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一話完結〜数話完結の短編集を載せています。 あなたの息抜きのひとつに添えて頂けたら嬉しいです。
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#短編小説

【小説】 社会死葬儀 【ショートショート】

 予定通りに行けば昨日、私の葬儀が執り行われたはずだ。  最も、この肉体の死を弔う葬儀で…

大枝 岳志
22時間前
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【小説】 夏。収穫アルバイト 【ショートショート】

 高校生活最後の夏休み。受験勉強そっちのけでアニメを観ていた僕は、ある作品の影響からカッ…

大枝 岳志
3日前
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【小説】 わくわく抽選会 【ショートショート】

 地元の商店街で買い物をしたレシートを五枚集めると、大型テレビやAIスピーカーなんかが当…

大枝 岳志
5日前
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【小説】 夕闇に告ぐ 【ショートショート】

生まれたはずであるこの街の、少し駅から離れた踏切の向う側の景色を実は彼女はあまり良く知り…

大枝 岳志
6日前
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【小説】 笑顔の携帯ショップ 【ショートショート】

 日曜で多忙を極める携帯ショップのカウンター。勤務二ヶ月目にして高岡真奈美は、椅子にふん…

大枝 岳志
7日前
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【小説】 駅前おじさんの真実 【ショートショート】

 東京○○区駅前等で非常によく見られる光景の一つに、昼間から泥酔し切った中高年者がロータ…

大枝 岳志
10日前
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【小説】 第二秘書浅見賢太郎 【Ⅳ・最終回】

 浅見は第二秘書着任早々、中学時代より崇拝する正文学会会長・吉原大源と丸一日に及び行動を共にした。  小田原から本部へ向かう道中ほっと胸を撫で下ろしつつも、一家全滅の危機を救った(と浅見が思い込んでいるだけであるが)吉原の人間力に、小田原道中感服の限りを尽くすのであった。  本部へ帰ってからは会長室で寝転んでいた吉原であったが、とっぷり堪能した鯵鍋の余韻が散雲の如く消え去った後は、勃起不全の草臥イチモツを弄びつつ、ふつふつと腹の底から蘇る『少年部講演会』での屈辱を思い出し、

【小説】 第二秘書浅見賢太郎 【Ⅲ】

一話、二話はこちら→  新宿会館での少年部講演会を終え、楽屋へ戻った正文学会・会長の吉原…

大枝 岳志
2週間前
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【小説】 第二秘書浅見賢太郎 【Ⅱ】

第一話はこちら 校則で禁止されていた宗教勧誘を行ったことが原因で停学処分となった正文学会…

大枝 岳志
2週間前
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【小説】第二秘書浅見賢太郎 【Ⅰ】

 ここに、とある人物の手記がある。  決して上手いとは言い難い文字や文章を見る限り、日記…

大枝 岳志
2週間前
9

【小説】 夢の街 【ショートショート】

 ガラクタの山、冴えない通り、曲がり角に立ち続ける古びた娼婦が男に声を掛けた。 「どうせ…

大枝 岳志
2週間前
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【小説】 操り人形の宵辺

 高校卒業前、同窓会連絡簿に載せるための就職先は何処かと、担任に何度も聞かれた。就職にし…

大枝 岳志
3週間前
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【小説】 当たりが出ました 【ショートショート】

 小学校へ続く通り沿いに建つ駄菓子屋の「ひのや」は夕方になると、子供達が集まって来る。 …

大枝 岳志
4週間前
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【小説】 嘘っ子バー 【ショートショート】

 男も四十を過ぎると自然、女に興味が無くなってしまう。よほどの病的物好きでもない限り、若い女の尻の匂いをいつまでも追い掛け回すのは時間の無駄以外の何者でもないのは確かだけれど、困ったことにアニメや漫画、映画や音楽といった娯楽全般に対してすら段々と興味も感受性も色褪せて行くばかり。  こうなるのは何も自分だけではなく、男性の中年期特有の症状らしかったのだが、何を見ても楽しめやしないので近頃の私は生きる張り合いをすっかり失くし掛けていた。  ある日の会社帰り、後輩の依田から飲み