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ショートショート広場

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一話完結〜数話完結の短編集を載せています。 あなたの息抜きのひとつに添えて頂けたら嬉しいです。
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#コメディ

【小説】 壁の名は 【ショートショート】

 スーパーで冷めた半額弁当を買って、鼠小屋みたいなワンルームに今日も帰って来た。  容器…

大枝 岳志
2か月前
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【小説】 おばけがでるぞ! 【ショートショート】

 O町の片隅に立つ廃倉庫には、夜な夜な幽霊が出ると噂されていた。  その幽霊は世にもおぞま…

大枝 岳志
4か月前
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【小説】 水切りの恋 【ショートショート】

 翔子は中学時代から一貫して女子校に通っていた。その持ち前の美貌から街で彼女を知らない者…

大枝 岳志
5か月前
5

【小説】 アダルトビデオマン! 【ショートショート】

 駅近くのマンモス団地に突如、頭バサミ怪人が現れて市民はパニックに陥った。  ワハハ! …

大枝 岳志
5か月前
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【小説】 真実は森の一番奥に 【ショートショート】

 とある村外れに広がる森は、一度足を踏み入れたら人は二度は出れぬ事で誰もが知るところの、…

大枝 岳志
5か月前
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【小説】 冬バチが出た! 【ショートショート】

 日に日に身体が痩せて行ってしまう痩病に罹ってしまい、私はお医者様へ行かなければならない…

大枝 岳志
5か月前
5

【小説】 ネットスーパーができない 【ショートショート】

 耄碌ババアの妻・初江が目眩がするなぞと言い出し、今朝から寝込んでいる。八十近い我々(同じ屋根の下で暮らし、書類上で結ばれただけの関係に過ぎない)にとって、生きる上で必要な物を得るのは死活問題である。  何せ、体力がない。水の2リッターボトルを買い求め、家へ持ち帰るなど地獄の沙汰。想像しただけでたまらず、悲鳴を上げてしまいそうになる。それもこれも、体たらくな若者共が年寄りでもイキイキと身体を動かせるボデースーツの開発を怠り、やれマリファナセックスだの、乱痴気アニメだの、動画撮

【小説】 おばけの悩みごと 【ショートショート】

 深夜。私と彼は山深い場所にある湿り気と黴臭さの漂う小さなトンネルの中にいた。ここは昭和…

大枝 岳志
1年前
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【小説】 ねこの日 【ショートショート】

 窓を開け放つと燦々と輝く太陽に目をやられ、咽せ返るような夏の熱気に朝っぱらから嫌気がさ…

大枝 岳志
2年前
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【小説】 マンボーッ! 【ショートショート】

 会社の納会の締めに行われるとある行事のせいで、うちの部署は揉めに揉めていた。 「桑野、…

大枝 岳志
2年前
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【小説】 だるま男 【ショートショート】

 時期が来れば「必ず」行われる解散総選挙。それに合わせてマスコミも行政も予定通りに動いて…

大枝 岳志
2年前
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【小説】 すってんころりんお鍋ちゃん 【ショートショート】

お台所で鍋を沸かそうとしたら、あら嫌だ。昨晩、魚のアラを煮たせいか、力を込めて洗ったはず…

大枝 岳志
3年前
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【小説】 童貞村 【ショートショート】

 2038年。モラルの高さがステータスとなりつつある日本において、モラルの欠如が著しい「…

大枝 岳志
3年前
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【小説】 物憂げな死神 【ショートショート】

『黄色いパーカー/再考』の関連作品です。 先に読んで頂けるとより一層楽しく読んで頂けると思います。 今回はやや力の抜けた雰囲気のショートショートです。 「係長、この資料もお願いしていいですか?」 「冴村さん、ちょっと……持てると思うけど台車使った方が……」 「この時間はエレベータが空かないので時間の無駄です。はい、お願いします」 「冴村さん、前が見えないよ」 「私が誘導します」  事務員の冴村に誘導されながら、私は山のような資料を抱え、オフィスを出て書庫へ向かった。  階