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エッセイ

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自分のためにコーヒーを淹れる

自分のためにコーヒーを淹れる

なんで人に淹れてもらうコーヒーって、
こんなに美味しいんだろう。

コーヒーに限らず、お茶でも紅茶でも、
自分で淹れるよりもずっと美味しく感じる。

あの喫茶店の一杯を自宅でもと思い、
同じコーヒー豆を買って帰っても、
同じようにはいかない。

もちろんマスターの腕が良いとか、
使っている道具が違うとか、様々な要因はある。

お店やスタッフの雰囲気も、
その味をより良くしてくれている。

けれど、

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お花を好きになると。

お花を好きになると。

街中にいれば、すぐにコンビニが見つかるように、
買いに行こうと思い立たなくても、
ふらりと立ち寄れるような、
そんなお花屋さんがたくさんあったらいいなぁ。

なんて思っていました。

そう思うことや、
お花について人と話すことが増えていくと、

自然とお花のほうから近づいて来てくれる、
そんな感覚があります。

とびきり素敵なお花屋さんを紹介してもらえたり、
お庭のお花を、お土産にしてもらえたり、

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薫風という風

薫風という風

薫風自南来という禅語があります。

新緑の間を吹き抜け
若々しい緑の香りをもたらしてくれる風

南のほうからやってくる薫風が
爽やかな気持ちにさせてくれる

季節感を感じられる禅語で、
たった五文字の言葉の中には、
五感で感じられるような情景が存在していて、
想像力が掻き立てられます。

禅語って不思議だなぁと感じるのと同時に、
そこに楽しさを感じます。

静かなお茶室に、
柔らかな薫りのする、少

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日々の買い出しを考える。

日々の買い出しを考える。

スーパーやコンビニはとても便利で、
頻繁に利用しているのですが、

少し時間に余裕があるときは、
買い出しがその日のメインの予定のひとつだと思って過ごしてみる。

ということをしています。

シジミを買うためにお魚屋さんに行くと、
前には、悩みながら店員さんとお話しをしている方々がいて、
後ろに並びながら、お魚たちを観察してみる。

魚はもちろんのこと、
綺麗に同じ向きに並んでいる剣先イカ、
まだ

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写真を撮らない私が書く、写真家さんたちのこと。

写真を撮らない私が書く、写真家さんたちのこと。

写真家さんというのは、
自分だけに見える、自分だけの世界が、
カメラのレンズの中に存在しているのだろうか。

そう思うくらい、彼らは写真や映像を通して、
私の目から見える世界とは違う、
様々な世界を魅せてくれる。

それは時に、
同じ場所で撮影されていたとしても、
同じ風景だと気づかないこともあるくらいで、
どうなっているんだろうと真剣に考えてみる。

ある時は、木のざわめきや、小鳥のさえずり、

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幸せのおかわりをして眠ろう

幸せのおかわりをして眠ろう

今夜は寝る前に「幸せのおかわり」をして眠ろう。

以前、書道家の武田双雲さんがblogにて発信されていて、
それ以来、眠る前に幸せをお腹いっぱいに詰め込んで眠るということをよくしています。

お布団が気持ちいいなぁ
お風呂スッキリしたなぁ
ご飯が美味しかったなぁ、、
今日も無事に帰って来れたなぁ、、、

なんて思いながらお布団で過ごしていると、
気づいたら眠っていて、

そんな翌朝は、「幸せのいた

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例えるなら

例えるなら

わたしが平たい花器
あなたが細長い花器だとして

自分を(自分の価値観を)主観として
無理に重ね合わせようとしてしまうと
どうもうまく噛み合わなくて
花器は欠けたり割れたりしてしまう

細長い花器もあるんだなぁ
平たい花器もあるんだねぇって

細長い花器は
愛の深さを教えてくれて

平たい花器は
愛の広さを教えてくれる

どちらも同じだけの量が入るとしても
形が違うというだけで気づきにくいこともあ

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終わりの始まり

終わりの始まり

人といるのが嫌なわけじゃないんだけど、
ひとりの時間も大切にしているんだよね。

そう言ってくれる、
そんなところに気がついてくれる友人がいる。

人は好きだけど、
ひとりで過ごすことも好きです。

ひとりになることで受け取れる、
受け取りたい感覚があって、
それは私が大切にしたいことのひとつです。

自分らしさを大切にしていくと、
その自分に合う人間関係が新たに始まり、
同時に終わる何かもあるだ

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生きること、愛の本質を知ること

生きること、愛の本質を知ること

生きるってなぁに?
愛ってなぁに?

子どもたちはさらりと質問する

私も幼い頃

なんで生きているんだろう
なんのために生きるんだろう
いのちってなんであるんだろう

なんで?なんで?の時期がありました。

その答えは分からないものの
どこか問い続けてきたとところもありました。

その問いは常に自分の中に存在していて
無意識に人生のテーマに設定していたようです。

今 辿り着いたのは

愛するこ

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本を閉じた時に

本を閉じた時に

その本には

美しい景色に
可愛らしいイラストが重ねてある

私はそこにそっと言葉を添えている

本を開くと

きらきらと光が舞っているようで

子供たちの純粋な瞳に反射して
より輝いて見えるんだ

どこか日向ぼっこをしたような
あたたかさを感じて

本を閉じると

本の隙間から光が溢れるみたいに余韻が残る

あたたかさと光をまとったような心地良さの中

大切な人に抱きしめてもらったみたいで
そっ

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