式と身体と世界の共感」
『失くした体』(2019) ジェレミー・クラパン監督
本作は、Netflixが世界配信するフランスのアニメーション映画です。カンヌ国際映画の国際批評家週間で賞を獲得し、またアカデミー賞長編アニメーション部門にノミネートされました。
この映画の原作小説の作者は、『アメリ』の脚本を担当したギョーム・ローランで、本作でもジェレミー・クラパン監督と共同で脚本のクレジットがされています。
特に
【映画解釈/考察】『エクス・マキナ』アレックス・ガーランド監督(2015)/『チャッピー』 (2015)「映画にみるAIの意識と人間の心 」(心の哲学)
『エクス・マキナ』(2015) アレックス・ガーランド監督 「エクス・マキナ」は、アレックス・ガーランド監督作品で、2015年のイギリス映画です。アレックス・ガーランド監督は、ダニー・ボイル監督作『28日後...』『サンシャイン2057』の脚本や同監督の『ザ・ビーチ』の原作者として有名で、本作が初監督作品です。 本作でも、脚本も担当しています。製作会社も、上記作品同様『トレインスポッティング2』の
もっとみる【映画解釈/考察】『アメリ』(2001) 「ルノワールの絵画とフーコーの〈類似〉→〈表象〉→〈人間〉(アメリの視線の先とアメリの存在が街に浮かび上がる特異点 ) 」
『アメリ』(2001) ジャン=ピエール・ジュネ監督
本作は、『デリカテッセン』『ロスト・チルドレン』のジャン=ピエール・ジュネ監督のラブストーリーです。
公開当時は、ブラックユーモアとダークファンタジー色が強い前作2つのイメージとは少し違い、肩透かしを食らった感じでしたが、本作も芸術的な完成度が高いエンターテイメント作品なっています。
もちろん、本作で一躍、世界的に有名になったオード
【映画解釈/考察】『ゼロの未来』(2013) 「 ゼロの定理とパノプティコン(監視社会)」
『ゼロの未来』(2013) テリー・ギリアム監督
2020年、日本でもやっと『テリー・ギリアムのドン・キホーテ』が公開されました。普通の監督であれば、映画史上稀に見る難産で、公開までこぎつけることはなかったと思いますが、この作品も、年齢を感じさせない情熱にあふれた、現実と非現実が錯綜するギリアムワールドを堪能することができます。結局、紆余曲折の上、キホーテ役を、ジョナサン・プライスが演じること