『くじゅろく:赤地蔵』技法の推定再現
ぼくはこのマガジンで、たびたび日本の地方札/めくり札について書き連ねてきました。あるいは抽象化が進み、あるいは塗りつぶされた艶やかな札を見ながら、失われた技法を推定するのはロマンそのものであり、分かりかけたように見えても完全には解読できない部分に、よくやきもきしたものです。
ところが、そんななかでも複数の文献に記録が残され、最近(といってもここ数十年)まで遊ばれてきたために、ほぼ解明されている稀有な技法があるのです。それが《大二》などの豆札で遊ばれた『くじゅろく』。3人遊