瀬迫 貴士

薬剤師、二代目経営者。毎週どこかの本屋さんに足を運ぶこと7年以上。この習慣と2019年…

瀬迫 貴士

薬剤師、二代目経営者。毎週どこかの本屋さんに足を運ぶこと7年以上。この習慣と2019年の「1ヶ月100冊読書」をきっかけに、書店員経験もないのに調剤薬局経営メインの法人にて薬局×本屋「ページ薬局」を2020年にオープン。リアル書店ならではの価値を伝えたい。

マガジン

  • ページ薬局の取り組み、実績について

    薬局×本屋「ページ薬局」の開局前から開局後の取り組みや実績

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  • 本屋を立ち上げるまでの想い、過程

    書店員経験なしの薬剤師が本屋を開業するまでの軌跡

  • リアル書店の価値

    リアル書店の価値についての意見や感想

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【Twitter限定】ページ薬局で本のオンライン販売開始します!

本との出会いの場を大事にしてきた薬局×本屋「ページ薬局」。 この度、本のオンライン販売開始についてご案内します。 なぜオンライン販売を行うことにしたのか?リアル書店での偶然の出会いをコンセプトに運営してきて、その想いが変わったわけではありません。 むしろ書店経営をはじめてから、より一層本屋愛が増したようにも思います。 ではなぜオンラインに対応するのか。 単純に要望があったからです。 Twitterで本を紹介すると、ありがたいことにうちで本を買いたいと言ってくださる

    • ページ薬局3周年記念企画 推し本POPグランプリ 結果発表

      2023年6月1日に3周年を迎えたページ薬局。 今年は推しの1冊のPOPを募り、そしてそれらを投票によって大賞を決めるPOPコンテストを記念企画として行いました。 4月1日よりPOPの募集を、6月1日からは集まったPOPの中からノミネート作10点を選出して投票をしてもらい、6月30日に締め切りました。 本企画としては投票による大賞の他に、POP作りに精通した方が選ぶPOP職人賞、またページ薬局賞も設けていました。 3つの賞に関して早速受賞作を発表していきたいと思います

      • 【投票開始】2000円分の図書カードを50名様に抽選でプレゼント! ページ薬局3周年記念 推し本POPグランプリ 

        本日6月1日、ページ薬局は開局3周年を迎えられました。 日頃お世話になっている皆様、ありがとうございます。 また4月1日から開始していました「推し本POPグランプリ」にも多くのご参加、ならびに拡散にご協力をいただきましてありがとうございました! いよいよ本日より投票開始です。 その前に改めて企画趣旨の説明と投票にあたっての注意事項などを下記にお示しします。 推し本POPグランプリとは 普段本を読まない方へ向けた推しの1冊の本のPOPを幅広く募り、そこからネット上で

        • 【POP募集】ページ薬局3周年記念企画 推し本POPグランプリ

          2020年6月に開局した薬局×本屋「ページ薬局」。 今年の6月には何とか3周年を迎えられそうです。 そしてこの度、3周年の記念としてPOPコンテストを実施したいと思います。 ページ薬局周年企画の経緯とその目的ページ薬局はオープン時、1周年、2周年と様々な記念企画を行ってきました。 オープン記念 1周年記念 2周年記念 それぞれ内容は異なりますが、基本的には本や本屋にまつわる取り組みばかりです。 3周年も同様に日頃の感謝の気持ちを込め、少しでも本屋に足を運んでもら

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          リアル&オンライン(Zoom)イベント案内 『新!店長がバカすぎて』刊行記念トークイベントを開催します!

          2020年本屋大賞ノミネート作品、累計30万部を突破した本屋愛に溢れる『店長がバカすぎて』。 もはや書店業界では知らない人はいないといっても過言ではないと思います。 その待望の続編が9月2日に発売予定ということで、9月10日(土)にページ薬局にて初めてのトークイベントを開催させていただきます! イベントに至るまで遡ること約2ヶ月前。 ページ薬局開局2周年記念として『店長がバカすぎて』とのコラボオリジナルお薬手帳を作成しました。 配布については来局を条件としたため、遠方に

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          本屋業界から調剤薬局の今後を考える

          本屋と調剤薬局。 一見関係なさそうな2つの業種に関して、意外と共通点があるのだと以前のnoteで綴りました。 結論としては公的に価格が定められている点だと述べています。 今回の記事は、書店業界が辿ってきた道を薬局が辿るかもしれないとの視点で展開していこうと思います。 書店業界のこれまで「紙の本が売れない」 「本屋が減っている」 出版に精通していなくとも肌間隔で多くの方に伝わっていることでしょう。 事実、紙の本の売上も書店数も右肩下がりが続いています。 原因として

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          オフィスでの置き本、はじめました。

          この度、ページ薬局にて企業様のオフィスに本棚を設置するサービスを始めました。 サービス開発の経緯本のみで書店経営を成り立たせるなら、店頭の売り上げだけでは厳しいのが現実です。 多くの本屋さんが美容院やクリニックなどの外商先を持っています。 しかしながら、これら外商先においては電子書籍用のタブレット端末を導入するところも増えてきました。 既存先からの切り替えも選択肢の一つですが、少ないパイを奪い合うのも得策ではないと思います。 そこで本を読む人、もっといえば本を多く買

          オフィスでの置き本、はじめました。

          本屋での読み聞かせイベントと著作権

          2020年6月に薬局×本屋「ページ薬局」がオープンし、その2ヶ月後にはイベントに向けて準備を始めました。 「コロナが落ち着いたら」と手垢のついたフレーズを使ってはいますが、薬局も医療機関のためなかなかリアルのイベント開催には踏み切れていません。 今年こそ何かしらのイベントができればと思っていた際に、ふと著作権のことが頭に過りました。 「貸し出しだけじゃなくて読み聞かせにも影響していそう…」 「安易にお店で本の貸出をしない方がいい」で述べた通り、お店側からレンタルする場

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          本屋開業までの道のり④~取次との打ち合わせの内容②~

          シリーズ第4弾は取次さんとの打ち合わせの経過について続きを書いてみました。 なお、前回の記事はこちら↓です。 第3回目の打ち合わせで各々の考える理想の書店像を発表すると決まったため、上のnoteで書いたことを中心に発表用の資料をまとめました。 第3回目 2021年8月18日(水) 理想の書店員像、書店像について取次の方3名と現役書店員、元書店員、そして自分自身のものを順番に発表していきました。 理想の書店員像としては本の知識のみならず、指名が付くような接客ができたり、

          本屋開業までの道のり④~取次との打ち合わせの内容②~

          本屋に行く理由

          本屋に行く理由を深掘りしようと思ったのは、先日ある記事を読んだからです。 上のnoteは書店員歴30年の大ベテラン書店員、野坂匡樹さんが書かれました。 野坂さんとはページ薬局開局を機にSNSで繋がり、その後色々と情報交換するようになり、今や書店経営を一緒に夢見る間柄となっています。 考えや想いも頻繁に共有しているのですが、noteを読んで琴線に触れた箇所がありました。 私は、「街に本屋があったほうがいい」とは思っていますが、なぜいいのかは明確な答えを見つけることができ

          本屋に行く理由

          本屋開業までの道のり③~理想の書店像~

          前回は取次さんとの打ち合わせについて、序盤の部分をまとめてみました。 今回は第2回打ち合わせの終わりに、次回各々の理想とする書店、書店員像を発表することと決まったため、そちらの宿題を考えた過程を紹介していきたいと思います。 理想の書店員像取次さんとの打ち合わせの際に売上にコミットする、コミュニケーション力に長けた書店員がいれば、と仮説を立てました。 そしてもう少し煮詰めてみようとこれまでお会いした方々、SNSでお見かけした方々を思い浮かべながら、要素を書き出してみました

          本屋開業までの道のり③~理想の書店像~

          本屋開業までの道のり②~取次との打ち合わせの内容①~

          前回の①の続きとして、取次さんとどんな打ち合わせをしているのか、その内容について記事にまとめてみます。 なお、前回のnoteはこちら↓をご覧ください。 早速、第1回目の内容から紹介していきます。 第1回目 2021年6月16日(水) 記念すべき第1回目。 打ち合わせというより、この日はとにかく疑問を解消したく質問を投げかけたのがほとんどでした。 「取次さんの抱える課題って?」 「欲しい本が入って来ない状況はなぜ起こっているの?」 素人じみたことを伺いました。 な

          本屋開業までの道のり②~取次との打ち合わせの内容①~

          本屋開業までの道のり①~単体で経営が成り立つ本屋を思い描く~

          本で経営が成り立つ本屋。 いかにこれが厳しいか、薬局×本屋「ページ薬局」を始めてから余計に実感しています。 上手くいっているであろう小規模新刊書店の経営手段をまとめたのが今年の5月。 この2,3ヶ月前から書店経営についてぼんやりと考えるようになりました。 きっかけとなる明確な出来事があったわけではないのですが、本屋という業態は社会的、文化的にも意義があり、シンプルに「良い」と思われる商売なのにどうしてもこうも厳しくなったんだろう、とかどうにかできないんだろうか、とか。

          本屋開業までの道のり①~単体で経営が成り立つ本屋を思い描く~

          国語の偏差値20台から文章力を身につけるまでのインプットとアウトプット

          とにかく「国語」という科目に苦手意識があった学生時代。 高校1年時には模擬試験で偏差値27をたたき出したと記憶しています。 そんな遍歴を持つ瀬迫の文章を最近褒めてもらえる機会が少しずつ増えてきました。 書くのが得意になったとはまでは思いませんが、少なくとも偏差値20台から誰かに認めてもらえるようにまでなったのは感慨深く思います。 なぜ文章を書けるようになったのかというとシンプルに読み書きを繰り返してきたからです。 インプットとアウトプット、何も真新しくはありません。

          国語の偏差値20台から文章力を身につけるまでのインプットとアウトプット

          取次に対して今思うこと

          書店単体で経営が成り立たないかを考えるようになり、書店員さんに伺うことも情報交換の機会も増えてきました。 長らく続く出版不況の中でどうやったら書店経営が成り立つのかを考えるにあたり、多くの書店員さんが言及されたのが「取次」に関してです。 取次とは出版業界の卸です。 だいぶ前の記事で書きましたがお店を始めたばかりの素人として、Amazonでは早く入荷できるのに取次経由だと倍以上の時間がかかったり、おまけに入ってくるかも不明瞭な点には疑問を感じたこともあります。 正確に言

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          リアル書店と利便性の功罪

          リアル書店とネット書店。 それぞれのメリットとしてよく挙げられるのはリアル書店が「本との偶然の出会い」、ネット書店は「目的買いの利便性」という点ではないでしょうか。 買う本が決まっている場合には書店に行く、また書店で購入した本の持ち帰りの手間の削減、そして在庫確認のしやすさなどネット書店が便利なのは言うまでもありません。 ネット書店での購入は着々と伸びを見せている一方で、リアル書店での売り上げは右肩下がりが続いており、書店数の減少にも歯止めがかかっていません。 そんな

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