人間システム

夏物語という川上未映子先生の著書を読了してはいませんが、後半に差し掛かるところまで読んで、身体の胸の辺りや腹の辺りが重くなるような、頭を抱えてしまうような感覚になっている。

というのも、自分は男性であるからこそ、女性の立場を100%知らないどころか、おそらく説明でしか知らないし知ることは出来ないから。
どう足掻いても、構造をまるっと女性の身体にする事は今の所出来ないから。

男性にしかない痛みも勿論ある。
だからといって、マウント取るのもそれは違う。
なぜなら、言葉が通じないとは違う、話が通じない人が居るように、老若男女問わず人は誰しも一緒ではないから。
自分と似てる人は居る。でも、一致する人はいない。

だから、お互いを理解するという言葉も難しいけど、ある程度理解し合えたら嫌い合うなんて無いんじゃないかと思う。
ただ、合わない人だっている。

わざわざ攻撃する必要もない。

恐ろしいのは、哲学的答えがない質問をする事。
そして、正しいも間違いも用意せず、否定とは違うただ誰も得をしない問題を提示する事。
誰も得をしない。

哲学的問題も、向き合うことは無意味ではない。
人生にあっても良い道草だと思う。

ただ、恐ろしい。

だからこそ、身体の至る所が重くなる一冊だなと思いました。
言葉は、本当に姿が色々あるからこそ面白いですね。

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