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こころ

「老害」って言葉が、自分の世代にも上の世代の方達にも浸透してる今日この頃。
本当に害な年寄りは確かに存在する。その実態が、SNSで流れてたりもする。なんなら、誰でも動画などのアップロードが簡単になった時代、言葉悪いけど芸は無いけど承認欲求を満たしたいだけの人が、ネットのおもちゃになってしまう。

けど、それはほんの一握りだと思う。
変なものは目につきやすい。

勿論、全てがそうじゃないし、その判断を誤ってはいけない。ましてや、安易に変なものに触れてはいけない。

さて、「老害」とは…
この言葉に、何か違和感を覚えて、その違和感を言葉に出来たのは夏目漱石の「こころ」という小説だと思っている。
ただ、ハッキリ言って物語として胸糞悪い。後味が悪い。俺は物語としては最悪だと思う。
つまらないじゃなく、最悪。

ただ、夏目漱石は教養的な文学を描く人だから、夏目漱石のメッセージとして捉えている良い言葉は沢山ある。

若い人には過去があまりない。だから、人の過去から学ぶ事は多くある。そして、それは退屈かも知れない。
そう、退屈というのが「害」と間違った捉え方をする事が多くあるんじゃないかと思う。
そして、面白い変なものばかりに着目してしまう。本来は、素晴らしい芸に志し憧れ、そのために過去を学び過去を手に入れることの方が大事な事であり、良薬口に苦しといった具合に、退屈な事にヒントがある場合だってあると思う。

その苦い良薬を避けた結果、芸を手に入れられず、変なものになったしまうんじゃないかと。
変なものは、新しい情報ですぐに消え失せる。
しかし、素晴らしいものは残り続ける。多くに影響与えなくても、誰かの記憶には強く残る。

楽しいことを継続するには、退屈な事や大変なこともしなくてはいけない。
世の中、陰と陽があるように。

こころは、本当に学ぶ事が多く散りばめられていた。
そして、今まで読んだ本のお陰で、自分の過去以外にも誰かの過去を学び、それを色々な手段でアウトプット出来ている。
アニメが前は楽しめなかったけど、今はアニメを楽しんで見れる。
それが、自分の立場であるベーシストとして、音楽人として、音楽を芸として生きることにも役立つんじゃないかとも思っている。

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