【小説】 駅前おじさんの真実 【ショートショート】
東京○○区駅前等で非常によく見られる光景の一つに、昼間から泥酔し切った中高年者がロータリーで辺り構わず怒鳴り散らしたり喚き散らしたり、という場面が在る。
幾ら時を経ても、支払いが電子化されようとも、何故あのような者が生まれてしまうのか。ある一人の男に焦点を当て、ここに記しておく。
男の名は戸倉正蔵。年齢は御年七十を迎えるがその肌艶は良好で、白髪や皺のケアも日頃から決して手を抜かない。彼は芸能人等ではないが、とある大手製紙会社の三代目であり、幼少期から人に見られること、