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孫子の兵法を卓球にフル活用しよう! その0「孫子の兵法とは」

みなさん!

孫子の兵法をご存知でしょうか。



「孫子」とは、軍事思想家の孫武という人が書いた兵学書で、紀元前5世紀頃に出版されました。

めっちゃ昔っすね。

「鳴くよウグイス平安京」ってめちゃくちゃ昔って感じじゃないですか。

あれが1200年前です。

孫子はそのさらに2倍昔です。

それはそれは大昔です。



そんな大昔の著作物が、今も本屋のビジネス書コーナーにズラーッと並んでいるんです。

なぜか。

孫子は、



「人対人」



について書かれている本だからです。

武器だとか陣形だとかが書かれている戦術書だったら、現代では役に立ちません。

何千年経っても変わらない「人間について」書かれている戦略書だから、現代でも読まれているんです。



ということは、

卓球って「人対人」じゃないですか。



孫子の兵法って卓球にもめちゃくちゃ生きるんじゃないですかね!?



ということで孫子を読んでみたんですけど、



孫子マジでヤバいっす!



ダイレクトに卓球に生きることが書かれまくりです。



「あれ?孫武さん、卓球のこと言ってます?」



って何度も思いました。



ということで、孫子の兵法を通じて、

「卓球はどう戦えばいいのか」

を解剖していきます。



孫子は、全13篇からなります。

今回は13篇のあらすじを紹介し、次回から各篇を深く掘り下げていきます。

いやぁ、超大作になりますよ。

でも絶対に全部読んでください。



では、始めましょう。

今回紹介する全13篇の登場だ!

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参考文献

【書籍】
「孫子」浅野裕一 講談社学術文庫

【YouTube】
中田敦彦YouTube大学
https://youtu.be/0kq3IGSM3jQ

【web】
孫子の兵法で企業経営を革新する!?|孫子兵法家 - 長尾一洋
www.kazuhiro-nagao.com/suntzu/

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①「計」篇

そもそも「戦い」とは、どういうものでしょう。

卓球で勝つために必要なものは、一体なんでしょう?

それを知らないと、努力の方向を思い切り間違えてしまう可能性があります。

正しい努力をするために、「戦いとはなにか」を知っておかないといけません。



「兵は詭道なり。」



戦いとは、敵を欺くこと。

孫子にはそう書いてあります。



計篇では「戦いとはなにか」というそもそも論を学んでいきます。

①「計」篇 ~戦いとは~【前編】
①「計」篇 ~戦いとは~【後編】

②「作戦」篇

ここでは、

「戦いを長引かせるな!」

と強く主張しています。



「ラリー戦をするな!」



と孫子は言っているのです。

確かに考えてみると、ラリー戦はやむを得ず持ち込むことはあっても、それがベストな戦い方にはならないんです。



ベストな戦い方は、「素早く仕留める」こと。

そのために、頭を使って作戦を組み立てるのです。

②「作戦」篇 ~長引かせるな~

③「謀攻」篇

謀(はかりごと)で攻めろ。

つまり、ひたすらドライブで打ち勝つのではなく、作戦で攻めるのが最善だと孫子は言います。

そこで出てくる言葉が、



「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」



です。

聞いたことありませんか?

相手のことを知り、自分のことも知ると、百回戦っても危険な状況にはならない。

と、孫子は言っています。



「戦い」とは、衝突戦ではなく、情報戦です。

それは、卓球も同じなのです。

③「謀攻」篇 ~戦わずに勝て~【前編】
③「謀攻」篇 ~戦わずに勝て~【後編】

④「形」篇

ここで言う「形」とは、守備の形です。



「守りを固めろ!」



が孫子の口癖です。

孫子は「勝つこと」ではなく「負けないこと」を常に考えます。

それが一番大事だと。



常に攻めることを考えているそこのあなた。

攻めるのは「機が熟したときだけ」ですって。

④「形」篇 ~守りを固めろ~

⑤「勢」篇

「攻めるときは勢いを利用しろ!」

孫子はそう言います。



よく、

「勇気を持って攻めろ!」

とか言うじゃないですか。

孫子はこの「勇気」を否定しています。

攻められないのはメンタルが原因じゃないんですって。

これは朗報ですよね。



では「勢い」とは一体何者なんでしょうか。

この篇で分かります。

⑤「勢」篇 ~勢いで攻めろ~【前編】
⑤「勢」篇 ~勢いで攻めろ~【後編】

⑥「虚実」篇

ここでは、

「虚を衝け!」

つまり、

「弱点を突け!」

と言っています。



「どんなに強いドライブも、虚のコースに打たないと効かないよ。」



と、孫子は教えてくれています。

そして、

「弱点は流動的だ」

とも教えてくれています。

相手のバック側が弱点だと思っても、バックに打ち続けたら待たれちゃいますからね。



これを理解した上で、弱点を突き続けないといけないのです。

⑥「虚実」篇 ~弱点を突け~【前編】
⑥「虚実」篇 ~弱点を突け~【後編】

⑦「軍争」篇

ここでのキーワードは「先回り」です。

先回りをしないと、ドライブのバックスイングが取れません。

先回りをしないと、ブロックが間に合いません。

戦いにおいて、先回りは極めて重要なのです。



また、武田信玄でおなじみの「風林火山」は、実はここで出てくる言葉なんです。

みなさん、風林火山の内容は知ってますか?

風林火山を知り、風林火山を卓球に生かしていくべきですよ。

⑦「軍争」篇 ~先手を取れ~

⑧「九変」篇

戦いは、臨機応変に対処できないといけません。

そのためには、利害の両面を考える必要があります。



ドライブを打って、

「返ってこないだろう」

と考えてはいけないと、孫子は訴えています。



さらに、

「こんな卓球選手はダメだ。」

という孫子メモもあります。

5種類の危険なマインドを知り、そうならないように心掛けましょう。

⑧「九変」篇 ~柔軟に対処しろ~【前編】
⑧「九変」篇 ~柔軟に対処しろ~【中編】
⑧「九変」篇 ~こんな卓球選手はイヤだ~【後編】

⑨「行軍」篇

軍を進めるにあたって「敵情を知る」ことが重要だと孫子は言います。

敵の行動には必ず意味があるので、そこをよく見ておく必要があるのです。



例えば、こちらのチャンスボールを相手が打ちミスしたときにも、

「なぜミスをしたのか」

理由が必ずあるはずです。



攻め急いで力んだのか。

コースが予想外だったのか。

チャンスボールが来ると思っていなかったのか。

緊張しているのか。

わざと負けようとしているのか。

四十肩なので高い位置で打てないのか。



このように、相手の行動とその理由を把握することで、的確な攻めができるようになるのです。

⑨「行軍」篇 ~敵情を知れ~

⑩「地形」篇

ここでは、地形に応じた戦術を考えていきます。

卓球選手にはそれぞれ、



得意なゾーン

苦手なゾーン

攻撃ゾーン

守備ゾーン

前陣

中陣



など、様々な地形があり、自分と相手で様々な組み合わせがあります。



それぞれの組み合わせに特性があり、それに応じて戦術を組み立てていく必要がある。

孫子はそう言っています。



それぞれの地形の特性を知り、的確に対応できるようになりましょう。

⑩「地形」篇 ~位置関係を知れ~【前編】
⑩「地形」篇 ~位置関係を知れ~【後編】

⑪「九地」篇

ここでは、自分の「立場」に応じた戦い方を考えていきます。


孫子は、

「自軍を絶体絶命の大ピンチに陥れてやれ!」

という主張をゴリ押ししています。



そうすれば、決死の覚悟で戦わざるを得ません。

強制的に士気が上がります。



卓球も、2-8ぐらいになると開き直って思い切り打てるじゃないですか。



「わざと2-8にしろ!」



とはさすがに言いませんが、大きくリードされたからこそできることがある、ということです。

⑪「九地」篇 ~自分の立場を知れ~

⑫「用間」篇

(⑫と⑬は順番が逆という説もあるんですが、ここではこの順番でいきます。)



ここでは「スパイ」について述べられています。



「スパイに人件費を注ぎ込め!」



孫子はそう叫んでいます。

ここまで来れば、そりゃそうですよね。

敵を知れば百戦危うからずですから。



もちろん卓球も、スパイが必要ですね。



ロングサーブをスパイとして送り込むとか。

ミドルにスパイを送り込むとか。



あらゆるスパイを駆使して、敵の情報を手に入れるのです。

⑫「用間」篇 ~スパイを送り込め~

⑬「火攻」篇

最後は文字通り火で攻めるブロックです。

この火攻めも、ただ火を点ければいいなんてものではありません。



「頭を使え」



と孫子は言います。

脳みそフル回転で戦えってことです。



闇雲にドライブを振ってしまうことってありませんか?

そんなことをしたら、孫子に首根っこを掴まれてしまいますよ。



正しい作戦を、正しいタイミングで実行することで、相手を焼き尽くすことができるのです。

⑬「火攻」篇 ~相手を弱らせろ~【前編】
⑬「火攻」篇 ~相手を弱らせろ~【後編】 (終)

さぁ、「孫子の兵法」の世界へ!

孫子の兵法は、以上の13篇で構成されています。

卓球に必要に違いない要素ばかり詰まっていますね。



次回から、各篇を深く掘り下げていきます。



「戦い」というものを孫子から学び、卓球の試合で勝てるようになりましょう!


①「計」篇 ~戦いとは~【前編】
①「計」篇 ~戦いとは~【後編】
②「作戦」篇 ~長引かせるな~
③「謀攻」篇 ~戦わずに勝て~【前編】
③「謀攻」篇 ~戦わずに勝て~【後編】
④「形」篇 ~守りを固めろ~
⑤「勢」篇 ~勢いで攻めろ~【前編】
⑤「勢」篇 ~勢いで攻めろ~【後編】
⑥「虚実」篇 ~弱点を突け~【前編】
⑥「虚実」篇 ~弱点を突け~【後編】
⑦「軍争」篇 ~先手を取れ~
⑧「九変」篇 ~柔軟に対処しろ~【前編】
⑧「九変」篇 ~柔軟に対処しろ~【中編】
⑧「九変」篇 ~こんな卓球選手はイヤだ~【後編】
⑨「行軍」篇 ~敵情を知れ~
⑩「地形」篇 ~位置関係を知れ~【前編】
⑩「地形」篇 ~位置関係を知れ~【後編】
⑪「九地」篇 ~自分の立場を知れ~
⑫「用間」篇 ~スパイを送り込め~
⑬「火攻」篇 ~相手を弱らせろ~【前編】
⑬「火攻」篇 ~相手を弱らせろ~【後編】 (終)

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