太智(たいち)

福島県でベーシストとして活動しながら、ペット・競馬・読書・アートなど多趣味に暮らす生命…

太智(たいち)

福島県でベーシストとして活動しながら、ペット・競馬・読書・アートなど多趣味に暮らす生命体。日々のあれこれを自由気ままにアウトプットします。

最近の記事

女王の靴(短編小説)

短編小説を創作しました。 女王の靴 最後に舌に残った味は、苦々しいあの女の靴の味だ。きっと私は気がおかしくなっていた。いや、今もその続きであり最期まで気狂いのままだ。 あの女の香りが、たった鼻の先で分かっただけで、私は逆らうことが出来ないのだ。 女王だ。私の遺伝子は、女王の下僕になってしまったのだ。 私が彼女を知ったきっかけは、縁談だ。 「お前も起業家として立派な地位なんだから、独り身でいるより誰かと一緒になったら良いんじゃないか?」 と、友達が私に持ち掛けたのだ。そ

    • 自分にとって競馬とは

      結論から言ってしまえば、競馬は人の心を映す鏡であり、人生の教科書にも似てると思う。 先ず、俺はベーシストだ。 人間として自分を紹介するならば、自分の年代の周りの人と比べるとあからさまに劣っている。 未熟者だ。 だから、競馬や本で学んでいる。 さて、競馬の話をしよう。 競馬とは、動物と人間が一体となる競技だからこそ、面白味がある。それこそ嘘なんてすぐにバレる様なスポーツだと思う。 ギャンブル性もある。なぜなら、お金を賭けることが出来るから。だからこそ、総合して人の心を映す鏡

      • 時間は進むだけ

        藤岡康太騎手、お疲れ様でした。感動をありがとうございました。 競馬界では、クラシックシーズンに突入し、盛り上がりを見せる中、訃報が飛び込んできた。 高知競馬での訃報もあった中、JRAでも訃報が入ってくるとは思わなかった。 高知での事故だって恐ろしい事だし、競馬はこんなにも命懸けなんだってのを改めて思い知らされた。 マイルCS、ナミュール号にテン乗りで勝利したあの姿。謙虚なインタビュー。久々のG1勝利だけど、馬第一で謙虚な姿勢。 ナミュールは、今まで横山武史のイメージがあ

        • 生まれながらの女王

          横溝正史の女王蜂を読んだ。 自分と同世代、上の世代ならば何となく聞いた事がある有名な架空の名探偵、金田一耕助のシリーズである。 お恥ずかしながら、自分は初めて横溝正史シリーズを読んだのだが、こんなに感動するとは思わなかった。 優しさとは、ときに人に真実を伝えない事にもある。 ただ、真実を墓場まで持っていくことは出来ない場合は、共有出来る相手と共有するのも一つだろう。 それを金田一耕助に教わった気がした。 ネタバレになるから、詳細は話さないでおきたい。 美しく生まれ持っ

        女王の靴(短編小説)

          自分を映す鏡は自分の言葉

          川上未映子先生の夏物語を読み終えた。 初めての感情が生まれた。凄い。 きっと、初めての感情なんだけど、それは自分の中に元々あって、その感情が思い出すように浮かび上がったんだと思う。 まるで、地底の湖から宝物を日向に引き上げるような、そんな感じだと思う。 主人公の夏目夏子さんは、自分の隣人の色々な人と重なるし、登場人物全員が重なる。 川上未映子先生の本に込められたメッセージが、自分のようなヤツには刺さるんだと思う。 そう、僕は自分のことを"人間"と言いたくないのだ。 なぜな

          自分を映す鏡は自分の言葉

          人間システム

          夏物語という川上未映子先生の著書を読了してはいませんが、後半に差し掛かるところまで読んで、身体の胸の辺りや腹の辺りが重くなるような、頭を抱えてしまうような感覚になっている。 というのも、自分は男性であるからこそ、女性の立場を100%知らないどころか、おそらく説明でしか知らないし知ることは出来ないから。 どう足掻いても、構造をまるっと女性の身体にする事は今の所出来ないから。 男性にしかない痛みも勿論ある。 だからといって、マウント取るのもそれは違う。 なぜなら、言葉が通じな

          人間システム

          学び

          僕はベースという楽器を10年以上は続けている。 飽きもせず続けている理由は、ハッキリとは分からないけど、きっと辛くないからだ。 正確に言えば、辛くない事はない。 しかし、スポーツに比べると辛くはない。 ハッキリと結果が順位や数字となって出るわけじゃないし、明確な優劣があるわけじゃない。 逆に言えば、不明確なアートの世界は不明確だから精神的に堪える部分はある。 そして、アートは人を現す。 友達に影響されて、カメラに挑戦してみたくなり、マニュアルで写真が撮れるなんちゃって一

          写鏡

          「海辺のカフカ」の世界に入り込むと、現世の風景も変わって見えるのはちょっと入り込み過ぎかも知れませんね。 その本に登場する、「ナカタさん」と「星野さん」のコンビが好きで、全く自分に持っていないものを持っている面白い人と一緒に居ると、自分では気づけない何かに気づく事はあると思います。 そして、自分は相手に自分を映し、相手も同じことをする。脳科学の言葉で、「共同体思考」と反対の「個分離思考」という思考があり、共同体思考はざっくり言うと相手の良い部分を見る思考。 個分離思考は、

          うつろ

          こんにちは、太智です。 今回は、村田沙耶香先生のコンビニ人間に感じた事を書きます。 ざっくり内容を説明しますと、 一般的な"常識"というカテゴリが無い主人公が、コンビニ店員を勤めながら、"普通"の中に生きていくお話です。 社会とは、大まかにいうと白と黒に分類されています。 善か悪か。必要か不要か。肯定か否定か。 じゃあ、その分類を取り払ってしまったらどうなるのか? ストレスが軽くなるんじゃないか? ストレスとは何か? 苦痛とは何か? そんな事をふと思い出したときに

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          こんにちは、初めましての方は初めまして。 太智(たいち)と申します。平成の元年に生まれ、不器用に時間を旅しております。 さて、このコンテンツはブログ、もしくは日記というように使おうと思っております。 ・誰かに見せる為 ・何かを人に感じてもらうため ・自分の承認欲求を満たすため なんていう理由ではございません。 そんな邪なプレッシャーの中、自由に言葉を紡ぐなんてナンセンスじゃありませんか。 誰に気を使う事なく、自分の中のアウトプットをする事が大切なんです。 インプットした

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