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アンチひろゆきと、ひろゆき語撲滅運動のその後。

いや、しばらく前にひろゆきこと西村博之氏が、いわゆる「メンヘラ」という言葉をネットで多用し、しかも彼の運営していた2ちゃんねるがメンヘラ語の拡散の原因だと思っているので、いわゆるアンチだ。

と言っても、ひろゆき氏(以下ひろゆき)を付け狙うとかいう時間も意識もないのだが、自分の考えではメンヘラという言葉の意味が厚生労働省のメンタルヘルスのHPで説明されている病気の解説とも全く違うデタラメであり、まるで心の病の患者を無知で無能でいいように扱ってもいい弱者のように捉えている。最近の若い患者にはそれに流されているような気配も見受けられるのだが、自分が入院していた30年近く前は、精神科病院の病棟の中はまるっきり男の世界で、いわゆる上下関係がバッチリ決まっていた。いわゆる腹の探り合いや悪口などしょっちゅうだった。

以外に思われると感じるのだが、世間でいうところの「べてるの家」や医師の中井久夫氏のいう統合失調症のステレオタイプのイメージの患者は少なく、思い出しただけでも地方公務員に元自衛隊員、警察官に高校教師、マッサージ師に反社会的勢力のグループ、あとは様々な人がいたが、どちらかというと自分の経歴やアイデンティティを大切にする人が多いような感じで、一刻も早く退院したがっているのが分かった。

いわゆる世の中で広まっている降りていく生き方をしない、ある意味の男の世界なのだったが、世の中はそう出来ていない。身分が保証されている公務員や自営業のマッサージ師の人は社会でやっていけそうだったが、ほとんどの人は福祉就労という厚生労働省が決めた就労支援制度で仕方なくお金を稼ぐのが精一杯という感じだった。それは30年前から続き、今ではもっと最悪の状況になっているから、これも非難しておく。

何が言いたいかというと、心の病の患者は病気ではあるけども元々のパーソナリティは個々人の性格があり、全く全員違うのである。病気になる前と後でそんなに性格が変わる人がいるのかな?本当に。

いや、僕が一緒に働いていた二人は元自衛官だったし、「ヤマ!」と呼んでくれていたのは、元ヤクザのYさんだったりした。皆、自分のことを障害者だと思っていなかったんじゃないかね?

僕の一番仲の良かったSさんは元高校の英語教師でうつ病だったが、彼の家にあそびに隣県の富山県まで行ったりした。僕は服飾デザインを学ぼうと短大の服飾デザイン科に進学したのだが(入院後)、彼は外国語大学を出たあと英語教師になっていたし、英検一級まで取るという優秀さだった。なんで僕と仲良くしてくれたのかは不明だが、僕が読書好きの雑学好きだったからかもしれない。

ということで、アンチひろゆきでひろゆき語を撲滅したいのも、僕が出会ってきた患者たちのあり方と彼が流布する、まるで知的障害者の絵を印刷したパンフレットのような偶像がまるで違うからだ。僕の年齢の近い二人は中古のベンツに乗ったり、オーディオショップの店員のアルバイトをしてローリング・ストーンズを観にロサンゼルスのスタジアムコンサートまで出かけていたから、そんなもんだったんだよ、我々の常識では。

おかしいのは福祉環境と厚生労働省と福祉職員と世間の考え方であることは強く強調しておこう。医師も国家公務員も大学教員も精神疾患になっているんだよね、実際は。

まあ、こんな記事1つで状況が覆るわけもないが、それでも誰かが言い出さないと状況は変わらないし、noteに批判記事を1つ書くくらいなら許されて然るべきだろう。言論の自由と表現の自由の範囲に収まるはずだ。

で、問題は昨日のXのトレンドでJRが精神障害一級の精神障害者に運賃を半額にするということで炎上したのだが、精神障害一級というのは自分で判断して物事が出来ないレベルの患者であり、一般的に行動できる患者は全く含まれない。しかも介助者が想定されている。それほど重症だから働けるわけもなく、年金額が少々多いと言っても働けないから実際の収入は少ない。今回はJRが決めたというよりも、他の交通機関の多くが障害者割引制度を採用しているので、最後に残っていたJRが国土交通省の指導で、しぶしぶ限度を付けた割引に踏み切ったというのが正しい。

それで何で僕が怒っているのかというと、世間の精神障害者(僕は医学的に正しくないと思っているので患者としての自認だけだが)は、なーんか何にも出来ない頭の変な人的な、いろんな障害者像を混ぜて潰したようなイメージだから嫌になる。今度友達と焼き鳥屋に行ってノンアルコールビールで楽しんでくるかな、差別的な奴らは横目において。

ということで、インターネットで拡散した精神疾患に対するイメージが今回の炎上の発端だろうし、その大本はインフルエンサーのひろゆきと彼の作った2ちゃんねるに間違いない。まあ、これくらいのことはXで政治的暴言を吐きまくるアカウントよりはよっぽど普通だし、許されるだろう。

今後どうするかを考えると、最近は心の病でも自分のやりたいことを目指す若者が増えているような気がする。なんのチャンスも与えられなかった自分にとってはとても羨ましい話だ。

しかし、僕が時代状況を良くすることに貢献できるとすれば、この歳からでも自分を向上させて、患者の能力を全体的に向上させることの一助になるととともに、本当にペンは剣より強いか、微力ながらも試してみようと思う。普段の生活もこのnoteに書いてみるが、一種の素人ジャーナリズムが成立するか試したい。もちろん個人的な正義感に基づくものだから文責を負うが、批判されるものでもないだろう。

実際、世の中に精神疾患患者のFACT(事実・実際)はあまり知られていないから、僕が普通に日常生活を書いたり、こういう風に時折主張するのもなにかのジャーナリズムにはなるはずだ。千里の道も一歩から。微々たる反抗だが、ちょっと世間に物申したい今日このごろだ。


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