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2023年4月ごろ読んだ記事まとめ

最近読んだ記事をまとめてみたい。本当は英語でブログを作って書きたいのだけれど、日本語の方が上手に書けるのでまずは日本語にしてみる。といっても、そんなに長い文章を書くつもりはない。

『すずめの戸締り』と(集団的)トラウマについての論評。3.11をめぐる映画やドキュメンタリーをリストアップしてくれていて良い。すずめ映画を振り返るのにもいいと思う。

ハン・ガンの最新作『Greek Lesson』に、保守的・封建的なキャラクターたちが散見されていて、作者はそのことを自覚しているのだろうかという指摘。半眼(はんめ/ハンガン)の写真を使われてかわいそう。

先月亡くなった大江健三郎さんのインタビュー。三島由紀夫に汚い罵倒語を使って罵ったという噂を否定。

戦争とゲーム理論、核抑止について書かれた論評。難しくてよくわからなかったけれど、それぞれのプレイヤーがどのように振る舞うことで状況が良くなるのか、あるいは悪化するのか、実例を出しながら解説していた。

一夫一妻制を否定して、ポリアノミーとして倫理的に生きる人に送るガイド。こういう耳ざわりのいいことは胡散臭いけど面白い。

労働者階級の票が、ほんらい労働者階級の党である民主党から共和党に移った。しかし、共和党にはもちろん、民主党にも労働者階級のためのアジェンダがないという話。

「子供だから」という理由で大人たちと同等の権利を与えないとことは、年齢に基づいた差別であり、「エイジズム」や「セクシズム」、「レイシズム」と同じように「チャイルディズム」だという指摘。ラジカルで面白い。

プラシーボ効果を3つに分けて紹介している。deceptive placebos (プラシーボと明かさないプラシーボ)/ open (honest) placebos(プラシーボだと明かしたプラシーボ) / imaginary pills (placebos)(想像上の錠剤を飲んでもらうプラシーボ)、そして症状によってはどのプラシーボも有効という、かなり興味深い記事。薬とは何か、他人の共感、おまじないなどに思いを馳せながら読んだ。

ジジェ爺ことスラヴォイ・ジジェクのWoke Movement批評の記事。けっこう liberal-humanistに厳しめで、一部で(どこで?)かなり話題になり批判されていた記事。特に、アイルランドのセクシャリティと自己決定権をめぐる新しい法律の事例などの引用の仕方が恣意的で、ジジェ爺もジョーダン・ピーターソンみたいになってしまった、という悲しい声が上がっていた。しかし、実際に読んでみると、ジジェク節というか、本来の精神分析的なおもしろパートは最後のほうにあることがわかる。フロイドとラカンを援用して、「目覚め」への自己強制は「トラウマ」が関わっている、という指摘。めちゃくちゃ面白いのだけれど、今日のところは体力がないので、この解説は別の文章を書きたい(言い訳)。


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