サンタさんの正体を知った日。(682文字)
私がサンタさんの正体を知ったのは確か小4か小5。
クラスメイトから聞いて、慌てて帰ってから親に確かめたんだったと思う。
息子もそろそろか、と毎年どきどき。
*国家はなぜ不要侵入を許しているのか
*なぜ目撃情報がないのか
*なぜ好みがわかるのか
*上海でも日本でも同じようにサンタさんがくるのは、世界共通の組合や協定があるのか
質問力が毎年高度になってくるので、ふと息子に問うてみた。
お母さん、実はサンタさんに関する重大な秘密を知っているんだ。
聞きたい?
聞きたい!
何か思い当たることある?
① サンタさんを見たことがあるとか?
② 実はお母さんがサンタさんとか?
やっぱり勘づいていたんだ、と思いながら「そのどっちかに正解があるよ」と答える。
じゃあ①?
私は首をふった。
じゃあ・・・
びっくりしすぎた息子の目から、涙がポロ。
疑問や矛盾だらけでもこの世にはわからないことだらけ、そういうこともあるのだろう。
そう思っていたらしい。
愛用の辞書には、「ヨーロッパの伝説上の老人」とあったそう。
②まさかあるはずない、半ば冗談で言ってみたらしい。
一呼吸おき、落ち着いてから言った。
僕はやっぱりそう聞いても、サンタさんはいると思う。
宇宙は広がっているし、誰にもわからない不思議なことはきっといっぱいあるから。
毎年私は手帳のクリスマスイブの予定欄に「サンタさん来る」と、記す。
忘れないように。
その書き方上手いね、と息子が言う。
サンタさん、小学生の間は来るんじゃないかな。
中学生からは一緒にクリスマスプレゼントを選ぼうか。
これからは大人の世界に仲間入り。
大人と一緒の秘密を共有。
他の子には内緒にしておいてね。
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