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【詩】永遠を誓う花


永遠を誓う花


なんという事だ!

私の唯一の友であった「アヴァの花」が、今朝、死に去った。

彼の鉢の傍らに座り、その変わり果てた姿を見る事だけが、今の私に許された唯一の友情の証であるというのか。

水やり用のカップ。わずかながら光指すカーテンの閉じた窓。私と共に華やかに咲き乱れ、語り合った花びらも、今は色あせ、ただ土の上を覆う汚れた絨毯のように散りばめられている。

だが花よ。
果たしてお前は、本当に私を友と思っていたのだろうか?

恐らくお前は何も思わなかっただろうし、時に元気に、時に弱った姿を見せた時であっても、それはお前の意志というよりは自然の意志によるものだったのかもしれない。

つまり運命がお前と私とを繋ぎ留めていたのだ。

お前はこの世界の輝く光。自然に浸透する水。この大地を支える土によって創られた。

この世界では、私とお前はあまりにも別の存在としてある。

もしかしたら、友人とさえ言えぬ存在だったのかもしれない…。


だが、それでも私は、お前の傍らで、こうして永遠に語り続ける。

もし、天がお前を私から連れ去ったとするのならば、同じように、天は私とて、この世界から連れ去るであろう。

友よ。この永遠の語らいの中で、私はいつまでもお前との友情を信じている。
この繰り返す運命の中で、再びお前と語り合い、その優しい香りで癒される事を私は諦めはしない。

ああ!唯一の友よ。

今はまだ静かに眠っていておくれ。私の死もお前のものと平等に訪れる。
その時、魂が再び生を受けたとするならば、私も再びお前と会う事になるだろう。

皆はこれを疑い、決して、誰も理解しないであろう。

私達の友情の真実が、時を越えて花開くこの奇跡を。


だから友よ。

今はただ静かに眠りに就こう。


世界とはただ、そのようにあるものなのだから。




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