田子早(タゴソー)

会社員 爆裂濃縮短歌307連発 http://amazon.co.jp/dp/B09XKYB5N1 短編集パンティモンティ http://amazon.co.jp/dp/B09NXGTYP1/

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    最近の記事

    なぜアマゾンのレビューには「帯が破れていました」で星1つが付くのかーー未文明世界の住人たち

    アマゾンで本を物色していると、「帯が破れていました」という理由で低評価のレビューをたまに見かける。かなり情熱的なものもあって(注1)、情熱的すぎてそれなりに「いいね」が付いていたりする。グーグルで「アマゾン 帯が破れていた 星ひとつ」とか検索すれば、面白いようにヒットするので見てみてほしい。このような「帯が破れていました」系のカスタマーレビューを「オビヤブレビュー」と呼ぼう。 オビヤブレビューの是非について、アマゾン公式の規約ではどうなっているのだろうか。コミュニティガイド

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      • あっぷっぷ

        あたしはずっと、睨めっこに弱かった。大人になって睨めっこをする機会は全くないけれど、小学生の頃はただひたすらに「あっぷっぷ」が苦手だった。面白い顔をするとか、笑いを堪えるとか、そういう睨めっこの本質以前にあの「あっぷっぷ」が面白すぎるのだ。「睨めっこしましょ、笑うと負けよ、あっぷっぷ」って、来たる変顔バトルを前に人々はあっぷっぷを無視しているわけだけれど、本当はあっぷっぷこそが意味不明で面白い。 しかも、自分の顔の準備に気を取られるあまり、「あっぷっぷ」という黄金の輝きを持

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        • 分裂と増殖、女性をめぐる村田喜代子論ーー大きくなるわかめを添えて

          村田喜代子と「増殖」『村田喜代子傑作短篇集 八つの小鍋』という文庫本に、『蟹女』という作品が入っている。僕はこの本を二冊持っていたのだけれど、東京からタイ、そしてフィンランドに移り住む過程で二冊とも紛失した。 電子書籍も売ってないので、記憶をもとに紹介しよう。この物語は病院に入院している女を中心に描かれていく。女は精神科医の先生(注1)に、自分の過去を語っていく。幼少期の思い出では、ままごとの道具をたくさん集めていたことが語られる。その後もさまざまな「病的な数の多さ 」が語

          • Twitterは電車であるーーまっすぐ伸びるタイムラインと線路について

            「アテンションエコノミー」という言葉がある。それ自体の意味はどうでもいいのだけれど、とりあえず「関心経済」と訳すとして、「アテンションプリーズエコノミー」だと「航空業界」だよな、と思ったりする。CAがよく「アテンションプリーズ」って言ってるイメージだから。 そんなくだらない冗談を先程、甘いみかんを食べながら考えていて、ふと唐突に、Twitterが面白くない理由って、こういうしょうもないことをテンプレートに乗せたものがバズり、回ってくるからだよなあ、と思った。 もう何年もち

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            エド・シーランのライブ「+ – = ÷ x ツアー」に行きました。

            2022年8月20日、ヘルシンキのオリンピック・スタジアムで行われたエド・シーランのライブを見に行った。なぜか頑張ったので、5メートルくらいの距離でシーラン先生を見ることができた。 今回のライブは、「+ – = ÷ x ツアー」という謎の記号がタイトルになっている。多分、「イコールズツアー」と呼ばれているんじゃないかと思う。 僕は正直、エド・シーランのことはあまり詳しくない。開演10分前まで、「エド・知ーらん」などとふざけていた。そこから少しググり始め、地元の同級生だった

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            Tree of Codesの感想ーーダンスと芸術、ひらひらと揺れる手について

            8月12日の金曜日、ウェイン・マクレガーの演出と振り付けによる、Tree of Codes(ツリー・オブ・コーズ)というコンテンポラリー・バレエを観に行ってきました。ビジュアルコンセプトはオラファー・エリアソン、作曲家はジェイミー・エックス。コンテンポラリー・ダンスは、2014年ごろに観た黒田育世さんのBATIK以来、かれこれ8年ぶりです。ヘルシンキ・フェスティバルの公式予告動画はこちら。 以下、Tree of Codesの感想、というか、ダンスという芸術そのものについての

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            『天気の子』とゆっくり死ぬことについて 安倍晋三銃撃事件ノート②

            ぼくは映画をあまり観ないのだけれど、『天気の子』はたまたま父と観に行った。二人で映画館で観た、最後の映画だった。 『天気の子』は、貧乏な男女が出会い、お互いなんか可哀想すぎるので世界を崩壊させて、自分達だけ幸せになろうという話だ。 ポイントは、このうら若き男女がほんとうに可哀想なのである。男は女に奢ってもらったマックのハンバーガーで「こんな旨いものは食べたことがない」とか言って感動してるし、女は極狭アパートにガラクタが溢れていて、両親は死んでひとりで弟の面倒を見ている。

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            宗教は悪くない、殺人は悪い 安倍晋三銃撃事件ノート①

            安倍元首相銃撃事件で興味深いのは、他人を銃撃したのが特定宗教の信者でなく、特定宗教を心から嫌う無宗教らしい人物だったということだ。 しかも、それによって「無宗教は怖い」ということにはならず、なぜか「宗教は怖い」、さらに「これをきっかけに旧統一教会を糾弾すべき」「旧統一教会と自民党との繋がりも解明すべき」といった発言がよく聞かれる。 NHKによると、この容疑者は「母親が宗教団体にのめり込み、多額の寄付をするなどして家庭生活がめちゃくちゃになった。」と供述しているらしい。こう

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            お慰み第10号が出ました

            小説同人誌『お慰み』、10号が出ました! 今回は夕田夕一『衆議院本会議議事録 「おしりたんてい」に係る代表質問』が巻末特別作品です。いつも通り、田子早と田子秋汽も書いてます。 11号、書きたい人いたらお声がけくださいや〜

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            マスクの下のルッキズムーー「1億2千万なんとなく同じ顔」問題

            日本でマスクが外せない理由について、海外に住んでいる日本人が書いたものほど、意地の悪い文章はない。特に、ヨーロッパや北米に住んでいる日本人の、「僕たちみたいな進んでいる国ではもうマスクなんて外しましたよ、日本は相変わらず遅れてるアホな国ですね」みたいな発言は、ムカつくだけで説得力がない。 なぜなら、「お前らも日本の日本人と同様、マジョリティーに流されているだけで、つまり日本に来たら外でもマスク着けて歩くだろ」と思われてお終いだからだ。 というわけで、「マスクを外せない日本

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            ロシアとフィンランドのカギ--小泉悠『ロシア点描』の感想

            小泉悠さんの『ロシア点描 まちかどから見るプーチン帝国の素顔』をとても楽しく読んだ。日本人が海外での生活を書いたエッセイは数あれど、住んでいる国(ロシア)との距離感が絶妙で、読んでいて心地よく感じた。 海外に住む日本人のエッセイを読む人は、「驚きつつ納得したい」という気持ちで読むのだと思う。つまり、あっと驚くようなカルチャーショックを紹介してほしい一方で、それがその国では「理に適っている」理由も知りたい。『ロシア点描』はそんなわがままな(?)読者にぴったりの本で、ロシアとい

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            「推し活」モデルからコミュニティ型「同人活動」モデルへ--東浩紀『動物化するポストモダン』から21年

             思想家の東浩紀が2001年に書いた、『動物化するポストモダン オタクから見た日本社会』(以下『動ポモ』)を2022年に読みました。とても面白かったので、まだ読んでいない人におすすめします。  すでに21年も前の本ですが、読んでいるうちに「この『動ポモ』を手がかりにして、前から気になっていた2010年代の「推し活」カルチャーへの違和感について何か書けないか」という気がしてきました。そうして書いているうちに、Twitterのハッシュタグ・アクティビズムや「バラバラの個人が生む

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            生娘と牛丼-- 4K/4G時代の写実的想像力

            『生娘シャブ漬け戦略』と変な想像 吉野家の役員が、自社のマーケティング戦略について「生娘をシャブ漬けにする戦略」という趣旨の発言をして、取締役を解任されたというニュースを読んだ(https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_625e2600e4b0723f801c3ff4とhttps://www.businessinsider.jp/post-253254)。  僕はこの「生娘シャブ漬け」という言葉を聞いたときに、どういうことだろ

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            殴る前に怒れ--ウィル・スミスと先延ばしのための試論

             2022年3月28日、アカデミー賞の授賞式で、ウィル・スミスが司会の男性に平手打ちをした。妻の容姿を揶揄われたウィル・スミスが「怒って殴った」ことになっているが、よく見ると「殴ってから怒った」と言った方が正しい。平手打ちを放つその瞬間まで、ウィル・スミスが怒ってるのかどうか、その場にいた人たちも判断ができなかったように見える。 https://www.youtube.com/watch?v=myjEoDypUD8  むしろ、冗談を聞いた時には笑ってすらいて、ウィル・スミ

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            肖像写真がある人は、1839年以降も生きてたってこと!

            ある人物の写真について、1700年生まれか、1800年生まれかと聞かれたら、答えはただ一つ!1800年生まれです。 世界で初めての肖像写真、つまり人物の胸上写真は、1839年に撮られたアメリカの写真家、ロバート・コーネリアスの写真です。歴史や思想史を考えるときに、この年号はとても有効だと思います。なぜなら、肖像写真がある人物というのは、19世紀後半以降にも生きていた人だと判断ができるからです。 ギリ肖像画な人々 つまり、ヘーゲルは1831年に死んだので、写真がありません。

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            『月曜日のたわわ』と核心を避ける「ほのエロさ」

             『月曜日のたわわ』という、女子高生の胸の大きさがテーマとなった漫画があるそうです。「たわわ」とは、胸の大きさのことを言っているのですね。その漫画の広告が、4月4日付の日経新聞の全面広告に掲載されて、「ちゃんとした新聞が、未成年者の性的な描写を含む漫画の広告を出していいのか」と問題になっているそうです。おおよそ二つの記事を読んだだけなので、何か勘違いしていたらすみません。読んだのは、https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_62

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