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平尾のブログ

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2024年3月の記事一覧

人格の一要因である「おくゆかしさ」(913)

人格の一要因である「おくゆかしさ」(913)

洗練されていて上品とか、 深い心遣いを感じるという意味の「おくゆかし」の漢字は、「奥床し」と書きます。「奥」は深いという意味だろうということがわかりますが、なぜ「床し」と書くのでしょうか。

「床しい」を調べてみると、
  1.上品ですぐれており、しとやかで気品がある。
   おくゆかしい。どことなく心がひかれるようである。

  2.何となくなつかしさが感ぜられる。
   (この場合、懐しいと書

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「たしなみ」とはどういうものなのだろう(912)

「たしなみ」とはどういうものなのだろう(912)

「平素は自分が一番下手だと思い、舞台に上がるときは自分が一番であると思う」という言葉があります。舞台の稽古に関する言葉です。よく味わえば、実生活においても役に立ちます。たとえば、仕事でプレゼンテーションをしなければならないとき、準備に準備を重ね、本番では主役として発表するというわけです。

さて、舞台に上がった時に、演じきれないのでは「芸が無い」ことになります。いわば、人に見せるような芸をもってい

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嘘をつくことをやめよう(911)

嘘をつくことをやめよう(911)

人は何らかの理由で嘘(うそ)をつくことがあります。嘘とは、(1)事実とは異なる言葉、(2)正しくない誤った言葉、(3)適切ではないこと、であり状況に応じてつくことがあるのです。聞いている側は、「何を言いたいのだろうか」と考えて、相手の真意を探ろうとします。したがって、瞬時に、または時間が経つことで、真偽は分かるものなのです。

今回は、嘘をつくのはなぜなのかを考えてみたいと思います。

(1)隠し

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何気ないふだんのことを表す漢字は?(910)

何気ないふだんのことを表す漢字は?(910)

私たちは「ふだん」を漢字で書くと「普段」と書くことが多いようです。しかし、元々は「不断」と書いていたのであり、「普段」は当て字なのです。

「不断」とは、「断=きりはなす」ことがないということから、続いている状態を断つことがないという意味なのです。「断つ」は「絶つ」とも書き、「絶えることがないこと」を意味するようになっています。もう少し発展して、「絶えることのない=いつもの状態である」となって、「

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「気」は何を連想するか(909)

「気」は何を連想するか(909)

私達は、「気」という漢字を、いろいろな意味で利用しています。大別すると、次のグループに分けることができます。
(1) 自然現象に関係するもの
    天気、空気、二十四節気、など
(2) 万物を生育するはたらき
    精気、気質などの心のはたらき、気立て、気力、生気(せいき)、
    根気、元気、など
(3) 何となく感じられる様子
    気配、語気、霊気、人気(ひとけ)、

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