【小説】 第二秘書浅見賢太郎 【Ⅳ・最終回】
浅見は第二秘書着任早々、中学時代より崇拝する正文学会会長・吉原大源と丸一日に及び行動を共にした。
小田原から本部へ向かう道中ほっと胸を撫で下ろしつつも、一家全滅の危機を救った(と浅見が思い込んでいるだけであるが)吉原の人間力に、小田原道中感服の限りを尽くすのであった。
本部へ帰ってからは会長室で寝転んでいた吉原であったが、とっぷり堪能した鯵鍋の余韻が散雲の如く消え去った後は、勃起不全の草臥イチモツを弄びつつ、ふつふつと腹の底から蘇る『少年部講演会』での屈辱を思い出し、