見出し画像

電通の個人事業主化は「会社の本音」であり、個人は「セルフ終身雇用」をつくる準備に向かう

社員の個人事業主化、タニタの次は電通でした。

電通、社員230人を個人事業主に 新規事業創出ねらう

本当の意図や目的は経営陣しか知らないのと少し先にならないとわからないものです。

ネットに出た情報だけで判断すると、段々と大企業も本音を出せるようになってきたということでしょう。本来、会社は社員に働いて欲しいけど雇用、保障したくないという本音です。

過渡期ですね。電通のような制度が入社してから伝えられたら戸惑うひとも多いでしょうが、入社前に伝えられていたら双方合意のもとに労働がはじまります。何の問題もないでしょう。

契約書に書かれていない「終身雇用」や「定年退職」といった心理的契約でしかないけれど会社は期待させ、個人も期待していたものがはっきりと崩れはじめています。

これでいいはずです。会社は採用する前に「うちに終身雇用はありません。40歳を目安に独立する会社です」と本音を言える企業が増えますように。個人も社員になる報酬が安定ではないとわかった上でキャリア戦略や人生を考えられます。

退職前提ではじまる会社と個人な関係。どうなっていくか気になります。会社は終身雇用や定年退職や安定以外の報酬をつくる。個人は退職するたびに会社を取引先や副業・複業先にして「セルフ終身雇用」をつくる。そんな方向に進んでいくはずです。


それにしても、こんな強気な個人だけが生き残れる感のある労働環境でいいなのか悩みます。いろいろな事情で思いっきり働いたらキャリアプランを描けないひとも多いです。

この強気な働き方が可能な個人は一定以上の教育と良質な出会いがあったひとだけができるものなんですよね。少しも平等じゃない世の中で、強者だけが生き残れるような労働環境でいいものなのか。

下駄を履かせてもらっていることを自覚しながら、社会に還元する道を模索するしかないですね。罪悪感が拭えない。


ご覧いただきありがとうございます。また気軽に遊びに来ていただき、時には声を聴かせていただけると嬉しいです。 いただいたサポートは、「最高の会社の辞め方」プロジェクトの研究費用に使わせていただきます。 円満退職をアップデートし、退職をデザインする文化をつくります。