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『変性意識カーストからの脱却』  

まえがき

私たちは、とても便利で平和な社会で過ごしています。

それとは裏腹に、なんとも言えない閉塞感や漠然とした不安や憤りを感じたりもする人もいるかも知れません。

私は、以前、心療内科のある病院でリハビリスタッフとして患者様の身体のケアを携わっていました。

その際に、患者様と会話することもありました。

心の病気であったり、精神に障害を持っているいうだけで偏見を持つ人もいるかもしれませんが、意思疎通のできるごく普通の方々です。

その方々に問題があるわけではなく、何不自由なく生活をしている我々も、いつ、そのようになってもおかしくありません。

では、何がそうさせてしまったのか?

病院を退職し、身体のセルフメンテナンス法「大田式調整動作®︎」を行うようになり、さまざまな方と知り合い、経験したことを通して、その原因を突き止めることができました。

その原因となっているのが「変性意識」だったのです。

「変性意識」という言葉を知らない人でも「催眠」という言葉は知っていると思います。

ただ、催眠というと、テレビとかで見たことのある催眠術をイメージするかも知れません。

あれは、デモンストレーションの要素の強いショー催眠と呼ばれるものです。

そのため、「操作される」というネガティブなイメージを持っている人も多いかもしれません。

それに対して「変性意識(トランス)状態」は、「超能力的な、超常的な能力を発揮することのできる」というようなポジティブなイメージが持たれています。

実際に、トランス状態に入ることで、
・身体能力
・記憶力
・第六感(霊感など)
が高まることが知られています。

そのため、自己啓発や心理系、能力開発系のワークショップなどで用いられています。

ですが、変性意識も催眠状態の一種で、より深い催眠状態だと言い換えられます。

このように、ポジティブな面だけが取り上げられている変性意識ですが、ネガティブな側面も持っています。

それは、深い変性意識の持ち主によって、多くの人が無意識(潜在意識)の支配を受け、無意識の序列が作られることです。

これを著者は「変性意識カースト」と名づけました。

変性意識カーストを紐解くうちに、
・人がなぜ「悩み」や「苦しみ」に苛まれてしまうのか?
・人を恨んだり憎んだりするのか?
という理由に気がつきました。

これらが、変性意識によるものだということに。

だからと言って悲観することはありません。

変性意識カーストによる無意識の序列から抜け出すことが可能だからです。

それは、あなた次第です。

社会にある現実的な序列や秩序を守ることは当たり前ですが、無意識の序列に囚われる必要はありません。

「変性意識カースト」から脱却することで、心が軽くなり、精神が安定し、穏やかな生活を送れるようになります。

その秘訣が、ご自身の「身体」に隠されているのです。

この著を通して、変性意識カーストという無意識の序列から脱却するための方法を知っていだたきたいと思っております。

第一章 催眠(意識が狭窄する変性意識)

変性意識カーストからの脱却を図るには、人の脳や意識について知る必要があります。

人の意識は、「清明度」「質的」「広がり」の3つの要素で構成されていると言われており、
・「清明度」が高まる
・「質的」変化がない
・「広がり」のある
意識状態のことを「覚醒」と言います。

ここで言う覚醒とは、覚醒剤によって気分が高揚した状態のことではありません。

覚醒とは、単に「目覚めた状態」と言う意味で、対義語は睡眠(眠った状態)です。

通常、朝に目が覚めて覚醒した時には意識がしっかりしており、夜になり眠くなると睡眠状態になって意識が薄くなります。

ですが、意識の三要素のうち、
・「清明度」が低下することを「意識障害」
・「質的」変化(意識変容)には「せん妄や朦朧(もうろう)」
・「広がり」が狭くなる「催眠」
と言い、これらは、覚醒とは異なる意識状態のことです。

意識状態やせん妄、朦朧は脳の異変によるものです。

ですが、催眠状態は脳の異変がなくても生じるものであり、むしろ、人間であれば誰しも経験する意識状態です。

変性意識について知る前に、まず催眠について述べていきたいと思います。

身近にある催眠

催眠と聞くと催眠術とイメージし、催眠術士によって行われる特殊なものだと思っている人も多いと思います。

ですが、そうではありません。

催眠とは、意識が狭窄した意識状態のことを言います。

このように書くと、難しく捉えてしまいがちですが、生活の中で多く経験しており、

例えば、
・ボーとしている
・何かを思い出している
・何かに集中している
時などがそうです。

このような時、目の前にある現実や身の回りで起こっていることが不明瞭になっています。

これは、意識(顕在意識)が薄らいでリアリティ(現実感)が少なくなり、頭の中のイメージと現実との境目が曖昧になることで起こります。

これが、催眠状態です。

そして、日常生活の中で経験する催眠状態として代表的なものは、
・スーパーに行ってついつい買ってしまう
・時間を忘れてテレビやスマホを見てしまう
・アーティストのライブなどで味わう一体感
・会社の飲み会などの親近感
などです。

これらは、比較的浅い催眠状態に入っている時に伴います。

ここで、身近な催眠のいくつかの例を挙げていきたいと思います。

買い物と催眠

昔は、野菜は八百屋、魚は魚屋、肉は肉屋、といった具合に専門店で買い物をすることが多かったですが、今は、ほとんどの人がスーパーマーケットで買い物をしていると思います。

スーパーって、知らないうちにたくさん買っていませんか?

家に帰って買ってきたものを冷蔵庫にしまう時
「あっ、冷蔵庫の中にまだあった」
とか
「冷蔵庫がいっぱいで入らない」
とか
「こんなにお金使っていた」
などという具合に。

スーパーの商品の陳列のレイアウトには、お客さんを催眠状態に誘導するように巧みな工夫がされています。

代表的なものが、安売りセールです。

スーパーに行くと、安売りをしているものには、赤い値札が貼られています。

赤という色は目につきやすく、相手の注意を引く色でもあります。

赤い文字で「安売り」とか「値札」が書いていたら、目が凝視し、意識が値札に全集中します。

そう、これが意識が狭窄する催眠状態なのです。

こうなってしまうと、
「安いから買おう」
と安直に買い物かごに入れてしまいます。

さらに、商品の陳列にも工夫がされていて、宣伝しなくても売れる定番商品は端の方へ、売り出したい商品は真ん中へ置きます。

人は、商品を探す際、陳列の真ん中から見ます。

真ん中に売り出したい商品をおけば、この商品を見てくれる確率が上がり、手にとってもらう確率も上がります。

そうしたら、売りだしたい商品と、求めていた定番商品の2つを買ってくれるでしょう。

さらに、売り出し商品の近くには、その商品と関連する商品を並べていることもあります。

例えば、お肉コーナーに焼肉のタレ、野菜コーナーにドレッシング、お魚コーナーに鍋の素というふうに。

このように、違うコーナーに置かれている商品を置くことで、
「今日は焼肉にしよう」
「すき焼きにしよう」
とか、
「サラダにしよう」
とか、
「鍋にしよう」
と、料理のイメージが浮かび、関連商品も一緒に買うことになります。

そして、家に帰り、冷蔵庫をのぞいてはじめて気がつきます。

「あっ、~書い忘れていた」
とか
「あっ、△あったんだ」
となります。

これが、催眠のなせる技です。

要約すると、

まず、安売りの広告チラシなどを配り、多くの人に来店してもらう。

来店したお客さんが、赤い値札を見ると、そこに視線が集中して意識が狭くなり催眠状態になる。

そうすると、思考力、判断力が低下する。

そうして、お店側が用意したレイアウトによって食事のメニューのイメージを連想する。

このようにして、お客さんに、食事のメニューをイメージしてもらえれば、商品を購入へと誘導することができます。

そうなると、「何が入っている」とか「何か足りない」などという計画的な思考が停止していまいます。

これが、スーパーに行くと、なんとなく買ってしまう理由だったです。

テレビやスマホ

仕事が終わり、家でくつろいでいる時、みなさんはどのように過ごしていますか。

家族でテレビを見たり、自室でテレビを見たりしたり、スマホを見たりしているかも知れません。

スマホって、便利ですよね!

一昔前までは、スマホなんてなかったのに、今はスマホなしの生活なんて考えられません。

昨今のテクノロジーの進歩の速さには、驚きを隠せません。

スマホ一台で、ネット検索できたり、動画を見れたり、通話ができたり、メールができるようになるとは、一昔前では考えられないことでした。

まさに、ポケットに入るコンピュータです。

ただ、テレビやスマホって、ついつい見続けてしまい、
「あれ、もうこんな時間だ」
と気がつくことがあると思います。

このように、人は何かに集中した時に意識が狭くなり、それ以外のことに意識を向けなくなってしまいます。

これが、催眠状態です。

テレビやスマホといったツールには、催眠状態に入りやすい性質があるのです。

催眠状態もテレビやスマホに夢中になるぐらいであれば問題ありません。

しかし、催眠状態が深くなってしまうと
・依存
・マインドコントロール
の危険性が高くなります。

依存とは特定の物質や行為を繰り返すことで、それなしでは生きていけない状態になることです。

みなさまは、スマホ依存という言葉を聞いたことはありませんか?

スマホ依存になると、手元にスマホがなければ落ち着かず、仮にスマホを忘れてしまったら、その日は一日落ち着かず、不安になると言われます。

その状態がエスカレートして、社会生活を円滑に送ることが困難になれば依存症です。

また、催眠状態が深くなると思考力や判断力が低下し、一方通行で流れてくる情報を無批判に受け取り、記憶しやすくなります。

これは、脳の大脳皮質の前頭連合野という理性を司るところの働きが弱くなるからです。

この状態に陥ると、情報の分別がなされないため、多くの情報を吸収することができます。

その反面、流れてくる情報を鵜呑みにしてしまいます。

そうすると、メディアであったり動画の投稿主から発信される情報が無意識(潜在意識)に入り込み、それらの情報が、あたかも自身の思考や意思であるかのように錯覚してしまいます。

そして、自分が視聴しているテレビやスマホからの情報を無批判に信じ、視聴した情報以外の意見に対して無条件に批判してしまうことになりかねません。

このように、深い催眠状態によって依存心が強くなったり、自分の意志や思想と外から得た情報と区別が不明瞭になることで、マインドコントロールを受けやすくなる危険性が秘められているのです。

集団意識による催眠(ライブコンサートや集会)

人は社会的生き物であり、集団で生活することが前提となります。

これは、集団で生活することで安心安全を得られることを、本能的に知っているためです。

これは、集団から離れて孤立すると、安定した食事や安心できる寝床を失ってしまう大昔の生活の名残りです。

このため、集団の中でいると不安が少なくなります。

それと同時に、集団の中に属していると、ある種の一体感を感じます。

例えば、アーティストのライブなど。

ライブの最中、観客は、その時間日常のことは忘れ、その場の高揚感と一体感に酔いしれます。

この高揚感と一体感を生み出しているのが、催眠状態なのです。

ただ、ライブが終わり、家路につく頃には熱気もしだいに醒め、翌日には日常の生活へと戻ります。

あと、会社などで行われる宴会などもそうです。

この場合は、楽しいひと時を過ごす高揚感ではなく、アルコールの力を借りて高揚感が作られます。

アルコールには、脳の働きを鈍らせる働きがあり、特に大脳皮質の前頭連合野の働きが弱くなります。

そうすると自制や理性が弱くなり、自意識(顕在意識)が弱くなります。

そう、催眠状態です。

このことで、普段ほとんど話さない人や上司の人との壁が薄くなり、打ち解けやすくなります。

お酒の力を借りて得られた高揚感によって、その場の一体感が生じます。

会社などで、歓迎会や忘年会などのイベントを行う理由は、アルコールの力を借りて高揚感を作り、集団としての一体感を作り、団結力を高めて、士気を高めるためです。

また、会社以外でも趣味やボランティアなどで人が集まるような場面もそうです。

この場合は、同じ目的の人が集まるので一体感が得られやすいです。

このように、集団で集まることによる一体感によって、安心感と高揚感が作られ、催眠状態に入りやすくなります。

囚われという催眠

人は、
・世間の常識
・辛かった過去
・過去の栄光
・嫌いな人
・好きだった人
・体の痛みや不調
・健康への渇望
・権力や地位への執着
・お金への執着

など、さまざまな物事に囚われてしまいがちです。

このような時、そのこと意外に意識が向いていません。

これこそが、意識が狭窄した催眠状態であり、比較的深い中程度の催眠状態に入った状態になっています。

そして、これらのような囚われの連鎖に一度でもハマってしまったら逃れることができません。

このような時、人はマインドコントロールにかけられやすくなります。

世間の常識と先入観

社会的動物である人間は、集団の中で生活することを前提としています。

集団で生活することで、食事や住まい、身をまとう衣類を得ることができ、外敵に晒されることのない安全が保証された生活を送ることができます。

そして、集団の中で人々が円滑に生活できるように、様々なルールが設けられ、それを守る義務が伴います。

これが、社会的規範です。

さらに、集団の中での共通認識が作られ、生きてゆくための情報として共有されていきます。

これが、常識です。

社会的規範はいつの時代も本質的には、ほとんど変わることはありません。

ですが、常識は時代と共に変化し続けています。

昔は常識だったことでも、今では非常識になっていることも多々あります。

また、昔の常識が迷信として否定されたことも、時代が進み再度見直されて肯定されたものだってあります。

ですが、我々は、自分たちが信じている常識を無批判に信じる傾向があり、新しい考えを受け入れがたくなります。

人は、幼少期を経て、青年期(14歳~25歳ぐらい)で培った記憶や経験を元に人格が形成されると言われます。

そのため、成人期以降の人は青年期までで培った記憶や経験を重要視して、成人期、中年期、老年期を生きる傾向にあります。

これが、常識や先入観を作り出す要因になります。

もちろん常識というものは社会を生きていく上で大切なものです。

常識を無視して生きようとすれば、社会から爪弾きにされ、生きづらくなってしまいます。

しかし、常識を重視するあまり柔軟な思考や新しい考えを受け入れられなくなるのも困ります。

常識とは、時代と共に変化し続けるものだから。

自分の中にある常識と社会の常識との間に生じる差に気がつかない状態、自分の中で確立した常識で物事を計ろうとすることを先入観と言います。

これは、過去の記憶や経験に囚われてしまっている催眠状態による弊害だと言えます。

過去への囚われ

人は、過去に経験した苦い経験に苛まれたり、過去の成功経験にしがみついてしまいます。

これは、今の現状を直視できないことによります。

人には、イメージする力があります。

そのイメージ力を未来に向けて使えば建設的だと思うのですが、過去の記憶を思い出し、それが頭の中でイメージされてしまいがちです。

未来という今まで経験したことのないことをイメージすることは想像の産物であり、これは非現実的なことです。

なので、妄想であることには違いありません。

しかし、現実を直視し、かつ過去の経験を活かした未来へのイメージであれば、建設的なものになります。

ですが、多くの人は、良かった過去を懐古し、悪かった過去を変えたいと思ってしまいます。

なぜならば、未来へのイメージを作るよりも過去の記憶をリプレイした方がイメージを作り出しやすいからです。

未来へのイメージは、動画を作りYouTubeに投稿するようなものです。

それに対して、頭の中で浮かび上がる過去の記憶は、記録したビデオを見るようなものです。

人は、時として過去のイメージを見ます。

この時、脳の優れた機能により過去の記憶が整理されます。

ですが、その流れてくる過去の記憶と同調し、感情的になる。

そうすると、本能を司る大脳辺縁系には、
・現在のことなのか?
・過去のことなのか?
・未来のことなのか?
認識することができません。

なので、過去の記憶に映るイメージを現在起きている出来事と勘違いしてしまいます。

そこに、感情が乗り、衝動的になります。

これこそが、過去の記憶に意識が集中し、現実を直視できない囚われという催眠状態です。

痛みへの囚われ

人は、痛みを感じると気になって仕方なくなります。

これが、痛みに対する囚われです。

痛みというものは、体にダメージが与えられた時に生じるものなので、大切な働きです。

もし、痛みを感じることがなければ、怪我をした箇所に気がつかず、怪我を酷くしてしまうかもしれません。

痛みを感じるから、痛みが起こらないように動きをセーブしたり、痛めた箇所を守ろうとします。

そうしていくうちに、自然治癒力によって怪我をした箇所が修復され、治癒することができます。

とは言っても、痛みというものは、とても不快な感覚であり、人をネガティブにしてしまいます。

そうなると、意識が痛みに集中し、痛みで頭がいっぱいになってしまい、痛みを強く感じてしまうようになります。

このことを、閾値(いきち)が上がると言います。

閾値という言葉は聞き馴染みのないと思いますが、痛みを考える上では重要です。

閾値とは、感覚、反応、興奮を感じる最小限の物理量です。
【参考記事】weblio辞書「閾値」

分かりやすく言えば、同じ強さの刺激に対して痛みの感じ方の違いのことです。

痛みを感じやすい状態が閾値が高い、感じにくい状態が閾値が低いと言います。

このように、同じ刺激でも痛みの感じ方が人によって異なります。

ここで、腰痛の話をいたします。

腰痛というと、ぎっくり腰や椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症などが有名ですが、実は、腰痛の約8割が原因不明であると言われています。

原因不明の腰痛には精神的ストレスが関わっていると考えられており、抗うつ剤などを投与することで腰痛が軽減できることが言われています。

人は精神的にストレスを抱えていると痛みに対する閾値が上がることが知られています。

これは、脳が痛みの情報を過剰に感知してしまうためです。

人は、生活を送る上でさまざまな物理的刺激をキャッチしています。

これらの刺激情報は、全て脳へと送られず、必要な情報だけを脳へと送ります。

しかし、ストレスがかかり交感神経が強く働くと、痛みを振り分ける機能がうまく機能できなくなり、刺激情報を大袈裟に送ってしまいます。

これが、原因不明の腰痛の原因だと言われています。

さらに、刺激に過敏になりすぎて、通常ですと判別されない刺激に対しても痛みと感じ、複数の箇所の痛みを同時に感じてしまう線維筋痛症という病気もあります。

そうなると、意識は痛みのことでいっぱいになります。

そして、痛みを意識するればするほど痛みが強く感じ、痛みの閾値が上がってしまうという悪循環を引き起こしてしまいます。

これも、痛みに囚われる催眠状態よるものだと言えます。

権力や地位、お金への囚われ

人には「誰かに認められたい」と思う承認欲求があります。

ですが、承認欲求が強くなりすぎると、このことが囚われとなります。

例えば、権力や地位、お金に囚われるのは、「相手に認めてもらいたい」という承認欲求に意識が集中してしまっている状態です。

ですが、多くのお金を得たとしても、高い地位を得たとしても精神的に安心することはないでしょう。

なぜならば、多くの人から恨みを買ってしまうからです。

人を蹴落としてまで自分の地位を上げることに執着してしまうと、
「他者からも地位や権力、お金を脅かされるのでは?」
と常に不安を感じ、心の安息を得ることができません。

なので、今以上に地位や権力、お金に対する欲求が強くなります。

ですが、これらを得れば得るほど脅(おびや)かされることに恐怖します。

これが、地位や権力、お金に対する囚われという催眠状態です。

第二章 身近に潜むマインドコントロールの罠

数年前に、マインドコントロールによって殺人を犯したという事件があり、マインドコントロールという言葉が知られるようになりました。

催眠とマインドコントロールとは深い関係にあります。

催眠状態が深くなるとマインドコントロールを受けやすくなってしまうのです。

特に、
 ・過去
 ・痛み
 ・地位や権力、お金
 ・常識や先入観
などに囚われている人は要注意です。

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